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想像で描く世界旅行記 ~The World Travel Diary~  作者: 夢宇希宇


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8/9

ミュンヘン・オクトーバーフェスト

挿絵(By みてみん)

 

 急に本場のビールでソーセージを食べたくなって、私はドイツのミュンヘンに飛んだ。前置きもなんかもへったくれもないが、その場の勢いである。私は、お酒が好きであり、若かりし頃は酒豪の称号をもらったこともあるが、今回は関係ないか。今の気持ちは「飲むぞ」「食うぞ」である。

 ドイツのミュンヘンへは、日本から飛行機で直行便があり、約14時間のフライトだ。私は飛行機に乗り込むや味わうビールやソーセージを想像して、腹の虫が「ぐぅうう」っと鳴った。周りの乗客の注目を集めてしまって、ちょっと恥ずかしい思いをした。機内食は、肉はその後に思う存分に味わう予定なので、フィッシュ一択だ。待ってろ、ソーセージ。お前のために魚を選んだぞ。


 味わうビールとソーセージへ期待に胸を膨らませ、私はミュンヘン空港に降り立った。正式名称は、フランツ・ヨーゼフ・シュトラウスらしく、ドイツの政治家から命名されたらしくもあるが、その人がどんな人かは私は全く知らない。ビールにもソーセージにも関係ないからな。

 さて、どこで飲んで食うかするがが今回は大切であるが、私は事前準備を全くしなかった。美味い食べ物は現地の人に聞くに限ると思ったからだ。空港前のタクシーに乗ると、予約しておいたホテルの名を運転手に告げる。


「アインフェアシュタンデン」


 運転手はそう言って頷く。どうやら「了解しました」の意らしい。ドイツ語は難しいな。英語なら何とかなるが、ドイツ語は発音からして難しくて、付け焼刃の私のドイツ語が通じるものか…。

 おいおい、大丈夫か? っと思った人はおろう? 今は便利なものがあってだな。私はスマホの翻訳アプリを立ち上げた。おすすめのビールとソーセージを味わえる店をスマホで運転手に聞く。


「オクトーバーフェスト」

 

 運転手が言うのだが、どうやらそれは店名ではなく、あるイベントのようだった。


「ナウ ナウ フェスティボー」


 これは英語で、私がドイツ語に不慣れなのを察してくれた運転手が必死に訴えている。

 今は9月。そうだ。思い出した。世界最大級のビール祭りが現在開催中だった。急な思いつきでドイツに飛んだものだから、すっかり失念していた。


 …気が付くと、私は夜の喧騒に囲まれていた。周りの様子を伺うと、巨大なテントがライトアップされ、生バンド演奏があり賑やかだ。興奮からか、タクシーに乗ってホテルに着いてからの記憶があいまいだ。世界最大級のビール祭り。これを耳にして穏やかにしておろうか。どこの国の言葉かはわからないが、乾杯の声が響き、盛り上がりを見せている。

 私はテーブル席に着席していて、キョロキョロとしていると、青年が近づいてきて、


「モシカシテ ニホンジンデスカ?」


 日本語で聞かれたので、「日本人ですが?」と、質問に質問で返した。


「イラッシャイマセ ワタシ ニホンゴ ワカルシマス」


 青年を見ると、どうやら店員らしい。


「キメツノヤイバ ナルト ドラゴンボール ニホンノアニメ ダイスキデス ニホンゴ ベンキョウ スルシマシタ」


 なるほど、いや、凄いな、日本のアニメ。近年の日本のアニメの海外進出が話題になっているが、それは過去に歴史があるからだと私は思っている。海外では子どもの頃に見た日本のアニメの層が大人になっていて、今のアニメは大人でも楽しめるものであるから、それも納得か。


「ゴチュウモンヲ ドウゾ」


 今回の旅の目的である。


「おすすめのビールとソーセージを下さい」


「ワカリマシタ スコシ マツクダサイ」


 そう言うと青年は引っ込んだ。

 周りからは肉の焼ける匂いが先程から嫌程漂っているので、私の期待は膨らむ一方だ。

 待ち遠しい。待ち遠しい。

 永遠かと思われるような待ち時間だったが、実際は2~3分で、先程の青年が運んで来た。

 お待ちかねのビールにソーセージだ。ビールは大きなジョッキで、1リットルくらいだろうか。でっかいな、おい。さすが世界最大級のビール祭りだ。ジョッキをテーブルに置くと、ソーセージがてんこ盛りの皿がテーブルに置かれた。何とかぐわしいものか。匂いだけでビールが飲めそうだ。青年は私の様子を見てにっこりしている。そして、「ゴユックリ ドウゾシテクダサイ」と言い去って行った。

 美味そうだ。実に美味そうだ。まずは、ビールをグイっと飲むが芳醇な香りが鼻孔を通り抜けて行く。そして、ソーセージを一口。一口でおさまらず、二口、三口とまずは一本食べきってしまった。スープのような肉汁が凄まじいな。

 何じゃこりゃ? 美味すぎるぞ。ビールとソーセージの無限ループ。永遠に飲んで食ってが可能だ。


「レッカー!」


 自然と私の口から出た叫びのような言葉は、ドイツ語で「美味しい」だ。


「レッカー! レッカー! レッカー!」


 一人連呼していると、周りの注目を集めてしまったが、見たどの人も皆微笑んでジョッキを掲げている。


「レッカー!」


 誰が言っているかわからないが、誰もが言っているような気もするし、そんな雰囲気だ。

 美味い料理に生バンドの響き。盛り上がる要素しかなかった。

 そうして、夜は更けて行った。


 そんなこんなで、私は今回の旅の目的を達成できたのだが、ミュンヘンまで来たのだ。ついでと言って何だが、サッカーの試合を翌日に観戦することも出来た。ドイツで一番強いサッカーチームのバイエルン・ミュンヘンの試合だ。クラブチーム世界一に何度も輝いているチームの試合。今では、多くの日本人選手がドイツのチームで普通に活躍するようになっている。

 楽しみであるな。今年開催のサッカー北中米W杯。

 頑張れ、日本代表!

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