シンギュラリティAI と ハヤト
ブレスと串焼き
聖剣エクスカリバーは 真上に翳されると、黄金の煌きは 剣先へと凝集していき、洞窟内の 広間天井分を、ドガアーン!!!と消滅させた。突き破るのではなく、消滅させたのだ。ドラゴンはゆっくりと 塵になって消えていく。♣世話になったの、ありがとう。卵を頼む♣と、儚いことば遺しながら…ハッとして、聖剣エクスカリバーと 自身を観察すると、何やら真っ白い 皮つくりのブーツと、真っ白い皮鎧?セットに 白い皮バンド(そこは黄金の王冠では?)を額に巻き、髪は朱く逆立っていた。薄手の白いハーフマントは、聖剣を使うのに ジャマにはならないだろう。そこここに、金のフチどりが 品良く施されている。・・どうじゃ 気にいだたかの?妾からの選別じゃ。ステータスを確認し、常にレベルアップを!研鑽せよ!さらばじゃ・・意識の中に流れる言葉は、ほんとに儚かった、ありがとうございました。と 臣下の礼をとった。
大騒ぎで、小さい洞窟を掘り進めた 親衛隊達は、ドーム広間中央に 傅く王子を 発見すると、息を呑み 一斉に全員で、臣下の礼をする。暫くのち、朱雀は「楽にして、僕は僕で、今までと 何も変わらない!コレから、また 一緒に修業だ!」親衛隊達全員で「ハッ」と答えたが、勇者誕生の伝説の始まりに、息も出来ぬ程は、感動していた。
勇者はこの世界に、一人だけだ。この時、コタロのステータス称号は 勇者のたまごから、ハヤトの剣へと変化した。そして、突然午後のお茶の時間に、髪が朱く染まり 短く逆立った。ハヤト達3人は、ハッと息を呑み 少し腰を浮かしたが、斜めに首を傾げるコタロは ごく普通に ショートケーキを攻略している。ホールから、大きめにイリアが 切ってあげたのだ。ステータスを確認すると、[エクストラスキル]赤竜の加護(エンシェントドラゴンの加護)がついていた。
話は戻り、小国は 勇者の誕生に大喜びだったが、ソレは忍者の嗜みで、秘匿された。朱雀は、それからは、新しく出来た ドーム広間の演習場で、親衛隊と、連携の模擬戦に励み、その他の時間は、普通に王子として 帝王学を学んでいく。もう 殆ど、戦の準備は整い、1年後の宣戦布告は4月1日。その後、お互いの戦支度の時間を経て、一年後に 国境で宣誓し、開戦する。突然殴り込むのは、テロであり 他国からは、承認されない。新しく国土を 戦ナシで増やした、ウィントクーフ王国などは、本当に稀なのである。この二十年余りの、国民の悲願は 来年4月1日に達成されるハズだ!未来に確定はない。しかし、隣国との二国間協定は、金剛石より固く結ばれ 海岸線以外を、二国に挟み撃ちにされては、敵国に未来はないだろう。
4月1日 リ・リーン国、王城謁見の間では、海岸線を除く、国境線全てに面している 二国より、同日 宣戦布告 の使者が来た。両国に放っている、間諜からの情報も 全くなく、寝耳に水の来訪だった。近隣エリアの小国群の 承認の書証も整い、署名と押韻だけで 粛々とすすめられた。もう 否やはないのだ。使節団が帰った後
、謁見の間には、塩ギルドと 商議ギルドのトップが召喚されたが、彼等の諸行は 恨みを買うには、充分を過ぎており それに乗じていた、王家の責任も 再確認した。お互いに やり過ぎたと、反省しても 宣戦布告が成された故に、覚悟して、戦勝か 敗戦し属国になるか、開戦直後に白旗を揚げるかなのだ。敗戦国などに、なる気などない!貧国二国が結句したところてで、此方は経済連に大差があるのだ!返り討ちにして、『【隷属国】にしてくれる!』と、迎撃に燃えることとなった。この日、大陸中に 三国間の戦争の開戦が、発表された。




