11 新しい家族
手紙の差出人は公爵家のクライアント家。お父様いわく、昔からお世話になっているらしい。貴族の方でも上の階級なので有名ということ。だから昨日の茶会にもそのご子息がいたらしい、が私がわかるはずもない。
それで、手紙の内容はこうだ。
「養子にしてほしい子がいて、ぜひ信用できるグライアス家に頼みたい。」とのことだ。別段断る理由もなく、クライアント家の頼み事なのですぐにお父様は承諾の返事をした。
3日後、グライアス家には私と同じくらいの男の子が訪れた。その子は例の養子らしい。一瞬女の子と間違ってしまうほど可愛い。萌える。
「僕の名前は……えっと、クライアント・テラクトです。クライアント家当主の側室の子になります。よろしくお願いいたします」
「あぁ。ようこそ、グライアス家へ。私はグライアス・ルイバルトン。この家の当主だ。テラクトの話は君の父上から聞いているよ。今日からここは君の家だ。何も遠慮することはないからな」
「テラクトくんようこそ!私はルイバルトンの妻のマリアンナよ。来てくれてとても嬉しいわ。この子はテラクトくんより1歳年上の、」
「リリアーナ、です。よろしくお願いいたしますわ」
お母様に促されて私はちょっと緊張しながらも挨拶をした。へぇ、1つ年下なんだ。ちょっと大人びてるなぁ。でもこんなイケメンの弟ができるなんて、夢みたい。前世の私には姉はいたが弟はいなかった。だから素直に嬉しい。
側室の子って言ってたし、家庭内でちょっと揉めたのかな……正室の子と。正室の子は昨日の茶会にいたらしいけどわかんないや。もしテラクトに嫌がらせをしたのなら私がやっつけようと思ったのに。
「テラクトの部屋はリリィの向かいにしてある。だからわからないことがあればリリィに聞くと良い。年も近いことだし聞きやすいだろう。それにリリィはお姉ちゃんだからお世話できるよな?」
「もちろんっ!」
お父様が明らかに嬉しそうな顔して私に話を振ってきたが、私も弟ができてついつい嬉しくてめちゃくちゃ良い返事をしてしまった。ちょっと純粋すぎて恥ずかしかった……。
ともかく私はテラクトを部屋まで案内した。そしてテラクトの部屋につくなり私は彼にあるお願いをした。
「私のことはお姉さまって呼んでいただけないかしらっ?あと敬語もなし!」
これは私の憧れだった。これくらいのワガママは許してほしい。2つ目のはお互い気を使い合う関係が嫌だからだ。
テラクトは少し驚いたような顔をし、笑顔で返事をしてくれた。
「はい、お姉さま。あっでも、敬語はなれるまでご容赦くださいね」
少しはにかんでる。なにこれ可愛い。私の弟可愛い。身長はまだ成長が来てないのか私とさほど変わらない。それに猫目なところも可愛い。あかん、可愛いしか出てこない。
我慢の限界で私はテラクトに不可抗力で抱きついてしまった。
「んーもう、テラクトったら可愛いっ!お姉ちゃんにどんどん頼ってね!テラクトはお花は好きかしら?」
「……!?えっと、はい!好きです。」
「じゃあ明日は一緒にお庭のお散歩をしましょ!とてもいっぱいの花があって綺麗のよ!」
「ぜひ行きたいです。とても楽しみだっ」
抱きついたときにちょっとビックリしてて可愛い。最後ちょっと敬語抜けてて嬉しかった。テラクトのおかげで私はいつもよりテンション高いと思う。遂にお母様のテンションに似てきたか……。




