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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
1章 方舟ノアの行先は…

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氏神

ー 氏神 ー


神帝会議が終わり"ノア"の神帝達はの姿は日本"京都"にあった…


タカヤが生まれ15歳まで住んだ土地…


「ここなんだね!タカヤが生まれた場所!」

モックが嬉しそうに言う。

「人がたくさん…活気があるね!」

メインは周りを見渡し呟いた。


石畳に落ちる影の角度も、

風に揺れる木々の音も、

ノアの中とはまるで違う。


「久しぶりやなぁ…」


タカヤは、ぽつりと呟いた。

それは神帝としての言葉ではない。

ただ、京都で生まれた一人の人間としての声だった。


その少し後ろを、アイズとウォンが歩く。

いつもなら軽口の一つも叩きそうな彼らも

今日は黙っている。


さらに後方には、大神官が続く…


京都駅から1駅隣、西大路駅から南に10分

天満宮に彼は居る…


ー 天満宮 ー


鳥居をくぐった瞬間、

空気が変わる。


ここは国家でも、ノアでもない。

土地そのものの神が支配する場所。


「久しぶりだね…」


彼は本殿の前にいた。


彼は神階"正一位" 日本の神では最高位にいる

"天神様"菅原道真

学問と誠実の神にして、

この地を何百年も見続けてきた氏神。


タカヤは一歩前に出て、深く頭を下げた。


「天神様、ご無沙汰しています。」


「神帝になったと聞いた時は、少し驚いたぞ」

どこか、呆れたような声音。

それが逆に、距離の近さを感じさせる。


「10歳の誕生月」


道真の声が、少しだけ柔らぐ。


「お前がここでギフトを受け取った日のこと、覚えているか」


「はっきりとは…」


タカヤは苦笑した。


「緊張してて、“ちゃんと生きろ”って言われた気がしたくらいで」


「それで十分だ」


道真は言う。


「ギフトとは、力じゃない。

 その土地が、人に託す期待だ」


ゴウが思わず口を挟む。

「じゃあ、私たちがもらったギフトも?」


「同じだよ。神は皆、願っている」


“この子が、帰ってこられる場所を失わぬように”と。


人が最初に出会う神。それが氏神だ。


「お前にギフト(波動)を与えた事、正解であったな…」


道真はタカヤの目を見て呟いた

急に境内を吹き抜ける風が強まった。


「神帝達よ…それ以上"上"には行くな…神は簡単には死ねない… 暇過ぎる…」


それは人間から神になった道真ならではの助言であった。


「また帰ってこい…」


タカヤは、少し肩の力を抜いた。


「では、行ってきます」


「気をつけて行け…」


優しくも、厳しい声。


「迷ったらまた戻れ、神帝であろうと、お前はこの土地の子だ」


鳥居を出た後、

ウォンが小さく言った。


「いい神様ですね…」


「うん」


タカヤは笑った。


ノアへ戻るその背中を、

道真は何も言わず見送っていた。


神は遠くにいるものじゃない。

足元に、ちゃんといる。


(続)

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公開情報


・菅原道真 日本の神 神階"正一位"

 天満宮の御祭神


・神階 日本の神の位


今回はタカヤの里帰り…的な話になりました。


次回は場所をノアに移し整備作業や補修作業に触れていければなと思います。


次回もよろしくお願い致します。

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