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(何だこいつらは…いやまて、こいつらが探索者とやらか?にしても奇妙な格好をした奴らだ…、背中や腰に差している金属の板は何だ?それに何故動物の皮や鱗なんかを身に着けているんだ…?)
オウドは突然眼前に現れた珍妙な格好をした3人組に会い困惑した表情を浮かべていた
(何だこいつは…先に来ていた探索者か?何故こっちを凝視しているんだろう?にしても奇妙な格好をした奴だ…何だその服装は…防具の一つも身に着けていない、武器も…いや、腰にあるあれは…まさか?)
一方探索者3人組も転送後に珍妙な格好をした探索者(?)が目の前にいたため困惑していた
イエロは目の前の男の格好や右腰にある黒い物体を見て訝しんだが表情には出さなかった
イエロは隣で男に話しかけようと前に出ようとしたアレクとクレアを手で静止し、すぐに腰の愛刀を抜けるよう、悟られないように警戒は怠らず目の前の男に話しかける
「よぉ、こんな場所に先客がいるとは思わなかったからびっくりしたぜ、お仲間の姿が見えねぇがあんたソロか?」
「ソロ?1人って意味ならそうだな、俺は1人でここにいる」
「へぇ…大した自信だな、こんな場所に1人で来るなんて、ところでその服装は会長のリスペクトかい?中々様になってるじゃねぇか、よく見りゃ顔も会長に似てるしな」
「…すまない、お前の言っている意味がわからない」
「…だそうだ、アレク、クレア、この男を拘束して協会に連れて行くぞ」
そうイエロが言うとアレクとクレアは男を囲むように位置どり、男の挙動を窺う
「まて、どういうことだ」
「とぼけんなよ、探索者なら会長を知らないはずがない、つまりお前は探索者じゃない。探索者じゃ無い奴がこんな場所で何をしていた?それに、その腰にある物をどこで手に入れた?」
「…目を覚ましたら服と一緒に銃が置いてあったから一緒に持ってきた、ここでは人を探していた」
「目を覚ました?どこで、それに人を探していただと、一体誰をだ?」
「この森の建物の中だ、そこからここまで歩いてきた。探していたのは特定の人物じゃない、ここがどこなのか、タレリアという都市はどこにあるのかを聞こうと思っていたんだ、あんたらは知らないか?そこの端末に聞いてもタレリアは無いと言われてな」
「ますます怪しいな、週末の森に建造物があるなんて今まできいたことがないぞ。つーか、ここがどこか?タレリア?お前何を言っていやがる?」
「ねぇ、もしかしてこの人迷子なんじゃないの?」
「んなバカな」
「道に迷っているわけではない、ここが終末の森という場所なのだということはそこの端末が教えてくれたから分かったが、さっきも言ったがタレリアという都市を知らないか?答えてもらえると助かる、1人だとどうにもよくわからなくてな」
オウドに言われイエロは顎に手を添えながらどうするか一旦考える
(一体なんなんだこいつは…何故古代都市を探しているなんてことを…?しかし嘘を言っているようには感じない…なんにしてもこいつは協会へ一度連れて行くべきか、とりあえず…)
「タレリアってのは俺たちも知らない、すまんな、だが協会の連中なら知っているかもしれない、お前にとっても、俺たちと一緒に来たほうが利口だと思うぞ」
「そうか…、確かにそれが良さそうか、だが拘束される必要はないと思うんだがな」
「武装解除してその腰のブツを預けてもらえれば、拘束せずに同行という形でもいいが」
「断る、これを預けるつもりはない、そもそも俺はお前たちと敵対する気はないぞ、メリットが見当たらないんでな」
「こっちとしてもそういうわけにはいかないんだがな…」
「なぁイエロ、まどろっこしい真似してないでちょいと気絶でもしていてもらおうぜ、そのほうが楽だろ?」
イエロとオウドが問答している後ろでアレクが割って入る
「なら…お前ら3人は敵対勢力という認識でいいんだな?」
「ちょ、ちょっと君、私ら別に争う気は…」
「確かに君からしたら、会ってすぐの俺たちに武器を預けろってのは納得いかないだろう、だが俺たちも会ったばかりの君を信用しろってのも難しい話だ、分かるだろ?最後にもう一度訊く、おとなしく武器を預けてくれ、なるべく手荒な真似はしたくないんだ」
「お前ら3人とも意見がバラバラだな…1人はやる気まんまん、かたや1人はやる気無し、そしてお前はおとなしく武器を渡せ…か、纏まりのないことだ。くだらないな、質問に答えられないのならここでこうしている意味はない、そもそもお前たちが協会とやらに本当に連れて行くという保証もない。俺は行くぞ、じゃあな」
そういってオウドは3人から視線を外すと、草原へ向けて歩き出した




