4.最後に
ここまで、「三回ルール」「不正アカウント」「レーティング」を例として、最近よく見るようになったある種の「なろう批判」に対して、自分の思うところを述べてきました。
実のところ私は、三回ルールとか強制退会とか言っている人は、たとえ本人に運営を批判する意図が無くても、運営に対する悪評を振りまいてその信用を無くし、結果的に周りの人たちが強制退会処分になる確率を高めているのではないかと、個人的には思っています。
何せ、その元となっているのは、あるかどうかもわからない「三回ルール」や、自分勝手な規約判断を元とした批判です。反証すらまともにされているとは思えないような批判は、もはや批判とは言えないものだと思います。
そんな、批判的思考から外れた一種の罵詈雑言を信じ込んで、何の悪気もないままに無邪気に運営の信用を貶める。そういった方々はね、これまでに述べたこと以外にも、さまざまなことを自分に都合の良い形で判断をして、論じているように見受けられるのです。
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運営に通報するのはけしからん、そんな言説を見かけたことがあります。ですが、活動報告で誰かの悪口を言って盛り上がれば、警告が来てもしょうがないと思います。何せ、自分のページ以外での発言は、ブロックやミュートでは止められません。
そんな、自分に都合の良い場所で誰かの名誉を毀損する行為を続ければ、通報されても文句は言えないのではないでしょうか。私だって、自分の名誉が毀損されていたり侮辱されてるのを見たら不快ですし、それがあまりに悪質だったり、長期間にわたって延々と続くようなら、通報することも検討すると思います。
通報するのがけしからんだなんて発想がまずおかしいし、悪口を言って警告を受けて、運営がまともに判断していないなんて考えるのもおかしいでしょう。
――と、言うかですね。マイページで誰かの悪口を言うって、結構リスキーですよ? 閲覧制限も無しに誰かの悪口を全世界に向けて発信しているって、本当に自覚していますか?
名誉棄損や誹謗中傷を禁ずるという規約は、他者の悪意から身を守るために必要な規約です。そして、規約に違反しなければ、どれだけ通報されたって何も起きません。相手が悪いとか運営が悪いとか言う前に、名誉毀損や侮辱行為を止めれば良いだけのことです。
――大体、警告を受けたら即誰かの通報を疑うって、どれだけ自意識過剰なのでしょう。
そりゃあ、通報するシステムがある以上、誰かの通報が警告に結びつくことだってあると思います。少なくとも先に述べた名誉棄損は、本人からの苦情があれば運営も厳しく対処すると考えるのが自然だと思います。
ですが、例えば運営がランキングの信用を毀損するような行為を防ぎたいのであれば、わざわざ通報されるまで待つ必要があるとも思えません。ランキングにおどり出た(もしくはこれからおどり出る)作品を確認すれば良いだけです。
全作品を確認することはできない、だから運営は、通報されたものを確認しているという意見は良く目にしますけどね。別に通報された作品「だけ」を見ているなんてことはないと思いますよ。
――本当にね、皆さん、自分の言いたいことを言うためなのでしょうか、ほんの少し考えれば思いつくような可能性を無視して、好き放題に都合の良い結論を導き出してますよね。
その結果、とんでもない通説が出来上がるわけです。
規約違反を三回繰り返したら強制退会処分。基準もあいまいで、規約を守りたくても守れない。通報を受けると内容を見ずに警告してくる。だから、目立つ作家は心ない通報を受けて警告がたまっていき、いずれ退会処分になる。
こんな馬鹿げたことをね、多分本気で信じ込んで、声高に主張してるのです。正直ね、いい加減にしてほしいなぁなんて思います。――ほんとにね、こんなことを言いながら活動している人に、一つ問いかけたいのです。
――「あなたにとって、責任ある大人としての言動って何ですか」と。
結局、この人たちは作家として、一人の人間として、自立していないのです。だから、自分も活動している「小説家になろう」の運営を軽んじて、文句を言って、なのに「作家のために作品を公開するのが正しい」なんて自分勝手な論を展開することができるのです。
文句があるなら使わなければいいじゃないですか。なのに使うだけ使っておいて、規約よりも自分自身を優先する。警告を受ければ文句を言う。これはアレですよね、「文句だけは一人前」という、駄々をこねる子供によくある奴ですよね。
――運営に甘えるのも良い加減にしてほしいと思います。運営は、あなたのお母さんではないのですから。
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最後に、この文章を読んで頂いた批判文を書かれる作者さまに、一つ問いかけをしたいと思います。
――その批判文は、「どうあるべきか」を論じた上で、問いを投げかけていますか。
批判とは、何かを否定することでは無く、どうあるべきかを問いかけるものだと思います。




