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前の話で名前が間違っているところが多かったのでなおしておきました
剣を握って振り回してみる、話しかけてみるが返事はない。
本当に水魔が宿っていて会話をしたりできるのだろうか。
「あんまり剣を振り回すなよ、水魔がついていてタダでさえ危険なんだから」
「ご、ごめん。でも本当にあの夜中みたいなことがこの先もあるのかな?」
「さてねぇ、なんでお前が握ると何も起きないのか不思議だ」
あの晩から5日ほどたち、王国にもかなり近づいていた。
王国に近づくに連れてジョウユウのような物騒な格好をした人々が増えていく。
武器や道具を売り歩く商人も同じように増えていく。
戦争のため人を集めていると言っていたし、その影響なのだろうか。
王国に行って国札をもらって何をしようか、どこかの村で細々と暮らそうか、それともむこうの世界への帰り道を探すべきなのだろうか。
今頃職場の代表者から自分に連絡があったりしているかもしれない、突然社員が消えたら大事になっているだろうし両親も探しているのだろうか。
国民管理所、国札を配布している、むこうの世界からの迷い人にも配布しているようだし帰るにしても詳しい話が聞きたい。
歩きながらあれこれ考えていると、大きな外壁に包まれた街が見えてきた。
東西南北の四方に大きな門があり、ここは北門前。
開いた門のすぐ内側には鎧を着て槍をもった衛兵の姿が複数ある。
その前をずらりと人々が並んでいて、順に国札の確認を行っているようだった。
ショウとハシは一番後ろに並ぶ、この分だと2〜3時間は待たされそうだ。
並んだ自分たちの後ろに一人、大荷物の商人が並んだ。
かなり大柄の男で身長は2mに届かないほどで、荷物はリュックのような形の包みで閉じてある隙間からは武器がちらついている。
なんたらクエストに出てくるト○ネコの身長を高くした感じの男だ。
あんまりにも大きい男だったため、ショウと一緒に見上げるようにして男の顔を見ると男もこちらを見ていた。
「こ、こんにちは、じ、自分はしょしょ、商人のダンと申します。お二人は戦争に参加するんですか?」
大柄な体に似合わない気の小さそうな話し方に一気に気が抜ける。
「どうも自分の名前はショウ、となりのこいつはハシという」
「ハシと申します、私たちは役所のほうに少し用事があって来たんです」
え?と大柄な男が驚いたような顔をしている。
「そ、そちらのハシさんが、ず、ずいぶんと物騒なものをおもちなので戦争に参加されるものだと」
物騒なものと言ったら自分の持っている剣だが、ここに並んでいる人間のほとんどが剣やら斧やら槍を持ってきている。
なので特に気になるようなものは持ち合わせていない。
ショウがダンに話しかけた。
「もしかして、あんたわかるのか?」
「ハシさんの持っている剣は普通じゃないのをすぐに感じ取りました、なんといいますか、鞘を抜いていないのにやけに青白いといいますか…鍛冶屋を営んでいるのでわかるんですよね。」
確かに、鞘自体も少し青白くなっているうえに柄の部分まで少し青みがかっている。
でもそこまできになるほどでもないのに、そこまでわかるのは鍛冶屋の勘なのか。
「一度見せていただいてもいいですか?」
「いいですよ、少し下がっていただいてもいいですか?よく切れるので危険かと…」
スッと剣を引き抜いてギョッとなる。
今までよりもより刀身が青くなっている。
「そ、その剣はとても珍しい。化け物の類がついて刀身を染めています。それに人を襲わないのはあなたとその化け物には何かあるからなのでしょうか」
汗をかきながらそういうと、鞘に収めるように言われる。
拾った剣で最初はそこまで青くなかったこと、夜中におきた水のようなものが手を包んで人を襲ったこと。
いろんなことをダンに話してはみた結果わかったことが一つある。
尋常じゃない切れ味はついている水魔のせいで、水魔はハシを気に入っているから襲わないということ。
もし、水魔が自分を嫌うようなことがあれば殺されるかもしれないということ。
そうしているうちに、順番が回ってきて国札を確認される。
ショウは国札を確認されて中へと入っていくが、自分は兵士に向こうの世界の人間だということを伝えると待つように言われる。
「国札を作らせる前に、確認することがある。本当に向こうの人間かどうかを確認するために文官長からお話があるそうだ。」
ショウに北門の中、入ってすぐに宿屋があるので終わったら来るように伝えられる。
そうして兵士に連れられて門の横からそびえ立つ城壁の中へと連れて行かれた。
文官長あらわる




