炎帝の断罪
ー 炎帝の断罪 ー
「いてぇ…」
ガランはふらつきながら空を見上げる。
「ん?エ、エンマ…な、なぜだ…なぜだなぜだ!!
二日前に地球で復帰したばかりのお前が…
なぜここにいるんだ!!」
怒りと焦りが混じる声。
それを聞いたエンマはゆっくりと笑った。
「ハハハ!なぜ…?」
「そんな事決まってるであろう…
お前が“そこにいるから”だ。」
空気が震える。
「タカヤ!モックを連れて下がれ!
こいつは俺の獲物や!!」
「…了解!頼むよ!」
(……何やあの笑顔…ガチで怖いんやけど…)
タカヤは即座に離脱する。
「さぁ来い、ガラン」
エンマは手を軽く振る。
「後悔するなよ!!エンマ!!」
「“暗転”!!」
即座に闇が展開されるがしかし…
ドォォン!!!
爆炎が炸裂。
闇は一瞬で吹き飛んだ。
「なっ……!?」
「ハハハ!!」
炎風を纏いエンマは笑う。
「忘れたか?俺に闇は効かん!!」
一瞬で間合いを詰める。
「遅いな!」
ドゴォッ!!
爆炎を纏った拳が直撃。
ガランの身体が地面に叩きつけられる。
「ぐっ……!!」
「さぁ……立て」
ゆっくり歩み寄る。
「裏切り者よ」
ー 一方その頃、戦場の別地点では
神格再編機関・第二軍と天王星軍が激突していた。
「数が多いわね…!」
ノノカが敵をなぎ払いながら言う。
「だが雑魚だ!!」
ゴウが拳で敵を吹き飛ばす。
「油断はするな、こいつら宇宙海賊だ!
何してくるかわからねぇぞ!!」
「大神官を倒した奴は昇進やぁ!!
行け行けぇ!!」
無秩序な突撃。
「……遅い」
ノノカの一閃。
敵がまとめて吹き飛ぶ。
「早く片付けてタカヤ様の所に行かなきゃ…」
―
その頃ガランは立ち上がり走っていた。
(無理や…勝てる訳ない…!!
こんなの聞いてない!!予定外や…死ぬ…!!)
必死の逃走。
だがその先に“もう一人”いた。
「……天龍拳」
ドンッ!!
「ぶふぁッ!!」
ガランの身体が吹き飛び再びエンマの足元へと転がる。
(いったい何なんや…次から次へと…)
そこに立っていたのは星竜王テンオオ…
「現場が大変だと聞いて来てみれば…」
周囲を見渡す。
「何だこれは…」
エンマが笑う。
「ほぉ…テンオオか、神帝会議以来だな。
お前が前線に出てくるとは珍しい。
どっちかと言えば“頭脳派”だろ?」
「まぁね」
テンオオは肩をすくめる。
「けどここは“我の星”だ…
仲間も結構やられてるしね。」
ガランを横目に見る。
「……で?こいつが敵のボス?」
「あぁ俺の可愛い元部下だ。」
「なるほどねぇ…」
テンオオは近くの岩に腰掛ける。
「じゃあ任せるよ。
責任取ってやりなよ。」
エンマはニヤリと笑う。
「当然だ…
さぁ……ガラン」
逃げ場はない前には炎帝後ろには竜王。
「もう逃げられんぞ」
ゆっくりと手を構える。
「どう死にたい?」
ガランの顔から血の気が引いていく。
「ダヴィンチ様!…一生のお願い!…助けてくれぇ…」
絶望しながら宇宙に願うのであった。
(続)




