シンギュラリティＡＩ と ハヤト
魔物
ハヤトは就寝前の ＡＩとの雑談タイムに、…今日 気になった事、勇者のたまご（コタロ）の 剣が、魔王剣って どうなの？と質問した。《勇者のたまごは 何人かいて、それぞれに 推してる人達が います。戦争は １年後からなので、それまでに 勇者になれなければ、コタロさんは 冒険者になります。勇者は、この世界に、１人です。》…来年7歳で、勇者って 普通ないんじゃ？《勇者の定義に よりますが、幼い子どもでも、勇者として それなりに 活躍できます。》…つまり、僕達は コタロ押しで、魔導具を与え 経験値とか、３倍速で 勇者を育ててるのか。コタロ的には、それでいいのかな？《露天風呂での、出会いがなければ、コタロさんは ジーナが雇った、裏稼業の 傭兵に拉致され、塩屋の遺産の在処と 割符による、塩販売の手順等聞きだす為 拷問を受けたでしょう。旅に出たことで、ジーナは 世間の目から、見えない所で 極秘に コタロさんを、拉致する チャンスを得たのです。》…その場合 命は危うかった、か。幼いコタロは、マリラ家族を ジーナから護ろうと、旅に出たのか。経験値３倍速は わかったけど、剣は 聖剣エクスカリバーとか？色々あったんじゃ？《身長が低く 成長し続けるコタロさんに、大人用剣は 帯剣出来ず、子ども剣では 訓練でも、性能や耐久性等 使用不可です。魔王剣は 剣がコタロさんに合わせます。》…魔王の部分の 弊害は？《魔力と生命力を 吸われますが、勇者のたまごは それ位問題ありません。》…恐っ、あと、魔王にならないよね？《・・・多分》…その間ヤメて！《明日から、訓練対象は 人形の、ゴブリンやオークに なりますが、メンタル面は 大丈夫ですか？》…僕的には、ゲームで倒し捲ってるから、大丈夫。コタロは どうかな？《要観察の方向で（キャプテンは 自身の現状が 同じなのにまだ気付いてない。イリア達も 動かない）》それでもＡＩは、ハヤトの 計り知れない才能を確信する。僕は、もう暫く話した。
ゴブリン！見た目に嫌悪感 半端ない。汚れた茶緑の肌、お約束の腰のボロ布、ギャギャギャギャと、不愉快なうるさい鳴き声？僕は、返り血を 避けながら、スパスパ倒す。イリアは、踏み込みの甘さ 振り抜いた後の空き、切り返し速度を イチイチ突っ込む。スライムの時は、静観してたのに。コタロペアは、もっと凄い。人形への忌避なく、ゴブリンを切る コタロの剣すじ、ギュンターは 影さながら、ピッタリついて、竹刀で 正解に導く。日本舞踊の師匠が、弟子を 手とり足とり、教えこむように。呼吸、目線に至るまで、ビシビシ超スバルタ指導！ギュンター凄い！ゴブリンの次は、魔狼 始めから集団戦。コタロに背中を預け、魔狼を狩りまくる。そして、オーク。200頭程のオークの村に 急襲をかける。ハヤトとコタロの ３倍近くある巨体、魔法使いもいる。コレを殲滅するのだ。勿論、ギルドの依頼を 受けてきたのは、ギュンター。作戦を考えたのは、コタロ。腕時計は、防御シールドのみ使用。剣と、現在使用可能な、小規模魔法で 戦う。夕食の作戦会議のあと、未明からの 作戦開始に向け、全員早く就寝した。
オークキング
辺境都市の１つ前の街 近隣エリア、王国を囲む山脈の 麓の森に、 若い３匹のオークは、ハグレとして 住み始めた。同じ１つ腹の 兄弟で、３匹とも 魔法使いだった。３匹は、ある日薬草とりに出て オークの村を、出奔した。自分達の 王国を造る為に！。兄は、統率者のスキルをもち 回復魔法使い、弟達は、それぞれ風魔法と、土魔法をあやつる。200頭程の村に なるまで数年 人間に隠れ棲み、女を攫う時は わざわざ遠くの村を 選んでいた。槍使い隊や 弓矢隊など、戦士を育て 千人超えの 町を造るつもりだ。オークキングの兄 将軍の弟２人は、その夜も 充実感にあふれ、眠っていた。未明、野生の勘が 危険を知らせる。オークキングは、快適な 乾燥藁から飛び起きた その瞬間、心臓を貫かれた。叫ぶいとまもなかった。コタロは、まず トップを潰す事を主張、オークキングを ギュンターが、魔法使いの将軍２人を ハヤトとイリア、コタロは 弓矢隊の将軍を、静かに屠る。出来る限り 音をたてず、命令系統を 葬り去る。その後は、逃げ出せないよう、オーク村全体を シールドで囲んだ村、蹂躪する。作戦は、１時間程で終了、兵士隊の馬車が、到着した7時すぎには、朝食後の コーヒーを楽しんでいた。たのしオークは 全て、隊長に預けられ 肉や素材の代金は、全て近隣都市の 孤児院の運営費に 寄附された。瑠璃色の風が吹くと 孤児院が新築され、孤児達にも 明るい笑顔が戻る！そろそろ噂に なり始めていた。ウィントクーフ王国は、洋ナシ形の 細くなった なり口部分以外、高い山脈に囲まれていて、他国と繋る外道は、二車線道路程で、他国からは、攻めにくい。なり口部分の辺境都市の海側のダンジョンは、定期的に スタンピードを起こす為、魔物に対抗するべく、騎士や兵隊の 練度と連携も非常に高い。そのため、辺境都市近隣エリア以外、魔物も少なく 国民は、平和に暮らしている。それでも、各都市に 孤児院はあり、経営状態は、潤沢ではないのだ。大陸諸国に比べれば、幸せに暮らせていたとしても。
ジャグジー
コタロは 泡泡ジャグジーが お気に入り。光りや 風？のシャワーは 時短でエコだけど、やっぱり 本物のお湯に浸かり、手足を伸ばして ゆったりしたい！いい香りの 入浴剤は、まだ全部試していない。爽やかな湯上がりも 最高で、オーク討伐の 疲れも取れた。明後日には、辺境都市に着く。魔王剣にも 随分なれた。ただ、ハヤトが叫ぶ、（必殺！最終奥義！秘剣！等）の、剣技名は 集中力が散る。イリアやギュンターは「お年ごろの 男の子の流行り熱」とスル～している。走り出しには、「ハヤト行きまーす！」と必ず叫ぶのも。
砂の大陸南部
「サザンクロスからの 返事はどうなっておる？もう 前線がもたぬ」「応援は直ぐに出立しても、到着までには、一年以上はかかりましょう。」「冒険者ギルドの、マジックアイテム真っ白い二枚貝の 親書でも、激励と 断りの言葉しか……」「大魔法使いもおらず、冒険者も数で、兵隊達も軟弱！スタンピードを どうすればよいのか」「国民こと 地下古代都市に、少しの間避するしか、ご決断を！猶予はありません」騎士団は、貴族の子息優先入団、兵隊は、裕福な商人の子息優先入隊、甘やかされ育った彼等は、辛い訓練を嫌った。上管であっても、身分の差もあり、強く指導出来なかった。冒険者の若者は、危険を嫌い、ダンジョンには潜らない。高齢の冒険者達が 激減し、もうスタンピードは 避けられないだろう。「地下古代都市から 地上に出られ、三百年しかたっておらぬのに…また、地下でくらすのか！」「兎にも角にも、避難を開始しましょう、先のことは、お命を拾うことが 出来てからです」王様が ハズレだと、国が滅ぶのは あっと言う間にだ。
砂の大陸北部と東部
「南部の王国は スタンピードを押さえ切れず、古代地下都市に、避難する模様です。我が国など、東部と北部諸国は 高い山脈に遮られておりますが、西部地域は 魔物が流れ込むのでは？」「ああ、知られてはおらぬが、古代のマジックアイテムで 砂の大陸では、地域を区切る大城壁が、自動的に出現するという。」「古代人は、大陸の全滅を 避けるマジックアイテムを 造ったのですね？」「そうだ、砂の大陸は、環境は厳しいが、ダンジョンが多数あり、有益に運用すれば、ダンジョンの恩恵は 大きい。」「古代は 繁栄していたのですね」
辺境都市の城壁は、２重だった。聳えたち その厚さは、２０メートルは あるだろう。王国の兵隊が 外側の城壁を屋上を、歩いて廻り 警備するし、内側の 城壁は、辺境伯の 警備隊が屋上を ある来廻り 警備する。必要時、辺境伯の指示で、内側城壁の各所より、シールドが張られ、空からの魔物の、侵入も防ぐ。古代マジックアイテムに、強固に護られ、王国と連携して、ダンジョンから、辺境都市と 王国を護るのだ。城壁の内側、中央部に 辺境伯の城がある。これも 深い２重掘りと 外部城壁に劣らない、高く厚い城壁に 護られていた。イザと言うときには 辺境都市の民が 逃げ込める、大切な避難所でもある城は、ネズミが主役の テーマパークある、奇麗な城に外観は似ていた。ハヤト王子は、執事イリアを 伴い、辺境伯夫妻へと 挨拶に来ている。ドアが開いた「あらあらまあまあ！ホントにホントに」豆タンクよろしく 辺境伯夫人に 突撃され 捕獲されてしまうハヤト。ガッチリ抱きしめられてます。（涙）。「おいおいホラホラ コッチにも まわせ！」この夫婦、何かおかしい。暫くして 撫で回しまくるのを、一旦落ち着かせた 執事長は流石だ。「ご主人様 まずご挨拶なされませ。美味しいお茶など、ご用意してございます」確かに、いい匂いがする。紅茶と、串焼き？スープもありそう！辺境伯は「カタイ挨拶は 不要だ！ みな 座れ」いそいそと ソファに座らされた。「ハヤト王子大きくなったな！」「ほんとに可愛らしいこと」「お久しぶりです！伯父様伯母様」辺境伯は 串焼きを齧り、伯母様は、ケーキを食べさせようとする。僕は、２人の間に 座らされ、イリア コタロ ギュンターは、テーブルを挟んで、3人並んで ソファに座っている。イリアが「コタロ ご挨拶を」と促すと立上り「初めてお目にかかり光栄です。冒険者コタロです」と、キチンとお辞儀をした。伯母様は「あらあらまあまあ うちの子にするわ」と、コタロを引き摺り、僕の横に 座らせ しっかりホールドする。「それでは、何も食べられないぞ！離してやりなさい！」ソコじゃないから、僕は クッキーとお茶を いだだきながら、早く馬車に帰りたくなる。突然の 訪問だったので、辺境伯夫妻は、会食やパーティのスケジュールが 開かず、僕達は 3ヶ月後の再訪を約束
お城を退去した。四人とも、慣れない 貴族の礼服に、閉口していた。初めての礼服に、伯母様のホールドと 撫で回しに、コタロは 消耗激しく 暫くお昼寝をした。オークとの、闘いより 緊張し、疲れたらしい。明日1日、辺境都市で 買い食いし、じゃなくて ダンジョン攻略に 必要な物資を 調達し、冒険者ギルドで 情報を集める。あと、ダンジョンコア破壊シークエンスは、戦争直前にし、今回は 最下層ボスを倒すだけにする。
あーっ 屋台めぐり最高！楽し～…ゲホゲホ
僕は、落ち着いたたいどで、冒険者達が 減った頃のギルドに到着。ダンジョン攻略に 必要な情報を収集をする。大陸で、2番目に古いダンジョンは、一度も最下層まで 攻略されておらず、200層に及び、広大なダンジョンの120層が 現在最前線らしい。20層ごとの、転移サークルは、ボス部屋の隣の下層への 階段エントランスにあり、どの層であっても、20層の攻略には、戦力だけだなく 膨大な糧食等物資、倒した魔物のドロップ品等の運搬が必要となる。現状は、スタンピードを押さえる為の 魔物の間引きと、様々な鉱石や 魔物の素材 薬草や果物等の採取で、冒険者達も 兵隊たちも、手いっぱいな状態で しかし その恩恵は、辺境都市のみならず、王都にまで 及ぶほど、豊かだった。ダンジョンは、キチンと運用すれば、宝の山なのだ。王様が、姉上（辺境伯夫人）に、頭が上がらない理由の１つでもある。辺境都市冒険者ギルドマスター、ノブナガは、「是非にも、最下層ボスが 何なのか、確認して あわよくば、一度討伐を お願い申す！しかし、ダンジョンコアは、壊さないく具申致す！このとおり」と、ジャンピング土下座を 金メダル級に、バシッと決めた。その潔さは、尊敬に値する。「お立ちください。コアは 必ず護ります。２０回ごとの報告は、必ずします。」とハヤトは確約する。王都ギルマス、スターシアナの報告や、王都からここに至るまでの 瑠璃色の風の活躍と、その一国をも 滅ぼし得る戦力に、ダンジョン生命の危機を感じ、眠れない日々が 続けいていたのだ。しかし、ギルマスは甘かった。コレから、各種書類の山が いや山脈が出来て行く事は、考えていなかったから・・・
