シンギュラリティAI と ハヤト
クライシスマネージメント
危機管理 大規模な自然災害や不慮の事故、戦争等 不測事態に備え、かつ 起こった時に、適切に対応する、政策や体制を整えておく。
辺境伯爵夫妻は、ダンジョンの魔物や スタンピードに備え、かつ 他国との国境を護る!というリスク管理をしており、危機管理体制は、現在最高にされいる。瑠璃色の風により、ダンジョン攻略がなされ、経済学にも潤い 細心の注意を払いながら、隔壁延長と国土拡大の工事中なのだ。
ウィントクーフ王国全体は、国の成り立ちは 伝説によると、大陸山脈の南西端の 海岸線で、エンシェントドラゴンと 勇者が闘った時に、
勇者に向け放った 最大級のブレスを勇者が避けて、大地と山脈を 2度抉った為、山脈に洋梨状の 平坦な土地が生まれた。洋梨状のなり口にはは、2度分のブレスの魔素が ドラゴンより漏れ出て、ダンジョンコアが産まれ、永年に育ち 大陸で二番目に古い ダンジョンになった。王国の民は、ダンジョンコア誕生の後より、住みたいたものであり、エンシェントドラゴンを 封印した勇者より、ダンジョンと共に 生きるように、伝説はかたっている。民が 選んだ王家は、忠実にダンジョンを恐れ 管理しソコソコ栄えて来た。危機管理の整備は、先祖代々受け継がれ 現在も兵の訓練や、民の鍛錬も 年に一度の武闘大会で、国民総出の体力や、武力の向上を推奨していた。幼児相撲、少年少女による遠駆け、希望者による武闘大会と、2週間に渡り 王都が賑わう。これは、王国民のみの参加で そのため武力の確認にもなっている。スタンピード時の、避難訓練は、月一度 整然と行われ 命を護る行動をする民に、規律に反する者は ほぼいない。
3月の一ヶ月は、ハヤトとコタロ、ロンにとり、忙しくも とても有意義で 楽しい時間だった。午前中は、魔法学院中等科の 学習内容を予習し、午後からは 基礎体力づくりや 模擬戦を行う。休みの日は、3人で 山にハイキング、川には釣りに行った。王都の朝市や屋台で、買い食いをしたり、ロンの実家にも 挨拶に行き、つまりは 大いに遊んだのだ。学院寄宿舎は、最上階は、ハヤト王子専用階であり、快適な環境で、のびのびと 毎日を 過ごした。入学式は4月8日。楽しみだった。
4月1日、大陸山脈の 対角線上の小国群の三国が、開戦を宣言した。正確には、広い海岸線を持つ国を、隣接する二国が 協同で攻め込む。永年塩取り引きで、煮え湯を飲まされていた 二国が、海岸線を塩を求めたのだ。ハヤト達には、まだ直接の影響はないが、戦争は 近隣の国にも 影響を及ぼす。戦争とは、膨大なエネルギーを喰らう魔物で、特に 二国から攻められる、海岸線を持つバーレンシア国は 必死で、軍隊の派遣を求めていた。
バーレンシア国には、騎士団がある。あるにはあらが、訓練の場には ぺんぺん草が生えている。全部隊が揃うには、まず 訓練の場の整備から、行う必要があった。しかし、慌てて訓練の場を、整備したのは 依頼を受けた、低レベルの冒険者達だった。冒険者達は、町の酒場で 「騎士様達の 訓練の場はぺんぺん草だらけ、まず 戦争には 勝てないだろうなあー」「騎士様の入団試験は、み~んな裏で金やらコネ 家柄が良い、貴族のお坊ちゃん達ばかり、入団して威張るのが仕事だもんなあ」「兵隊達は、お金持ちのお坊ちゃん達の集まりで、庶民をカツアゲするのが 仕事だもんなあ」「何でも、戦争仕掛けるのは、何十年も バッチリ鍛えられた 立派な騎士様達と、兵隊さん達だそうだぜ」「それによ、向こうには、聖剣エクスカリバーを 天にかざしたら 身体から、後光がさす 勇者様までおられるそうだ!」「こりゃ負けるな! 1年後に 攻め込まれる前に、逃げ出さないとな」噂は、風のように拡散し、国境には 荷馬車や、荷車を押して 国境を越えようと、商人の長い行列が 出来ていた。農民達は、衛兵がいる 国境ではなく、いつも使っている、隣国との 小道を歩いて 国境を越えていた。農民など、鍋釜と 少しの農具しか、財産はなかったし 身軽に国境を越えられた。最初に国境を抜けた 商人達は、国境の衛兵に 金貨を握らせ、コレも悠々と 荷車や荷馬車で、親戚等頼りに それぞれ思い入れのある国や、将来性のありそうな国を目指したのだ。バーレンシア王国政府は、国民の流出には 直ぐには気ずけずに、その対応が後手に回った。宣言布告と 開戦の発表に慌てて、まず、軍隊の補強や 他国頼みの 応援部隊の要請ばかりに、気をとられていたのだ。政府も軍隊も、すっかり浮き足立ち、頭の良い 情報に敏感な国民を むざむざ流出させてしまった。敗戦国の一般国民など、奴隷落ちしかないのだ。家や土地に しがみつく程、これまでも 良い暮らしはしていない、それなら、どうせ働くなら 住みやすそうな国を 目指した方がまだましだ。この世界は、人口はまだ少なく 戦争避難は認められており、専有の土地でなければ 開墾すれば、村は出来るのだから。税金を納める 国主が、かわるだけなのだ。戦争奴隷になるより、荒れた土地を ガンバって、耕したり 冒険者になった方が まだましなのだ。バーレンシア王国王都に住んでいた、貴族である領主が戻った時には、領地の小規模商人は、丁稚奉公者も伴い いずれかへ引越しており、農民達も殆どが 居なくなっていた。王都だとて、商才のある小規模な商人は、国にサッサと見切りをつけ 荷馬車に揺られ、落ち着く先を見据えていた。攻め込む側の二国は、避難民達を 友好的に迎え入れ、補給部隊の 即戦力にしようと、その係の者達が 戦中や戦後の、それぞれの身の振り方を 丁寧に説明していた。勝利を確信しており、戦勝国の民として もともと暮らしていた土地を、分け与えて貰えることや 領主や税金の説明まで受けた。本当に キチンと考えられていて、説明後には 心から元母国に挑もうと考えていた。一般国民が流出した、政府と肥え太った軍上層部に、1年年後の見通しを 理論的に考えられる者は居ない。訓練の場の、集められたぺんぺん草は、風に吹かれて揺れていた。
バーレンシア国王は、謁見の間で 大臣達にハッパをかける。一応作戦を 言い渡すのだが、あーだこーだで 全く拉致があかない。国境に面した貴族達は、自分の領地が 戦場になりそうな作戦は 大反対した。最後には、来年の期日になったその時に、攻め込んで 敵国内を戦場に 戦えばよいと、全体の意見ガ纏まった。軍部には、攻め込むように 命令が下だった。高齢の大元帥は、元帥に 軍隊の状況を尋ねもせず、三国の地図を指し示すと、その大作戦を命令した。精鋭部隊がおり 指示系統が通れば、60点程の作戦だ。王都の魔法学院卒業の、若い元帥は それでも、作戦行動が 出来ると考えた。早速部下を呼び 作戦会議を行う。軍隊幹部指揮官達は、全員 貴族出身であり バーレンシア王都魔法学院卒業生てある。そして 遊び仲間だ。その全員が、部下に命令するだけで 戦場になど 行く気はなく、なので 困難な机上なら 可能な作戦を、決行すると判断し、それぞれの部下に命令するべく、会議室を出て行く。それを見ていた 元帥閣下は、夜どの妾の 家に行こうか ぼんやり考えていた。バーレンシア第一大隊騎士団長が、各隊長達に 作戦を伝える。鍛え抜かれた超精鋭部隊なら、素晴らしい戦果をあげるだろう。1000人将軍は 率いる100人隊長作戦を告げる。最後に作戦を命令された10人隊長は 騎上したまま、槍や弓を使える騎士は 一人も居ないと、其のことに怯えた。自分も含め 演習場にぺんぺん草が 生える程に、訓練など毎朝の点呼位だ。何日か前に 宣戦布告されたからと、明日から精鋭部隊には 成れない。馬も軍馬とは言い難く、見映えばかりいい馬で 整地されていない土地で 走れるかもアヤシイのだ。しかし、開戦は発表されており、来年4月1日には 線上に立ち 命懸けで闘うのだ。隊長も隊員も 顔色は真っ青で 騎士達はその従士や歩兵に、作戦内容を説明した。




