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第三十七話

洋平に刀を教えて6日目


恭介「取り合えず一気に叩き込んだのはいいが…」


洋平「ん?なにか問題があるのか?」


恭介「お前絶対片手で振るよな…」


洋平「それが何か悪いのか?」


恭介「別に悪くはないが…疲れやすいぞ」


刀を片手で振るのと両手で振るのでは手にかかる疲労度は全く違う


洋平「大丈夫、疲れたら持ちかえる」


恭介「お前がそれでいいならいいか」


俺は刀を取り出し、洋平に手渡した


洋平「ん?いいのか?本物で」


恭介「取り合えず木刀は軽いから本物でやる」


俺は鞘に入ったままの刀を取り出し、左手に持った


恭介「それじゃ、かかって来い」


俺が言うと同時に洋平は斬りかかって来た

横振りは後ろに、縦振りは横に回避して、スキあらば鞘で殴った

それを何回か繰り返す


洋平「はぁはぁ」


恭介「どうした?息が上がっているぞ」


洋平「…くそ」


恭介「前にも言ったと思うが刀は力任せに振ればいいってものじゃない」


洋平「……」


恭介「基本は出来ているんだから、肩の力を抜け」


洋平「…ふぅ」


恭介「さて、あと何発殴られるかな?」


洋平「殴らせない!」


言葉を発すると同時に斬りかかって来た


恭介「…上等」


さっきよりスキが無く、そして速くなっている

避けながら柄に手をかけ

後ろに回避してから構えた

洋平が斬り込むのに合わせて…


恭介「あまい!」


洋平「ぐっ」


居合い斬りで峰打ちをした


恭介「ふぅ…取り合えず、刀を振っても大丈夫なぐらいまで成長したな」


洋平「い、いきなり腹に痛みが…」


恭介「俺に居合い斬りをさせたんだから、喜べよ」


洋平「それってつまり…」


恭介「あとは自分で極めろ、俺が教えれるのはここまでだ」


洋平「よっしゃー」


恭介「じゃあ帰るぞ」


洋平「おう」


家に帰ったときには暗くなっていた




恭介「茜、ちょっと地下に行ってくる」


茜「わかった」


恭介「洋平、ついてこい」


洋平「ん?わかった」


押し入れにある隠し通路から地下にある武器庫に行った

武器庫にあるのはもちろん全部本物で、俺がに刀を取り出すために籠ることもある


恭介「洋平に合いそうなのは…」


結構数があるため、探すのに時間がかかる


恭介「洋平、お前も自分に合いそうなものを探せ」


洋平「わかった」


洋平は置いてある刀の数に驚いていた


洋平「なぁ、もしかしてこれ全部出せるのか?」


恭介「んなわけあるか!せいぜい三分の一程度だ」


いくら同じ刀とはいえ、全部が全部同じではない

取り出せるようになるまでそれなりに時間がかかる


洋平「ん?なんだこの刀」


恭介「どうかしたか?あぁなぜかその刀は抜けないんだよな」


洋平が持っていた刀はどうゆうわけか抜けなかった物だった


洋平「いや、この刀…魔力を帯びてるんだが…」


恭介「…俺そうゆう方面の話はわからん」


美紅ならわかるだろうから学校で聞くことにした


洋平「これなら…よっと」


洋平が柄を握り、刀を抜いた


恭介「え!?」


洋平「うん、気に入った、恭介、これくれ」


恭介「それはべつに構わないが…いいのか?それで」


洋平「もちろん」


恭介「ならこれを持ってけ」


俺は刀をさす為のホルスターを洋平に渡した


恭介「この世界では刀を持ち歩くなよ」


洋平「わかった」


洋平の見立てではあと一日、本当に来るのだろうか?






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