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陰キャを極める悪役令嬢、とは。  作者: 佐納
1年生
15/44

2 入学してしまいました

ついにこの日が来てしまった。セントファル学園入学式。つまり今日から私の陰キャライフはスタートする。


セントファル学園は4年制の貴族が通う学校だ。貴族というだけあって、女子の授業には舞踏会用の社交ダンスや礼儀作法、男子は武術や馬術などがある。もちろんのこと学園の敷地は広い。ほんとに広い。


私は数日前に入寮しており、この日久しぶりに家族と会う。

ちなみに寮は2人部屋。私のルームメイトはカーロス・ベルライル。愛称はベル。この子はフレンドリーで飾り気のない活発なお嬢様って感じだ。初対面のときから彼女の弾丸トークが繰り広げられてすぐに仲良くなった。ゲーム内でリリアーナの取り巻きになっていたようなプライドが高いタイプではなくて本当に良かった。ベルという心強い友達ができたので陰キャになっても孤独死することはないから一安心。



そして式典の前に私は新しい制服を身につけて、正門を通ってすぐの噴水のある広場にいる家族の元へ行った。


「リリィちゃん!制服良く似合ってるわぁ~。入学おめでとう!昔のお母さんにそっくりよ」


「お姉さまご入学おめでとうございます。……すごく綺麗です」


「お母様、テラクトありがとう!お久しぶりね。えっと、お父様は?」


学園の入学式は家族総出で来るのが普通だ。だから私たちの周りにも同じように家族と久しぶりに会って話している新入生が多くいる。だが、お父様の姿が見当たらない。


「ふふふ。ルイ様ったらリリィちゃんの姿を見つけるなり感動しすぎちゃってどっか行っちゃった。たぶん、どこかで嬉し泣きしているわよ」


どこまで娘が好きなんだ。普通に嬉しいけど入学式の前くらい会って話したかった。まあこれがお父様らしいと言えばそうなのだけど。


「式典までには探し出すのでお姉さまは心配なさらないでください。式典が終わればお父様を連れて会いに行くので」


「そうね。よろしく頼むわ。私もお父様と話したいもの。とりあえず私は教室に行かないと行けないらしいから、またあとでね」


そう言って広場を後にした。式後にはお父様と話せますように。


■    ■    ■


事前に知らされていた教室に入り、しばらくすると担任が入学式の説明をした。そして指示通りクラスごとに会場に入場し、セントファル学園入学式が始まった。


入学式の内容はまず、学園長の話や来賓のお偉い人の話そして生徒会長の話、新入生代表の話……と話が多い。眠いわ。それと保護者席にちゃんと泣いているお父様いて良かった。


今は生徒会長が話している。確か4年生ではなく3年生の生徒会長というのを聞いた。カリスマ性があるのか家が大きいのか知らないがすごいなと思う。しかも高身長イケメン。少し暗めの髪で爽やかなのに何か大人びた魅力があり生徒会長っぽい。イケメンなだけあって今までウトウトしてた女の子たちの目はすっかり覚めて生徒会長に釘付けである。


そして生徒会長の話の次は新入生代表の番だ。新入生代表は私が思ったいた人物だった。それはこのゲームの主人公である、モルンデス・ローズン。さっき教室で見かけたけどめっちゃ可愛い。今も可愛い。さすが主人公。可愛くて賢くて、今度は男子生徒の視線が釘付けだ。ローズンは名前の通りローズ色したストレートの髪の毛で目がくりくりしてて可愛い。女の子って感じだ。確かにこんな子に恋に落ちるよねって思う。彼女が主人公でも何にもなかったら仲良くしたいにだが、あいにく彼女はゲームのメイン中のメイン。関わるわけにはいかない。私のためにも。


■    ■    ■


そうこうしているうちに無事に式は終わった。式後、無事にお父様とも会え最後に別れの挨拶をして家族と別れた。定期的に手紙を書く約束もした。相変わらずお父様は泣いており、まともに話せなかったけど……。




そのあと、私は再び教室へ戻ろうと振り返った。その時。何かが私に覆い被さった。覆い被さった、じゃなくて正確にいうと抱きついてきた。


「やっと会えた……!」


その〝何か〞の正体はすぐにわかった。

それは先程まで入学式で女子の視線を集めていた__生徒会長。

なんで生徒会長がここに?いや、なんで私のことを知ってるの!?会ったときないよね。


「あ、あのっ!人間違いでは……?」


「そんなことはない。あなたは、グライアス・リリアーナだろう?」


私が彼の腕の中から逃れようとするも叶わず。見ず知らずの相手に認知されていることに驚く。しかもよりにもよって生徒会長って。



嫌な予感しかしない。





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