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ムラマサ・エリー



龍が怪我をしてから二週間程経った日……

すっかり傷の完治した龍はタバコをふかしながら久々に学校へと登校している。



また後ろから襲われないか、気を配り警戒しながら登校するもそれは杞憂に終わり、無事学校へと辿り着く事が出来た。



「おはよう龍。」


「あぁルミ姉……ハヨ……。」


基本的に龍はテンションが低い。

だが朝と言うことでさらにそのテンションは落ちていた。


「傷治ったんだ。」


「まぁお陰様で大体ね。」


龍はニコッと笑いげた箱で靴を履き替える。

ルミ姉も龍の笑顔に釣られてニコリと微笑んだ。


これで龍も……大人しくなってくれるかもしれない……

ルミ姉がそんな淡い期待を抱いていると目の前に二人の生徒が現れた。


「よう龍。」


「よう健。」


健と、その右腕のジョットである。

龍と健はお互い挨拶だけをし、龍は健の横を通り過ぎた。


「やっと……来やがったか。後はいつでも来な。相手してやる。」


健がすれ違いざまにそう龍に囁いた。

龍はと言うと振り返らず片手をひらひらと扇いで返すだけであった。


「おい健、いいのかよ、今やらなくて。」


「どうせやっても勝ちは見えてンだ。ならアイツのタイミングでやらしてやろーぜ。」


健はそのまま龍とは反対方向の階段を降りていった。






「やっぱり、まだ諦めてなかったンだ……」


「は……??……あぁ健のことか。当たり前だ。俺はアイツを潰すっつったンだぜ。まぁもしもやめさせたかったら腕ずくで無理矢理にでも止めさせるこった。」



そう。龍は諦めてはいない。

ただ、今まだやらないのは決定的な戦力の差があるからだ。

まずは健の軍団に対抗できるような軍団を持たなければならない。


「先輩、ちょっといいスカ?」


龍がこれからの事を思案していると、不意に声を掛けられた。


「誰だ……?」


「誰だ……って、俺はアンタのこと知ってンぜ。的場龍だろ?」


目の前にいるのは二人の生徒だった。

龍のことを先輩と呼んだ辺り、一年坊だろう。

ただ一人はベビーフェイスで背が小さいのに対し、もう一人はカッコイイ、そして背が高いという不釣り合いなコンビであった。


「俺中村正樹っつぅンスヨ。通常ムラマサね。でこっちのデカいのがエリー。実はコイツが方が先輩に用があるっつぅンスヨ。」


エリーと呼ばれたデカい一年が前に出てくる。


だが改めて見てやはりデカい。

並ぶと龍より頭三つほど違う。


「なンの用だジャイアントルーキー?」


「アンタさぁ、あの東堂と闘り合ったンだよねェ?」


「負けたけどな。」


龍は見上げながらエリーと会話をする。


「強いね〜。あ、そんなことよりもアンタさぁ、顔カワイイよね。」


「だから?」


「俺とケンカして俺が勝ったらさぁ、ヤラせてよ。」


エリーがいきなり爆弾発言をしたため龍は思わず一歩引いてしまった。


「テメェ……ホモかよ、その顔で。」


「じゃ先輩、ちょっと一目つかないとこ行こっか。」


エリーは龍の肩を掴み、一緒に歩きだそうとする。

だが龍はその場から動く気配はなかった。


「一目つかないとこ?アホか。やンなら今ここでやりゃあいいだろ。つぅかメンドイからさ、二人一緒に来いよ。」


「お〜言ったな?言ったよな?勝ったら3Pだぜ!!」


「いや俺はいいヨ。ホモじゃねェし。」


かははっと笑うムラマサとそれに釣られて笑うエリー。

だが龍はその隙に肘打ちでエリーの鳩尾を強打し、肩に回された手を掴んでエリーを背負い投げする。


「グハッ!!」


「えッ!?えぇ!?」


突然の攻撃に慌てふためくムラマサを横目に、龍は倒れたエリーに追撃で横腹に鋭い蹴りを三発、叩き込み気絶させた。


「次来いや。」

「舐めンなチビィ!!」


ムラマサはボクシングのガードを上げ、龍との距離を慎重に詰める。




(アレ……?)




気付けばムラマサは倒れんとしている所だった。

膝をつき、そのあとゆっくりと重力に従って前のめりに床に近付いていく。




−−ボクシングをやっていたムラマサの動体視力がよもや見誤るわけはなく、ムラマサの記憶が正しければ間違い無くムラマサは……もっとも攻撃を喰らった後に気付いたわけだが……




(何で……ジャブより後ろ回し蹴りのが……早いンだヨ……?)




ムラマサは揺れ行く視界の中、そんな事を思いながら床に倒れ込んだ。


「オラ一年坊、テメェ等の負けだ。……ルールは分かってンな?これでテメェ等二人とも俺の下だからな?」


「強いナ……分かったヨ……アンタの下に着ク……。」


立ち上がれないムラマサがこんな怪物にかなう訳がなく、素直に了承した。


「じゃあ今日授業終わったら俺ンとこに来い。遅れンなよ。」


龍は鞄を手に取りまた歩き出した。


「龍……あなたあの二人を下に着けたってことは……」


「ア、居たンだルミ姉。そーだよ……軍団(チーム)作るンだ。健の軍団(チーム)潰す為にな……。」


しれっとした態度で龍はそう言い放った。


『みぃとサリーの後書き無駄使いコーナー』



み「まぁなんだかんだで十話でし」


サ「すごいね放置されるかと思いきやもう十話とか」


み「頑張った頑張った。」


サ「如月さんの登場はいつなんでしょ〜ね?」


み「彼女出るんですか?」


サ「らしいです。」


み「我々の出番はなくて、彼女は出ると?」


サ「なんか腹立ってきましたね。」


み「歌、歌いますか?」


サ「歌わない」



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