4 入学式の夜
「えぇ~~!?リリィ!生徒会長と会ったの!?!?羨ましすぎる!!」
ベルに生徒会長のことを話すととても食い付きがよく、もちろん名前も知っていた。彼の名前は、エニック・ロイアクト。容姿端麗で成績は学年トップ。歩く国宝レベルでファンたちに崇めたてられているらしい。ロイアクトのファンは女子だけに止まらず、男子生徒もいるようだ。そんなキャラいるとか知らなかった。
「そんなに有名な方だったのね……。私、会うのはじめてだったのに生徒会長様はそんな感じじゃなかったの。初めは不審者かと思ったわ」
「会話したとかもう勝ち組じゃん!というか知り合いなんだー?良いなぁ」
「何も良くないわよ。ただでさえ目立ちたくないのにっ」
「あー、目立ちたくないんだったら会長様との接触はアウトだねぇ。もし誰かに見られてたら即噂だよ?」
詰んだ。誰もいなかったと思うけど、万が一見られてたら……。というか、会長に目をつけられた時点で詰んだ。なんで生徒会長はこんなどうでも良い私と接点(?)があるのか。人間違えかな。がっつり名前呼ばれたけど。
「もーーいや!私は会長様と関わるようなすごい生徒でもないから教室の片隅にいる!」
「そんなに嫌かなぁ?私だったらあの生徒会長様に見初められたら、って考えると空でも飛べそうだけど」
「見初められてないから!はぁ。そうだ、可愛いと言えば私のクラスのモルンデス・ローズン様はとても可愛いと思うけど」
ヒロインだしね。万人に受ける可愛さだと思う。まあ、そんな可愛いローズンちゃんはウィリアムか誰かといちゃつくだろうけど。
「あー。あのめっちゃ囲まれてた子ね。確かに可愛い!……けどなんかなぁー。私はリリィ派」
ベルにキュン死にしそうだった。あぶねぇ。
「さらっとかっこいいこと言わないでよっ」
「惚れた?あはははっ。でもローズンちゃん?はあんまり関わりたくないかなー。リリィもそうでしょ?目立ちたくないんだっけ」
「もちろん!私はあの子に関わらないし、邪魔もしない!目の保養にしとく!」
このあとめっちゃベルに笑われた。目の保養って言ったのがツボったらしい。彼女のツボはよく分からない。でも、生徒会長の情報も聞けて良かった。
ローズンのことを話したときのリアクションは意外だったけど。ベルならローズンと友達になってみたい!とかはしゃぎ出すのかと思った。ベルが人を避けるなんて珍しい。
私もローズンには関わらないからローズンと接触する可能性が減って嬉しいのだけれど。
ともかく、明日から頑張ろう。




