異世界の街で…… 転生者ライ、初めての買い物
猫耳少女ミィの案内で、街の入口近くの大きめの宿屋に着いた。
「ここ…… 馬車が置けて…… お風呂がある…… そして……」
「そして?」
「ごはんが美味い!」
「大事な事だな……」
「うん…… 大事……」
ロボを先頭にして宿屋に入ると……
どうやら、酒場としても営業している様で、受け付けの横に広めのカウンターばーと大きめのテーブルが複数見えて…… 昼間からのんでる奴等がけっこう居る。
「おや? ミィ、ひさしぶりじゃないか? 臨時の収入でもあったかい?」
「ひさしぶり…… 身請けされたから、新しいご主人様を案内して来た……」
「あんだって!? あんた、売られちまったのかい!」
「うん…… 奴隷商が問題を起こしたから…… 冒険者ギルドからの報酬として…… この人に身請けされた……」
「なんだい、そりゃあ…… ミィ、ちょっと待ってな。今からギルマスを殴って来るよ」
「いい…… 私が望んだ事だから……」
今にも冒険者ギルドに殴り込みそうな女将さんに、冒険者ギルド支部で起きた事を伝えると……
「なるほど…… ミィが望んだ事ならしょうがないねぇ…… だけど、あんた! ミィを泣かせたら承知しないからね!」
すごい剣幕で女将がロボに迫るが……
『私も従者で…… マスターは此方の方だ』
「坊やがかい? 騎士が1人に女子供がミィを入れて6人…… そんなんで旅して…… 大丈夫なのかい?」
「はい、長旅はしないで…… 海辺の街か村に落ち着くつもりです」
「海?」
「うん♪ うみにいくの♪」
「どうせ行く宛も無いですから…… この子の行きたい処に行く途中なんです」
「その途中で魔物異常発生と今回の事件かい? ついて無いねぇ」
「はい…… なので、足止めの間に旅の準備をしようかと……」
「そう言う事なら…… 解った! 好きなだけ居な。金は冒険者ギルドから貰うから心配無いよ」
女将さんの計らいで、大部屋と一人部屋を借りる事になったが…… 肉体的には3歳児の俺は、女性陣と同じ大部屋に回されて…… ロボが一人部屋に泊まる事になった。
「さて…… 宿も決まったが、問題が解決するまでどうするか……」
「此処からなら…… 店が近いから…… 買い物する?」
異世界の武器や防具等の商品に興味があるので……
ミィの案内で、旅に必要な物を集める為に、色んな店を巡る事にした。
俺に同行するのは、案内のミィにロボとハンナだ。
「すごい…… ファンタジーだ♪」
武器屋に入った俺は…… 立ち並ぶ剣や槍等の武器達を見て…… 異世界を実感するのだった。
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後……
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