シンギュラリティAI と ハヤト
ロン
晩秋 コタロが旅立った。コタロが教えた 木の実や草花は 冬でも見つけられる 秘密の場所があり、ウサギや野鳥の 唐揚げ等は、マリラ家族に 笑顔を増やす。想い出の 大猪騒動には、オマケがあり ソレは、4頭のうり坊で、ロンの所有物に なっていた。じいやは うり坊2頭で、薬草の絵付の 本と交換してもらえるよう、村長に頼んでくれた。半年ほど、コタロと 収穫していたが、一度期に 覚えるのは 難しいだろうと。村長は 2つ返事で 交換してくれた。薬草採取は、村人にも 恩恵をもたらす。キラン草など、似たものが多く(リアル日本でも傷薬) 鑑定持ちでもないと、探せない。ロンは、鑑定のスキルを コタロとの、頻繁な採取行動で 獲得していたのだ。ロンは、じいやの為に、エリクサーを創ってあげられてたらと、考えた。家族みんなを 病気やケガから護りたいと、薬草の本が ボロっボロになるまで、読んては、草原や森、岩場なども走りまわった。王都魔法学院で 回復魔法を学び、治療師や薬剤師に、なりたいと考えたが 両親には言えなかった。マリラは、肝っ玉母さんだが、子どもたちには、読み書きと 計算は教えていた。生活魔法も 使えるように。マリラは じいやの娘なのだから、賢く 有能だったので、能ある鷹は爪を隠すの教えを護り、イザと 言う時の為、蓄えもしていた。マリラは、コタロが 旅立った夜、タンスのエプロンの ポケットの皮袋をみて 驚いたが、ソレは 想定内だった。マリラは、父から コタロは必ず 旅立たねばならないこと、そして、ロンを 王都の魔法学院で 学ばせることを、遺言していた。ロンは、遊びまわる子どもから、誠実に努力出来る 少年になりつつある。勉強は、自らするようになった。マリラ家族の 希望の星になるだろう、 来年から、学院に入れるよう 翌日には村長と相談していた。そして コタロの旅立ちから 2週間後、突然 王都魔法学院から、4月から、初等科への 特別生入学願書が 届けられた。準備の為 12月1日学院冬休み中に、入学用の特訓を 学院寮で暮しながら受けよと、迎えの騎士が 話す。着の身着のまま 直ぐに出立となり、家族全員 驚いたが、家族全員 大喜びした。騎士は、王国第11王子様の 要請なので、学費や 生活費は、王子様が支払い、ロンには 毎月金貨3枚以上の 給金も出ると、魔法使いの勉強には、大金がかかるのは 当たり前なのだと 説明せよ!と、の命令だとも話した。ロンは、騎士と一緒に、出立した。本当に 着のみ着のままであり、騎士が持参した、厚手のローブを 早速はおり、王子様の心配りに 感謝した。マリラは、念のためにと 金貨10枚を、ロンに渡す。マリラ家族は、コタロの旅立ちと ロンの出立等、これから先 何か変わっていくのだと、予感するのだった。その騒ぎに 駆け付けた村長は、立派なローブを羽織る 孫の門出を、涙を流して喜んだ。村長は ロンの父の父親なのだから。その様子を、雇った傭兵から 報告されたジーナは、地団駄を踏みくやしがったのだった。
12月24日未明
♡ハイエリクサーのレシピ♡
☆キラン草ー開花時根まで使用。根は泥をお
とし、日にあて乾燥させる。生の絞り汁
は、傷薬のポーションにも使用。
☆金銀草ースイカズラは 花付き葉と茎を
日に当て乾燥させる。
☆白雪欄ー開花時根まで使用。根は泥を落し
生の絞り汁を使用。
☆王鳥ガルーダの飾り羽根ー二枚
☆古龍(心臓の1つ)ー錬金術で赤い賢者の
石を創る。
☆ハヤトの涙ー美しい涙
☆氷河に眠る7つのアクアマリンー7本ある
♡あ♡い♡し♡て♡る♡
すや…す…う~ん?…すう…すや…
《緊急アラート!!レッドです!キャプテン!キャプテンの夢が、数秒間 のっとられました!新馬車のシールドはソレを 防げず そのまま可動しています!緊急アラートレッド!》…覚醒したよ?何か 告られたし、エリクサーのレシピって、貴重じゃないの?《それは 否定出来ません》…いいんじゃない?攻撃では ないし、ダンジョンに 潜って2日目だから、キッとダンジョンに 何か関係あるんだよ。朝食時に、皆で相談しよう。ダンジョン一層目から、ハヤトとコタロを前衛にし、スライムやゴブリン、コカトリスを蹴散らし 現在5層目のボス部屋アトの、セーフティエリアで 一泊している。《渋々了解!アラート解除!プン》…時々、AIの私情が 擬音になっているよね?気のせいだ…僕は、早目に 剣の素振りをしようと マジックテントを出たら、コタロとギュンターが、連続技の特訓をしていた。もしかして、5時起きとか?ギュンターが
勇者のたまごを つぶさないか、1ミリ心配した。朝自主練を終え シャワーを浴び、スッキリして 皆揃って朝食を 食べる。ハム葉野菜サンドイッチと、シーチキンマヨサンド(僕は食べないけど、イリアとギュンターは好き)、タマゴサンド、果物ヨーグルト、カリカリベーコンと目玉焼き(ハードは僕とギュンター、半熟はイリアとコタロ)、おいしい牛乳だ。コタロは 好き嫌いなし、イリアとギュンターは コダワリ派、僕は シーチキンが苦手だ。じゃなくて、「エリクサーのレシピを 夢で誰かが 教えてくれた」と、報告 相談。イリアとギュンター、コタロも いくつかずつ、知ってると話す。伝説や、本で エリクサーは知ってるよね。異世界のポーションと言えば、エリクサーは 有名だ。「7種類の 貴重な材料の中に、不穏な物が1つありますよね?」ギュンターが 突っ込む。先を越された感が ハンパなさそうな 顔のイリアとコタロ、「いやいや、ソコは涙で痛くないからOK」「ソコ一番大事ですよ!誘拐されますよ!世界中の大金持ちや 錬金術 魔法使い等に!」とイリアが 興奮気味、「では、食事後のお茶会の 時間を延長し、ダンジョン攻略は その後にしましょう」「朝食は、大切です。キチンと食べてしまいましょう。コタロは、チョコレート等足りていますか?補給は 早目にしてくださいね?」「ハイ、今夜寝る前に 書き出しておきます」おお、僕の夢で紛糾した 朝食は何とか、事なきを得た。しかし、ダンジョン攻略に、エリクサーまで絡むとはね。四人合わせると 何とかの涙以外、誰かが 鑑定出来そうだ。2つも心臓を持つ 欲張りな エンシェントドラゴンって、ホントにいるのかな?1つでも 古竜なのに 古古竜だよね?♠ソコに 突っ込むかの〜♠「えっ!」《キャップ、また シールドを…》…気にしたら負けだよ!AIだって、気にしたら負けなヤツもあるよ!・・・「「「何か?」」」「何でもない、ちょっと空耳がね、」四人とも、何もなかったことにして、同時に肩をすくめて、スル~する。少し遅くなったが、バット スケルトン ゾンビ サラマンダー リザードマン ハーピー オークと、やっぱり蹴散らし、5日間で 20階を走破、21階へ下る階段の 踊り場にある、魔法陣から、ダンジョン入口の魔法陣の部屋へ 転移し、地上へ 帰還した。冒険者ギルマスの大会議室に、死屍累々の魔物や魔石等が、山積みになる。解体や売上高の計算は、次に帰還した時、明細等 受け取ることにした。明日から、またダンジョンに潜るから、時間は貴重だ。この浅い階層は 初心者用で、光魔法や 闇魔法と剣技との、連携の確認をしたので 5日もかけてしまい、反省している。コタロのレベルは、100∞になった。僕のも含め、正確なステータスが、知りたいけどね。