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星屑クラブ  作者: 氷月 蓮
其の一
19/37

第十八話  呼び出し。教室に

 叶先輩は、一通りの説明をおえたらしく、自分の椅子に座った。

「さすが、小説家だ。脳の八十パーセントがアイデアで埋め尽くされているんじゃないか?」

「そんなわけないでしょ」

「いやいや。ただの冗談だ。では、椎名の案でいくぞ」

「やった~!」

 ユーさんははしゃぎまくる。

「早瀬。曲って一曲大体どのくらいで作れそうだ?」

 スケジュールを立てるため、確認する。早瀬は、少し悩むと答えた。

「僕の中の予定では、三曲作るつもりなんだけどね……その三曲で頑張って二日かな」

 早いのか遅いのか俺にはよくわからないな。

「私は、とりあえず企画書を校長に届けてくる」

 叶先輩、いつの間に書いていたんだ? 仕事が早いな。

 部室から飛び出して行った。その時、俺の方を見て笑ったように見えたのだが、いったい何だったんだ。悪いことが起きなければいいんだが。

「よし。ついでに校内宿泊の許可も取ってきたぞ」

「何するつもりですか? っていうか、早かったですね」

「校長が丁度そこにいたからな。で、合宿をするぞ。朝から夜まで作業をしないと、間に合わないだろ」

 やっぱりそうか。

「でも、間に合うと思いますよ。最近はインターネットとかもありますし」

「椎名。わかってないな。合宿なんて面白そうなこと、高校生活でしかあとはできないと思うぞ」

「そういうことですか」

「マコくんのってないな~。だめだよ」

「ユーさんは静かにしましょうよ」

「よし。オレ、家からいろいろ取ってくるわ。ちょっと出てくるからな。それに、さっき教頭に呼び出しくらったし」

 呼び出されたのか。

「わたしも、いろいろ取ってくる」

「僕も、ギターとか必要なんだけど」

 それぞれ、必要なものがあるんだな。

「わかった。では、一度それぞれ自宅の方へ戻り、学校に宿泊する用意をしてきてくれ」

 みんなが帰宅の準備をする中、織田さんだけがさきにふらふらと部室から出ていった。

 それとすれ違うように、咲原が入ってくる。

「どうかしたのか? 星華がここに来るのは珍しいな」

 と、叶先輩はドアの咲原のもとへ行く。

「か、叶先輩じゃなくて……」

 咲原の右手人差し指が、俺を指した。

「し、椎名くん。ちょっとだけクラスの方に来ていただけませんか? 衣装の採寸ができてなくて」

 そういうことか。

「わかった。すぐに行く。ちょっと行ってきます」

「できれば、そのあとちょっと買出しに行ってもらいたいのだが。茅蜩と一緒に行ってもらえないか? 君の着替えなどは、閏に持ってきてもらうということで」

「はい。わかりました。終わったらここに戻ってこれば……」

「いや、待て。校門前の方にしろ」

 なぜだ。

「……わかりました」

「そうだ。よし。行ってこい」

 叶先輩が、なぜか笑顔で許してくれたので、部室を出る。

 閏さんが、俺の家まで取りに行くのか。少し不安だが、何もしないだろう。きっと。

「ハヤくんもらったああ!」

「うわあああああ!」

「何としてでも捕まえろ!」

 部室のドアを閉めた直後、そんなユーさんと早瀬、叶先輩の声が聞こえたが、無視だ。

 俺が歩き出すと、咲原は少しあとをついてくる。

 一体、いつの時代の奥さんだ。

 教室のドアを開けると、採寸してもらっている中田。

「よお」

 と、体を動かすので、採寸をしてくれている女子に動くなと注意される。

「できるだけ早く部室の方に戻りたいのだが」

 咲原に言う。

「え、えっと……じゃあ、今、誰も手が空いていないんで、あそこのダンボールを開けておいてもらえませんか」

 あそこって。

 教室の隅に、大量のダンボールが積まれている。

「整理すればいいんだな」

「はい。お願いします」

 ブンッ。と頭を下げる咲原。

 大げさすぎるだろ。

 まあ、言われた通りにダンボールを開けては中身を出し。開けては中身を出し。と、ただただそれだけの作業を繰り返す。


なんかタイトルが徐々にテキトーになってる

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