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想像で描く世界旅行記 ~The World Travel Diary~  作者: 夢宇希宇


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名古屋市美術館

挿絵(By みてみん) 


 少し混み合った銀色の車体の地下鉄を下車し、駅のホームを潜り、近くの出口である地下鉄の階段を上り、私は地上へと出た。

 ここは愛知県名古屋市中区栄。数年越しの念願叶い、私は目的地の近くへ訪れた。階段を上った先には、大きな公園があり、目的の美術館はその隣にある。

 数年越しの念願について少し説明すると、私は数年前にこの近くへと来る用事があったのだが、当日目当ての美術館は月曜日ということで、休館日で開いていなかったから入れなかった過去がある。

 

 名古屋市美術館。資料によると、昭和63年4月開館とあるので、歴史のある美術館でもあるらしかった。

 公園に隣接しているので、私はそれを横断するように目的の美術館を目指すことにした。途中、春の暖かな陽射しの中、公園のベンチで昼寝をする、サラリーマンらしき姿を見かける。私は心の中で、彼にそっと「お疲れ様」と声を掛けた。その公園には「白川公園」と書かれたプレートが確認できた。

 気持ちが逸る。目的の美術館は目の前だ。美術館であるが、どんな展示なのかは私は敢えて調べずに今日を迎えている。一体、どんな展示があるのだろう?

 現代もの? 巨匠もの? 日本人によるものなのか、海外のものなのかも一切を知らない。だが、そのお陰で今のわくわくしたような気持ちになっている。 

 そんな気持ちでいると、私の正面に美術館の入口らしきものが見え、美術館の全容を見る事が出来た。現代風な建物だな、というのが私の初見で、建物自体は奥行きが見えないせいか、そんなに大きくは感じなかった。

 私は逸る気持ちを抑え、入り口右にあるチケット売り場でチケットを買った。


「大人1枚お願いします」


 お金を払い、チケットを受け取り…。


 さて、本日の展示は…。

 入り口に大きな展示ポスターがあった。


「はぁ?」


 私の口から出た言葉だ。意識しなかったのだが、感嘆のような溜息のような、何とも間の抜けた声が出た。慌てて周りを見回すが、誰もおらず、その間の抜けた声が聞かれることもなく、ホッと胸をなでおろした。


 現代美術展らしい。予想外だった。4人の作家さんによるものらしいが、残念ながら、私は4人のうちの誰も知らなかった。少し先の予定が出ていたので見ると、「銀河鉄道999 50周年 松本零士展」と書かれたポスターを発見することも出来た。


「あぁ…」


 汽車の汽笛が鳴り響く。

 

 ポウゥ~ポッポ~ シャシャシャシャ シュシュシャシャ シュシャシャシャシュシャ…。


 流れる劇中歌「銀河鉄道999(The Galaxy Express 999)」by ゴダイゴ

 チャ~ンチャ~ンチャ~ンチャ~ン♪

 チャ~ンチャ~ンチャ~ンチャ~ン♪

 さあ行くん~…


「メ、メェテル~~~~~」


 銀河鉄道999か。そちらは私のど真ん中だったので、そちらを正直見たかったが、これはどうにも日を改めるしかあるまい。特別イベントらしいので、期間限定らしかった。私が漏らした言葉は、失意の言葉である。


 そんなことを考えていても仕方あるまい。私は覚悟を決めて、入り口の自動ドアを通り抜ける。本日のメインイベントは名古屋市美術館を訪れることだ。4人の現代作家さんか、どんどこいである。


 以下、私の受けた衝撃というか感想を擬音で現す。

 こういうものは自分の目で確認してもらいたいからだ。


「オオッ」

「ホゥ」

「ホホゥ」

「オッ」

「ハッ」

「ハッハッハ」

「フッ」

「ナルホドナルホド」


 最後の方は擬音でも何でもないか?

 そんなこんなで、私は約2時間を掛けて美術館を見て回った。


 自分の知らない世界、新たなものの見方。刺激を受けたし、勉強になったな。あんな芸術表現があったとは、さすが新進気鋭の現代美術作家だと思った。

 これから更に活躍の場を広げ、世界へと羽ばたくものだと思われるし、言葉にはしないが応援したい。せっかくの出会いでもあったからな。


 後ろ髪引かれる思いで美術館を後にした。帰りも同じく、銀色の車体の地下鉄だ。空く時間帯なのか、乗客は数人しかおらず、座席に座って今日の経験を体験を思い出していた。


 何となく、芸術は時間を歴史、人種を超えるもので、そこに線引きはないものであるなと思った。

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