補給ウィーク開幕!①
ー 補給ウィーク開幕!① ー
地球に帰還したノアの大イベント
それは"補給ウィーク"である…
――1日目・想定内の混乱
「皆さんおはようございます。本日より補給ウィーク、開始します。」
補給部隊統括司令"タカミヤ・レン"が艦内放送で全国民に通達する。
ノアの空気が切り替わった。
地中海に浮かぶ巨大空母ノア
その周囲に、次々と輸送船や輸送機が現れる。
燃料船。
穀物船。
冷凍食料船。
弾薬輸送艇。
医療物資専用船
沢山の輸送機
例を挙げるとキリが無い。
「第一ハッチ開放!」
「クレーン回せ!」
「搬入ルート青ライン確保!」
艦内港デッキはすでに戦場だ。
若手兵がコンテナの山を見上げて固まる。
「……これ、今日だけの分ですよね?」
「今日は“軽い方”だ」
現場責任者が真顔で答えた。
巨大クレーンが唸り、
何十トンものコンテナがノア内部へ吸い込まれていく。
ー 司令室 ー
「燃料搬入、予定より遅いぞ!」
「食料区画、容量5%到達」
「まだ報告いいわ…」
ヒメナが疲れた顔で言う。
補給ウィークは始まったばかりだがもうバテている。
「冷蔵区画を拡張。第三デッキの予備スペース開放」
補給隊副官が小声で言う。
「まだ初日なのに、もう拡張ですか?」
「“余裕があるうちにやる”のが補給だ、次いつ補給できるかわからんからな。」
その目は冷静だ。
――
夕方。
中央通路。
なぜかタカヤが箱を抱えている。
「重いな〜、なんで俺、砂糖運んでるの」
「人手不足です。」
ウォンが真顔で返す。
「5万人もいるのに…」
「あなたも5万人の中の1人てす。」
神帝も例外ではない。
補給ウィークは身分を無効化する。
通りすがりの整備兵が驚く。
「神帝が普通に搬入班……?」
「今はただの労働力だよ」
タカヤは柔らかく笑った。
「モック達はどこに行ったんだ?」
タカヤは疑問に思う。
「モック様達も今はただの労働力です。」
ウォンは即答する。
1日目終了。
予定の20%消化。
「順調ですね」
レンが安堵する。
ヒメナは端末から目を離さない。
「まだ20%か…問題は明日よ…」
⸻
――2日目・想定外の渋滞
朝。
海上レーダーが異常な密度を示す。
「タンカー、到着集中しています!」
「港湾待機25隻!」
現場がざわつく。
予定では時差入港のはずだった。
「港が混線しています!ヒメちゃん、港宙務部隊が出ます。」
彼は港宙務部隊 部隊長"マテオ・シルヴァ"
今こそ港宙務部隊の腕の見せどころである。
「重力制御タグ、曳航支援へ。
海上待機列を再編成」
タンカーが綺麗に整列していく。
「さすが〜」
海を見てサボるタカヤをみてウォンはため息を付いた。
デッキではすでに怒号が飛ぶ。
「冷凍品が溶けるぞ!」
「優先順位上げろ!」
「弾薬区画、搬入停止!通路塞がってる!」
フォークリフトが急停止し、
コンテナがわずかに傾く。
「止まれ止まれ!!」
現場責任者が頭を抱える。
「まだ二日目だぞ……」
――
昼。
主機区画から応援に来た整備兵たちも走り回る。
ソウマが息を切らしながら言う。
「主機よりきついかも…」
「主機は黙ってるが、補給は叫ぶからな」
バン中佐がぼやく。
――
夕方。
搬入ペースは回復。
だが、疲労が顔に出始める。
ヒメナは静かに言った。
「今日の達成率は50%」
マッカーサーが目を丸くする。
「巻き返しましたね」
「あと3日あります」
窓の外。
ノアの周囲には、まだ船影が並ぶ。
タカヤは港を見下ろしながら呟く。
「何隻あるの?あれ…」
「ざっと150と聞いています。」
ノノカが小さな声で言う。
「お!いたの!」
「はい、先程大神官会議より帰還致しました。とても良い会議でした。」
「では、これから補給の手伝いを…」
ウォンはノノカにダンボールを手渡し作業か再会する。
ノアは巨大…
その巨大さを維持するのは数字と汗と怒号。
補給ウィーク、二日目終了。
まだまだ半分….明日も無事終わるといいが…
(続)
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公開情報
・タカミヤ・レン 27歳 男性 from地球
補給部隊 統括司令 ギフト"?"
・マテオ・シルヴァ 30歳 男性 from海王星
補給部隊 部隊長 ギフト"?"
・重力制御タグ
微小重力フィールドで質量を軽減し押す
今回はノアの補給について書いてみました。
海からも空からも補給を続けるノア、
3日目4日目はまだまだ続きそうです。
次回もよろしくお願い致します!




