俺のこの手が……
転生厨ニ病幼児ライ3歳が、前世の黒歴史武具を創造して、その試し切りで魔力切れになって倒れたが……
その次の日。
「俺のこの手が…… 雷光を宿す! 行くぞ、必殺! 雷刃剣~!? あぎゃあ~!!!」
『マスター!?』
新装備に調子こいたら…… 感電しました。
「ダメだよ。魔力を流す為に…… 直接金属部に触れてるから、雷系は……」
「くっ、男の夢が……」
ファンタジーな男の夢。剣に魔法を宿す魔法剣の再現は…… 切れ味が上がる高圧水流の水系と強度強化の土しか出来ませんでした。
「金属部に触れてるから…… 氷は凍傷で、火は火傷になるから…… 後、手が切り刻まれるから、風も無理だった……」
『魔法を付与した時に、グローブ全体に属性の特性が現れるのが原因ですね』
「金属系のスライムの核で、液体化した金属を操作する特性から…… 常に使い手の魔力を流さないと武具として使えないからなぁ…… 金属部を使い手に触れさせないといけないのが難点だ」
『グローブの内側に、マスターの魔力を阻害しないで属性を無効化する布を貼っては?』
「そんな便利な布が在るのか?」
「私が織る?」
「「『織れるの!?』」」
俺とロボとハンナで、新装備の改良に頭を悩ませていたら、お糸が特殊な布を織れると言い出した。
「ただ、主の魔力を含む特殊な糸が必要…… だから、主が作った魔石が欲しい……」
「僕が作ったって…… 人工魔石の事?」
「うん…… その人工魔石を、私が糸にして織る……」
「なるほど…… なら、僕が人工魔石を作るだけかなぁ?」
「なるべくは…… 魔導武具としての性能を上げる為にも、主の使いたい属性を宿した魔石を欲しい……」
「性能が上がるの? ならば…… 使える属性の全部乗せ魔石を作るよ♪」
「それと…… 主の魔力を扱う為に、より主との親和を上げるのにだけど…… 私と〝契約〟して、魔獣使いになって欲しい……」
「魔獣使い……って、大丈夫なの?」
「問題ない…… 契約の証が有る限り、私は主の魔力に対して拒絶反応が起きないから…… 私の弱点の火属性とかも使った糸も織る事が出来る様になるし…… 魔力の繋がりがあるから、互いに何かあったらわかるので…… 安全♪」
「モモとも契約しているし…… お糸の弱点が減るなら良いかな? 良いよ。お糸、契約しよう」
「では…… 主、失礼……」
「うぐぅ!?」
いきなりお糸にキッスされて……
「いっ!?」
舌を咬まれました。
「うん…… これで、私は主の物…… これからも、末永くお仕えするよ…… 主♪」
そう言って舌舐めずりした後……
悪戯が成功した少女の様に、お糸は無邪気に笑うのだった。
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後……
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