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――年後にまた会お―かわ――我が――






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


静寂な空間に機会的な音声が木霊する


――年経過シマシタ

安全装置及び学習装置の接続端子を外し凍結解除シマス


成人男性が余裕をもって入っていられるであろう大きさのカプセルから煙が排出されている

徐々に煙が収まり、カプセルの蓋が開いていく


中には裸の男が入っていた

目を瞑り、寝ている様にも死んでいる様にも見えるそれは、やがてゆっくりと目を開けた


「…」


男は無言で起き上がり、カプセルから出て自分がさっき迄入っていたカプセルに目をやる

表札の様な金属板が貼り付けてあり、【オウド】と書かれていた

中は人の形に凹んでいる

この凹みに丁度嵌まる様にして寝ていたようだ


「何故こんな物の中で寝ていたのだろう…」


思い出そうとするが全く思い出せない

何故こんな所で寝ていたのか、寝る前は何をしていたのかどころか、自分の名前すら思い出す事が出来ない事に気が付いた


(記憶喪失…なのか?にしては妙に落ち着いている自分がいる…)


ふとカプセルの蓋に目をやると、服と一丁の黒い銃が一緒に入っていた

最初に目が覚めて起き上がった時は目に付かなかった様だ


手を延ばして服と銃を手に取る

そこでようやく、自分が全裸なことに気が付いた


「何故今まで気が付かなかったんだ…」


何かおかしいと思いながら、男は特に恥ずかしがる様子も見せずにそそくさと服を着る

するとまるでオーダーメイドでもしたかの様に、サイズがピッタリだった

銃は持って行くかどうか少し悩んだが、服にこの銃をしまうためのものなのかホルスターが付いていたため、一応そこに入れて持って行くことにした


こんどは辺りを見渡す


「ここは、何処だろう?」


どこかの室内のようだ

扉が一つだけあり、窓は無い

床や壁には汚れや傷は無く、埃も無い


横に視線をやると、自分が入っていたカプセルと同じ様なものが横に2つあったが、中を覗いても何も入っていなかった

隣のカプセルにも表札の様な金属板物が貼ってあり、【スヌゥ】と書かれていた

その隣のカプセルには金属板は貼られていなかった


他には様々な機械が置いてあり、太い線で繋がっている

モニターのようなものや何かの差込口のような物が付いている

一体何の機械だろうか

男は疑問に思ったが、やがて今はどうでもいいかとそれについて考えるのを止めた


「さて…どうしようか」


ここは一体何処なのか、さっぱり思い出せない

自分が生まれた場所はセントクルセイド王国の王都の東に位置するタレリアという都市だ、それは覚えている

そこで生まれ育ち…

生まれ育ち(・・)…?

何か違和感を覚える

生まれた場所は覚えていても、どのように育ってきたのかが思い出せない


「部分的な記憶喪失ってやつなのか?」


「俺が入っていたカプセルには【オウド】って書いてあったな、それが俺の名前なのか?」

解らない、思い出せない

俺は誰だ、何故こんな所で眠っていた、ここは何処だ


「…解らないことでうじうじ悩んでも仕方が無いか、とりあえず辺りを調べてみよう」


男はやけにアッサリと、悩むことを止めた


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