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第三十九話

洋平たちが元の世界に帰った次の日の学校にて…


恭介「……」


美紅「……」


茜「……」


遥「……」


非常に緊迫した状態になって気が抜けない

理由は昨日、洋平の父親からもらった腕輪を美紅に見せてみたところ、美紅が欲しがり、茜と遥もこれを欲しがったが、腕輪は一つしかないから誰にあげるか俺が決めることになった

てか、誰にもあげないという選択は無いのかよ

で今3人から必要以上のプレッシャーを感じてる


恭介「…そう言えば何でこれが欲しいんだ?」


美紅の机の上に置いている腕輪を指差しながら言ってみた


美紅「え?わ、私は…ほら魔法使うし…」


慌てて美紅が答えた


恭介「ふ〜ん、で?他の2人は?」


俺から聞かれて2人は目が泳いでいた

もしかしたら理由は無いのかもしれない


恭介「理由が無いなら美紅にあげるか…」


茜と遥は必死に何か考えている そんなに欲しいのか?理由無しに…


恭介「…!美紅、これを試す相手が来たぞ」


机の上の腕輪を取り、美紅に渡して、俺は教室を出た


恭介「あ、先生、保健室に行ってきます」


廊下で先生とすれ違ったから一応伝えた

保健室でお面を着けて、グランドに行った


恭介「さてと…始めるか…」


目の前にいるのは獣型が二体

俺は刀を取り出し、構えて様子を少し見た

少し間を置いて一体が動きだした

俺はそれに反応して、動いていないほうの夜叉に斬撃を与えた

当然、反撃されるが動きが単調だったから、簡単に避けられた けど…


恭介「ッ!!」


背中に衝撃が走り、俺は前に飛ばされた

最悪なことに飛ばされた先には俺が斬撃を与えた夜叉がいて、攻撃モーションをしていた

そして…


恭介「グッ!」


横に流すように殴られ、地面を転がった

骨は折れてないが、相当なダメージを受けた

動きが単調な分、攻撃力はあるようだ


恭介「最近の夜叉、強くねえか?」


ぼやきながら立ち上がった 既に足はふらついていた


恭介「流石に一人でこれはキツいか…」


構え直し、どうするか考えた

2人いるなら各個撃破でいいんだけど…


美紅「恭介君お待たせ〜、ってもうボロボロじゃん」


恭介「一発キツいのをもらったからだ」


美紅が遅れて来た


恭介「腕輪は?」


美紅「着けてるよ」


恭介「試してみて」


美紅はコクりと頷き


美紅「裁きの炎よ…、クロスバーン」


美紅の右手の先に炎が出て、それを夜叉に向かって放ち、当たると同時に炎の柱が出て夜叉を貫き空中に浮かせて、さらに追撃するように夜叉が刺さっている部分から左右に炎が柱が出て完全に夜叉を焼き払った


美紅「貫け!フリーズランス」


続けざまに美紅が地面に両手をつけると、夜叉の真下から氷の柱が出て貫き、さらに四本の氷の柱が出て、夜叉を貫き、絶命した


恭介「美紅、大丈夫か?」


美紅が魔法を使うとたいてい疲れはてて、動けなくなる


美紅「うん、大丈夫みたい、この腕輪凄いね、魔法使ってもあんまり疲れないよ」


まったく疲れてないみたいだ


恭介「そうか、なら撤収しよう」


俺たちは生徒に気づかれないように保健室に移動した

腕輪はそのまま美紅にあげることにした





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