現実世界で『王様』になった俺。
2021年9月、俺はみんなに推挙され『王様』になった。
名刺に『王様』って記載できる。
受け取った人の顔を思い浮かぶ。
ハッとして二度見するだろう。
俺はニヤニヤが止まらない。
でもなりたくてなったわけじゃない。
しょうがなしの王様。
俺は、『王様』にしてくれるならと言って引き受けた。
給料というより微々たる手当てが出るので、一応職業だ。
だだ『王様』と言っても部下は二人。
財務大臣と書記長。
住民は約80世帯、180程人だ。
もちろん、王様には特権がある。。
ただ意見が分かれて、拮抗した場合、
王様が決定できる。
それが俺の王様就任の条件の一つ。
利益の対立がある時、話し合いなんて時間の無駄しかない。
王様の任期は2年。
これで、これからはもっとスムーズに決まるだろう。
○○マンション 『王様』 さきら天悟。
マンションの自治会長なんて誰も引き受けたくない。
役職を『王様』にするだけで、少しは心が動くだろう。
でも、10年後には『王様』じゃあ心を動かさない若い世代の者がでるだろう。
そういう時のことも俺は考えている。
『王様』じゃなくて『アドミニストレータ』ってすればいい。