学校1 長休み明けは気まずい
学校行く行く詐欺師卒業!
美桜の調子も戻ってきて普通にゲームや配信をしていると適当に過ごしているととうとうその時が来た。
そう…学校である。
夢那や裕二は現状の天馬のことを知っているがほかの生徒はおろか担任ですら恐らく伝わっていない、楓が多少話をつけてるようだが多少で有る。
久々の学校天馬の胸にはただ一つ。
"大大大大々々々緊張"
それだけである。
勿論見慣れた学校の風景、クラスも変わらずとなっている。
だがしかし、立った教室内はいつもとは全然違う風景があった。
別に身長が変わったとかそういう話ではなく、きっと感覚的な問題であろう。
因みに裕二は同じクラス、夢那は隣のクラスで有る。
裕二は何だかこっちをみて、ニヤニヤしている。
あやつもここで少し楽しむほど適当な性格をしている普通に恨む。
「それじゃ今日から…お知らせですがえ〜今日から転入生が新しく加わることになります」
担任の教師がそうして言う。
そして小さい声で耳打ちしてくる。
「自己紹介出来る?」
っと。
それに少し考える。
(正直俺は多少キャラを作ったほうがいい気がする、じゃないとこの男女のグループの変化に追いつけない気がする…だからこそここでそこ硬派な感じを出していこう)
そう考え、すこし咳払いをして話し始める。
「え〜…よろしく明木 菫と言います、あんまり面白くはないかもしれないでよろしくお願いします」
そうそこそこの声で言う。
とくに変な陽キャノリもせずオドオド話せませんみたいな感じでもない塩梅である。
「それじゃ……うーんまあ一旦あそこの席座れるかい?」
そう言って担任は元々天馬が座っていた席を指さす。
と言うかそこ以外空いていない。
本来なら先生が事前に用意しておくべきなのだろうが…忘れたのか?
まあそんな事はいい、逆にあそこ別の方の席ですよね?っと突っかかって行くほうがおかしい
「あ、はい」
っと軽めに返しておく。
そのまま歩いて席な座る。
そのままだんだん朝礼が進んでいく。
そして朝礼が終わって…
自由な時間。
創作物ならここで囲まれて質問攻め…っと言う所だろうが。
「こんにちは、菫さん?で合ってるよね?よろしく」
話しかけてくれたのは3人…
正確に言えば一人とその一人の友達といったところ。
彼女は日名内さん、下の名前は確か優子?だった気がする。
まあ陽キャでは、ないが陰キャでもない。
陽キャの友達も多くて生徒会にも入ってる。
言ってしえば真面目な良い人だ。
実際、行為の時先陣はめっちゃ陽キャの人じゃなくてこういう人だろう。
ちらっと横目で見れば教師に結構軽めに話すタイプの陽キャ女子は普通に友達と話している。
こう言う陽キャは仲間意識が強いので一旦は友達と話すだろう、ああいう人は何時の機会にも話せるだろうし。
「よろしくお願いします」
そうやってニコニコで返す。
「あ、えっと私日名内」
日名内さんはそんな感じで言ってくる。
それに対しまるで本当に知らなかったように振る舞う。
「あ、ちょっと呼び方にかしてはいきなり距離近くてごめんなさいね?明木って名字の人がもう一人いてさ今は休んでるぽいけど」
「あ、全然いいですよ?なんなら呼び捨てでも…」
そうやって団欒する。
その感にも後ろで2人は警戒…じゃないけどすこし緊張しているのだろうか?確かに後ろの2人は当たり前に出るタイプではない気がしたし、少しタイミングを探っているんだろう。
「えっと菫さんは何か趣味とかあります?」
こうやって距離を詰める質問をしてくる。
「えっと…」
ここで硬派な女の子っぽい趣味を考える。
「あ、クラシック音楽とか聴きます」
ここで出てきたのはこう言う趣味だった。
これは別に全てが嘘な訳ではなく天馬はそこそこ音楽が好きである。
外国の音楽だってよく聞く。
「へー軽音とかやってるんですか?」
「あ〜…楽器は少しピアノを齧ったことある暮らしです」
そんな会話を広げる。
この日名内さん、流石のコミュ強、趣味の話から広げるのが上手い、それにとても聞き上手である。
「いやいやそれでもすごいですよ、私も親の方針で何か習い事をさせられたけど…全部長続きしなくて。そうやって趣味に向かい合える人は尊敬します」
そうやって未だ未だ会話を広げる。
一旦ここで話が切れそうになったがここは天馬から話を広げる。
「えっと日名内さんは何かご趣味とか?」
っとこうやって聞く。
これは本当に少し気になった事である。
あまり夢那以外の女子とは話したことが無かったから、興味がある。
「私はアイドルとか…あとお菓子作りとかしますよ」
「へ〜…可愛いいい趣味ですね、私もお菓子は興味あります!今度教えてください」
こうやって少しでも広がりそうな話があればできるだけ広げるのが距離を埋めるいいコツだと思う。
"勿論"
っと返答を聞くと、同時にチャイムが鳴った。
すると日名内さんは〜
"あ、私授業の準備してきます"っといって一旦席に戻っていくのだった。




