2.複垢に代表される「不正アカウント」、なろうの中で文句を言うつもりもなかったのですけどね(過去形)
私がなろうに登録をしてから、そろそろ三年位になるでしょうか。その頃から、運営主導で定期的に行われている、ある非公式なイベントがあります。
ええ、ここで活動してるとチラチラと耳に入ってくる「BAN祭り」、年に数回、主にツイッターや匿名掲示板で話題になる「複数アカウントの不正所有によるランキング不正者の一斉強制退会処分」のことです。
まあ、「梅の木につぼみも付いたし、そろそろ祭りの季節かな」みたいな感じでしょうか。この時期になると、まるで風物詩のように、「なろうの外で」さまざまな運営批判を見ることができます。――人の不幸を楽しむようで趣味が悪いと自分でも思いますが。それでも、色々な言い分が飛び交って、なかなかに面白いですよね。
とはいえ、ここで強制退会処分になるのって、複数アカウントの取得者とか、そういった方に限られる話です。警告無しでアカウント削除される訳ですから、規約違反としては相当に悪質な行為をしているはずですが、それでも、複数アカウントの取得って「なろうの決めたルール」に違反しただけですからね。「なろうで活動しないのであれば」どうでもいいことかなと、個人的には半ば本気で思っています。
結局のところ、作家なんてものは、面白い話が書ければ正義みたいなところがあるのも確かです。読者(書籍化作家さまなら書籍を購入した方)が納得するならまあ、いいんじゃないかなぁ、と。
――と、ここまで話をしたところで。私は最近、なろうの内外で、びっくりするような会話をいくつか目にしていまして。
「なろうの運営は問題があるから、自分たちも不正をして良い」みたいな、常識的にありえない発言なんですけどね。どうも、話をしている方たちは、こんな「たわごと」を本気で言ってるみたいでして。そうですね。ここは一つ正直に、思ったことを言わせてもらいます。
――この人たち、壮絶なまでの『甘えん坊』だよね、と。
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まあ、私も四十を超えたメタボ中年ですし、もしかしたら人の目を気にした方が良いのかも知れません。自分もね、うっかり会社の若い女の子の胸をガン見してて、「ねえ、あのオッサン、存在があり得ないんだけど。首になってくれないかなあ」なんて影で言われていないとも限らないので。
そりゃあ、女の子の胸をガン見する理由なんて、一つしかないですし、ガン見したくなる気持ちもわかります。でも、そんなことしたらダメですよね。……それでもね、糾弾されたら、つい言い訳の一つも言いたくなると思うんですよ。
――俺は悪くない。デカイおっぱいが悪いんだ、むしろ見るのが当然だと。
ルールをつい破ってしまう甘えん坊の自称作家もね、きっと同じような言い訳をすると思います。「俺は悪くない、運営が悪い、むしろ俺は正しい」と。
――相手にしてみたら、「ふざけんな」って感じですよね。
決められたルールは守りましょう。ルールを守りたくないと言うのは、駄々をこねてるだけですよ。
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規約というのはルールです。このサイトが、正当な手順で規約を公開し、その規約に同意した上で入会した以上、ユーザーは規約を守る義務があります。
少なくとも、ルールがあることを知りながら意図的にルールを破っておいて、それが自分のせいじゃないなんてあり得ませんし、そんな発言に同意するのもあり得ません。
規約が正しいか、ではありません。規約というのは「守るのが正しい」のです。当然「守らないのは悪い」ということになります。
仮に、改められるべきルールがあったとして、それを批判するのは良いでしょう。ですが、例え批判されるようなルールでも、それがルールである以上、守らなくてはいけません。
批判するにしても、ルールを守った上で批判すべきです。
――だからこそ、「ユーザー登録をする前に」しっかりと規約を読まなくてはいけません。
納得できない規約があるのなら、規約に同意してはいけません。例え無料サービスでも、なろうの「ユーザー登録」というのは、立派な契約です。契約というのは、規約を読んで、その規約に納得できることを確認してから結ぶものです。
そして、規約に同意しユーザー登録をしたら、あとは「互いに」規約を守る。そのために、事前に規約を読むのです。「相手が悪いからルールを破って良い」なんて、非常識極まりないことです。
――どうしても規約に納得できないのなら、自主的に退会しましょう。これは、極めて一般的な社会常識だと思います。
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ちなみに。ここの規約が嫌だから他の場所に行きたいと、そう思っている方は、今度こそ、入会する前にしっかりと規約を読んだ方が良いと思います。そうですね、どうせなら、ここの規約と比較してみましょう。色々と勉強になるかと思います。
ここの規約は、作家の持つ権利をしっかりと保証してくれています。他のサイトでは、作者の持つ権利を運営に預けることで運営している場所もあります。そういったことは、ユーザー登録をする前に知っておいた方が良いと思います。
例えば、「運営に対して著作人格権を行使しない」とか「退会時に作品を削除しない場合は、閲覧権を運営に譲渡したものとする」という規約があるサイトだってあるのです。
別にその規約が悪いと言うつもりはありません。ただ、そう言った規約があることを承知の上で、規約に同意すべきです。「著作人格権」や「閲覧権」のような、規約に書かれている言葉を調べて、その言葉の意味を理解した上で規約に同意すべきなのです。
――そのサイトは、この「小説家になろう」とは違う運営上の事情があって、わざわざそんなことを書いています。運営は作者の持つその権利が必要で、その権利を制限したり行使するために規約に書いているのです。
規約に同意した結果、運営に対して何を許可することになるのか、「規約に同意する前に」理解すべきです。一度規約に合意したら、「その規約はおかしい」なんて、そんなたわごとは通用しません。
この「小説家になろう」という場所は、作者の持つ権利をもっとも尊重してくれる場所の一つです。それと同じだろうと「勝手に思い込んで」ユーザー登録をしようとしていませんか?
悪評が少なかったから、他にも利用している人がいる、そんな理由で安心してはいけません。作者はさまざまな権利を持っています。その権利を守るためにも、規約を読んで、理解して、その上で同意をすることを、強く勧めます。
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大体ですね。いい気になって「ルールがおかしいから破ってもいい」なんて言う人は、そんな発言をしておきながら警告を出さない運営に甘えきっていることを、少しは自覚した方がいいと思います。
そして私も、うっかり「デカイおっぱいは人類の宝だ、俺にだって見る権利がある、エラい人ならその位わかるだろう」なんて言わないよう、自分を律して会社で働きたいなと、そんな風に思います。
どうせなら、利用規約やガイドラインだけでなく、「プライバシーポリシー」も一読しておくと良いのかな、なんて思います。
――利用している「広告配信サービス」とか、色々と面白い情報も載ってますからね。