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星屑クラブ  作者: 氷月 蓮
其の一
8/37

第七話  妹。もしかしたら最強

 それからというもの、いろいろなことがありすぎて、もう覚えていない。

「やっと二人が帰った!」

「兄貴うるさい!」

 お前のほうが、声大きいぞ。

 リサはだらりと、ソファーに横になってマンガ雑誌を読んでいる。

「織田さんとアドレスを交換してうれしいのはわかるが、おとなしくしろ」

 ソファーから立って俺の方へ近づいてきた。

「今日は機嫌がいいから、食べようと思ってたアイスあげる」

 渡されたのは、水色のパッケージのアイスキャンディー。

「お前から何かをもらったのは、一体何年ぶりなんだろうな」

「たまに、お菓子とかあげてんじゃんか」

「ありがたくいただこう」

 今は七月。丁度いい。

 パッケージを開け、ガブッと二、三口かじると、棒が見えてくる。

 確か、このアイスはくじが付いていたな。あたりなのか、はずれなのか、気になるところだ。

「なあ、兄貴って、星屑クラブに入んないのか」

「何で、お前が名前を知ってるんだ」

「織田さんにメールで教えてもらった」

 余計なことを。

「兄貴ってさあ、小説書き始めたころから全然学生らしいこととかしてねーと思うんだよね。だから、部活くらいしてみたら? 高校生なんだし」

 リサが、そんなことを言うなんてな。

「お前、織田さんと仲良くしたいだけじゃないのか」

 ぺしっと、頭を軽くたたく。

「いいじゃねーかよ。ほっとけ」

 やはり、そういうことか。らしくないとは思っていた。

「あ、そだ。兄貴~今度勉強教えて~。来年、桜庭学園の中等部の入試受けることにしたから」

「何だと」

「だ、か、ら、来年桜庭学園の中等部に入りたいんだよ」

「誰がだ」

「あんたの妹が!」

 俺の顔面に向かって、天才格闘家少女の妹の足が飛んできて、完全に俺の意識はブラックアウトした。


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