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異世界生活3年にして…… 初めての人里へ


「え、あ、ちょっと!?」


不意に抱きしめられて…… 困惑する俺に……


「おいしそうなにおい……」ペロリ……


「おぅ……」ゾクゾクゾク!


おいしそうなにおい…… そう呟いて、猫耳少女は…… 抱きしめた俺の首筋を舐めた。


ガブッ……

「いたい……」


「ふがふがふが(にぃをたべたらダメ)!」


猫耳少女の尻尾に、子犬な妹ルーが噛み付いた。


「ルー! ダメ! ペッしなさい!」


「獣人の子供?」


「子供が二人…… まさか……」


「拐って来たんじゃないよな?」


「あらあら…… ダメよ。ルーちゃん、冒険者さんにごめんなさいして」


「ミルまま…… ごめちゃい……」


「うちの子が…… すみません……」


「悪かったな…… それと、そろそろうちの子を放してくれ」


馬車から、ミルアとお糸にハンナが降りて来ては、猫耳少女の尻尾からルーを引き剥がして、注意して謝罪すると…… 俺を回収する。


「ごめん…… お兄ちゃんを食べないよ……」


猫耳少女も、ルーに謝ってくれたが…… 俺を見る目が捕食者の様だった。


「私達は…… 同じ村の者で、その村が魔物襲撃に…… 生き残った者達だけで、住みやすい街を探し…… 旅の途中だったのです」


『私は、その村に世話になった事があったのでな…… 護衛をしていたのだ』


「なるほど…… それは大変でしたね……」


「ねぇ…… 街に戻るなら…… この人達と一緒に行こう……」


「一緒にって…… 護衛するって事か?」


「うん…… 魔物の事を証言してもらう……」


「そうだな。街まで護衛するので、遭遇した魔物の事を冒険者ギルドに報告してくれないか?」


「ロボ(丁度良いから、街に連れて行って貰おう)……」


『了解した』


「ありがとう。助かる…… 直ぐに出発出来るか?」


『いや、夜が明けるのを待とう…… 結界の魔導具が有るので、暗闇を移動するよりは安全だ。子供達も限界だからな』


「子供は寝る時間かしら…… 悪いけど、結界の中に入れてくれる?」


『馬車には、別の結界が発動してる…… 近付かないなら、大丈夫だ』


「う~…… 残念…… 一緒に寝たかった……」


「結界が有るだけで助かる。夜が明けたら移動だから…… 休めるだけ休めよ」


こうして、初めての野営は…… 冒険者達4人と夜が明けるのを待つのだった。


 ・

 ・

 ・


「…… ちょっと…… 早いか?」


馬車の小窓を開けると…… 外はまだ暗い……


「二度寝……って、気分でも無いな…… 飯でも作るか……」


この馬車は…… ハンナが希少鉱石を使って作る時に、ロボによる魔導具化が施し…… 空間魔法で拡張されて、キッチンやバストイレの小部屋を設置されていた。


「米も支給されたから…… 雑炊にするか?」


 ・

 ・

 ・


「あつ!? うまぁ!」


「何これ!? 初めての味! でも、すごい美味しい!」


「フ~…… フ~……! うまい……!?」


冒険者達が雑炊を喜んで食べる。


猫耳少女が猫舌なのに…… 焦って食べて、悶えてる。


「まぁ…… その…… すまない……」


冒険者達のリーダーらしい男の人が、申し訳無さそうに頭を下げた。


 ・

 ・

 ・


その後……


「これは…… 使えるな♪」


街に向かう途中に壊れた馬車を発見したので…… ロボとハンナが直し、冒険者達を乗せて牽引して移動速度を上げた。


「ここが…… ロンの街?」


冒険者に会ってから、2日目の昼頃…… 大きな壁の門の前に着いた。




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後……


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