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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
3章 銀河動乱

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25/33

宙帝の神


ー 宙帝の神 ー


視界に広がるのは、白銀の惑星。


惑星セドナ。


宙帝領外縁にして最大級の軍事拠点。


氷の地殻の下に築かれた大都市。


天を貫く結晶塔。


軌道を埋め尽くす軍港。


整然と並ぶ戦艦群。


帝神ヴァルケインの乗る"アビス・レガリア"はその中心港へ静かに降りた。


帰還


損傷警告は鳴っている。


だが沈まなかった。


それで十分だ。


「第一から第三ドックを開放。修復を最優先」


ヴァルケインは艦橋で命じる。


「負傷兵は都市医療区へ移送。休養許可を出せ」


副官グロームが一瞬驚く。


帝神が“休養”を口にするのは珍しい。


だが彼は淡々としていた。


「兵は消耗品ではない。戦力だ」


感情ではない。


合理、それだけだ。


セドナ市街


氷の地表の下。


巨大な透明ドーム都市。


光る街路。


空中交通網。


軍人、技師、市民が行き交う。


戦争と繁栄が同居する世界。


挿絵(By みてみん)


ヴァルケインは高層指揮塔の展望室に立つ。


都市を見下ろす。


「揺らぎはない…」


セドナは秩序の象徴。


反宙帝の星エリスとは違う。


混沌ではなく、統制、この星は宙帝の重要拠点である。


エリスでの一瞬を思い出す。


補助艦の爆散。


ノアの主砲。


あの僅かな誤差。


「甘く見たか…」


自嘲ではない.事実の修正。


帝神は万能ではない、だからこそ演算する。


次は失敗しない…


戦術会議


損失報告


" 補助艦二隻消失、中型艦十六、人的損耗、許容範囲内"


「補助艦は三倍体制に増強」


「演算中枢は分散配置」


「次は揺らがせない」


将校たちは緊張しながら頷く。


彼の言葉は絶対、だが怒号はない。


ただ冷たいだけだ…


それが余計に恐ろしい。


夜。


氷都セドナの人工夜景。


ヴァルケインは一人、展望室に立つ。


遠くに修復中の旗艦。


静かな光。


「ノア……」


灰色の巨艦。


神帝四柱。


折れなかった反宙帝。


「潰す」


低く呟く。


だが焦りはない、帝神に時間は味方する。


戦力を整え完全な形で次は殲滅する。


副官が報告する。


「3日後、皇への戦況報告が入ります」


ヴァルケインは頷く。


「問題ない」


視線は都市へ…


氷の大都会、完璧な秩序


この宇宙に反宙帝は存在してはならない。


帝神は目を閉じる。


次の戦を演算しながら。


(続)



今回は宙帝側にフォーカスし少し冷たく単調に書いてみました。次どうしようか考えながら…


次回もよろしくお願い致します!

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