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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
4章 神格境界(しんかくきょうかい)

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神格境界(しんかくきょうかい)②


ー 神格境界しんかくきょうかい② ー


海王星・神々の円卓。


三柱の若き神の亡骸を掲げ、神帝ダヴィンチは黄金の光を纏い立っていた。

その覇気は重力のように空間を歪ませ、三十柱の神々すら言葉を失わせる。


最初に口を開いたのは――

"パンドラ"だった。


「……なぜ裏切った、ダヴィンチ……」


声は震えていた。怒りではない。失望でもない。

“理解できない”という純粋な問いだった。


ダヴィンチはゆっくりと顔を上げる。

若き貌は静かで、美しかった。


「裏切り?違うな。」


白金の外套が揺れる。


「お前達のやり方が―なまぬるいのだ。」


神々の間にざわめきが走る。


「秩序を守る?均衡を保つ?

 それで宇宙は救われたか?

 恐れ、腐敗し、停滞しているだけだ。」


その瞬間、床を震わせるほどの神気が噴き上がる。


神帝タカヤが前へ出る。


「……それが答えか、ダヴィンチ。」


「そうだ。俺は選んだ。」


ダヴィンチの背後に、神殺しの紋章が浮かび上がる。


「神になる道をな。」


次の瞬間。


タカヤが跳んだ。


続いて――

アイズ。モック。メイン。キング。カイオオ。


六柱の神帝が同時に飛び掛かる。


衝撃波が円卓を震わせ、宇宙の光が弾ける。


だが――


止まった。


まるで時間が凍ったかのように、六人の動きが空中で封じられる。


「……なっ!?」


タカヤの瞳が見開かれる。


ダヴィンチは片手を上げただけだった。


「これが――」


黄金の覇気が波のように広がる。


神々が一歩、また一歩と後退する。


「これがお前が拒んだ、神の力だ……タカヤ。」


圧倒的だった。


戦闘の次元が違う。


神帝たちの攻撃は届かない。

触れることすらできない。


円卓に座る神々でさえ、ダヴィンチの覇気に押されていた。


雷神も、海神も、太陽神も。


誰も動けない。


神殺しによる覚醒

それは“神を超える証”


その時。


重く、黒い羽音が響く。


空間が裂け、闇が流れ込む。


遅れて姿を現したのは――

ルシファー。


堕天の翼を広げ、ゆるりと降り立つ。


挿絵(By みてみん)


「……これは何事じゃ?」


黒翼を広げた ルシファー の声が響いた刹那。


空気が裂けた。


次の瞬間…

漆黒の剣閃が、一直線にダヴィンチへ走る。


「――ッ!?」


完全な不意打ち。


覚醒したはずの神帝ダヴィンチが、初めて“驚き”の表情を浮かべる。


黄金の障壁が砕け散り、衝撃が円卓を貫く。

神帝達を縛っていた神気の拘束が解け、タカヤ達は地へと解放される。


「何を……!」


ダヴィンチが距離を取る。


ルシファーは静かに着地し、剣を肩に担いだ。


「戯れが過ぎる。」


神帝達が再び構えようとした瞬間


「お前達は下がっておれ。」


その一言で、空気が止まる。


「後ろで見ておけ。」


有無を言わせぬ圧。

それは神帝ですら逆らえぬ、格の差だった。


タカヤは歯を食いしばりながらも退く。


ダヴィンチはゆっくりと立ち上がる。


「…面白い。

 堕天使ごときが、新たな神となった俺に刃を向けるか。」


「神?」


ルシファーの目が細くなる。


「勘違いするな。まだ貴様は“力を得た”だけの人間だ。貴様は我と似ておるな…かつての我も貴様の様な馬鹿者であった。」


次の瞬間、再び衝突。


黄金と漆黒が交差する。


だが――


圧しているのは、ルシファーだった。


ダヴィンチの攻撃は読まれ、受け流され、叩き潰される。

その動きは老練で、静かで、そして容赦がない。


一撃。


二撃。


三撃目で、ダヴィンチの外套が裂け、血が舞う。


神々が息を呑む。


「流石だな…堕天、神の地位はこんな時に不便だ、動きたくとも勝手な行動はできん…」


ルシファーは淡々と間合いを詰める。


「私はそこらの神とは違うぞ、ダヴィンチ…」


背後に広がる堕天の翼が巨大化する。


「天を知り、堕ち、なお存在を保つ者だ。」


重圧が何倍にも膨れ上がる。


ダヴィンチの膝が、わずかに沈む。


「笑わせるな。」


黒剣が振り下ろされる。


海王星の神殿が揺らぎ、

宇宙の潮流が逆巻く。


覚醒した神帝と、最古級の堕天使。


真の格が試される、一騎打ち。


そしてタカヤは悟る。


―これが、“本物”の神の戦い。


(続)


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公開情報


・堕天使ルシファー

 神に反逆し一度天界を追放されている。

 何故かパンドラのお気に入り

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