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第三十四話

遥の激動の初登校から数日後、今日は土曜日、美紅との約束もあって、いつもより早めに起きた


恭介「ふぁ〜、ん?7時か…」


美紅との待ち合わせ時間は10時だったはず…

俺はリビングに行き、朝食を食べた


恭介「さてと、行くか」


適当に着替えて、外出する準備をした


茜「あれ?恭兄どこか出掛けるの?」


恭介「あぁ、夕飯までには戻るから」


茜「わかった…いってらっしゃい」


恭介「いってきます」


8時に家を出たが待ち合わせ時間は9時なので、俺は真っ直ぐに待ち合わせ場所には行かず、反対方向に行った、理由は…


恭介「やっぱり、付いてきてる…」


俺を尾行している茜と遥から逃げ切るからだ

俺は曲がり角を曲がった瞬間に塀に飛び乗り、さらに家の屋根の上に飛び移った

2人からは死角の位置に移動して様子を伺った


茜「あれ!恭兄がいない!」


遥「もしかしてお兄ちゃんに尾行がバレた?」


茜「とにかく急ごう」


茜と遥が走り去るのを上から見た俺はそのまま屋根から屋根へと飛び移りながら行った


恭介「さてと着いたか…美紅はまだ来てないな」


俺は周りの人混みの中に美紅がいないか見渡した


美紅「ごめん、待った?」


後ろから美紅に話しかけられた


恭介「いや、そんなに待ってない」


俺は振り向き美紅の姿を確認した

美紅の私服はフリフリとかが付いていて可愛らしかった


美紅「どうしたの?私のことじっと見て?」


恭介「いや、なんでもない、ただ美紅の私服は可愛いな、て思っただけだ」


正直な感想を美紅に伝えると、急に恥ずかしくなって視線をそらした


美紅「…ぁ、ありがとう」


恭介「ん?何か言ったか?」


美紅「は、早く行こう、て言ったの」


美紅は顔を赤くしながら俺の手を引っ張った

俺と美紅はショッピングモールに行ったり、映画館に行ったりした


恭介「映画を続けて三本観るのはさすがに疲れた」


美紅「そお?私は全然大丈夫だけど」


内容が濃い恋愛映画を三本続けて観て平気なのかよ

そういえば、上映中に何回か手を握られたが、怖いところなんて無かったよな


恭介「次はどこに行くんだ?」


美紅「ん〜、時間も時間だし…公園に行こ」


恭介「わかった、じゃあ行くか」


美紅「うん」


俺が歩きだすと美紅が左腕に抱きついてきた


恭介「!?み、美紅!?どうした急に抱きついて、映画のマネか?」


美紅「ム〜、そうだよ、映画でこうゆうのがあったから、やってるだけだよ」


頬を膨らまかせて、ギュッと強く抱きついてきた


恭介「い、一応言っておくぞ」


美紅「ん?なに?」


恭介「俺の腕に胸があたってる」


美紅「…わざとなのに…」


恭介「何か言った?」


美紅「別に〜」


美紅はそのまま俺を引っ張って公園に行った





公園では何かするわけではなく、ただベンチに座って話していた


恭介「…この公園、夕方になるとああゆうのが集まるのか?」


美紅「ど、どうだろうね〜」


目の前のベンチでは恋人同士なのだろう男女が抱き合っている、そして周りを見渡せばキスをしている2人組や見ていて恥ずかしくなるぐらいイチャイチャしている人たちがいっぱいいた


恭介「と、とりあえずここを出よう」


美紅「そ、そうだね」


たぶん俺もだろうが、美紅の顔は真っ赤になっていた


美紅「あ、恭介君、これを見て」


美紅が看板を指さした


恭介「これが原因か…」


看板には

『恋人たちの愛を確める場所』

とピンク色で書かれていて、男女が抱き合っている絵が描かれていた


美紅「斬新な表現だね」


恭介「そのおかげで公園内は子どもが見てはいけないことになっているけどな」


俺たちは公園を出た


美紅「今日はありがとう、とっても楽しかったよ」


恭介「最後に寄った公園があれだったけどな」


美紅「そうだね、じゃあ、私こっちだから」


恭介「家の近くまで送ろうか?」


美紅「大丈夫、一人で行けるから」


恭介「わかった、また学校でな」


美紅「うん、また学校で会おうね」


俺と美紅は互いに手を振って、家に帰った




家に帰ると、茜と遥にいろいろ聞かれたが軽く流した、夕飯を食べたあと、俺と茜は見回りに出た


恭介「茜、今日は気をつけた方がよさそうだ」


茜「なんで?」


恭介「大量の夜叉が一ヶ所に集まってる」


茜「わかった、気をつけとく」


恭介「しかし、変だな、集まってる夜叉の数が減っている」


茜「恭兄、とうとう気配だけど個数も数えれるようになった?」


恭介「そうゆう訳ではなく集団の気配にしょっちゅう穴があくんだよ」


茜「じゃあ、誰か戦っているってこと?」


恭介「そうゆうことだ、急ぐぞ」


俺と茜は一直線に向かうために民家の屋根の上を飛び移りながら行った


茜「恭兄あれ見て!」


恭介「あれだな…、急ぐぞ」


不自然な光が出たり消えたりしていたから、そこに向かった




???「…本当にキリがないな」


???「私、もう魔力が残り少ない…」


???「わかった、休んでろ、俺が何とかする」


男と女の2人組がそこにはいた

この辺りでは見ない制服?を着ていた


恭介「茜、遠距離から援護してくれ、俺が2人を助ける」


茜「わかった」


茜はその場に止まり、スナイパーライフルを取り出した

俺は刀を出して、突攻した


恭介「危ないから頭を下げろ!」

通じてないのか、こっちを見て首を傾げた

着地と同時に横一閃しようとしたが、女の方は気づいてないようだったので、咄嗟に着地して縦に斬り込んだ


恭介「お前ら大丈夫か?」


???(男)「…?」


???(女)「??」


ダメだ通じてない

こうなりゃ作戦変更だな


恭介「茜、可能な時に女の方を連れて離れろ」


茜に聞こえるように大きめ言った

するとライフルの銃声が四、五発してから、茜が女の方を連れて離れた


???(男)「お前ら深雪をどこに連れて行くきだ!」


恭介「やっぱり何言っているのかさっぱりわからん」


俺は夜叉を斬りながら、男の方は夜叉を魔法で氷らせながら、言葉を発するが相手に全く通じない


恭介「あと何体いるんだ?」


今日はやけに数が多い

一時退却して、男の方も安全圏まで連れ出したいが、言葉が通じない以上、茜みたいに強制的に連れ出すしかない


恭介「麻奈、いけるか?」


麻奈「もちろん」


麻奈は一度、俺の体から出て、再び体の中に入った


恭介「やっぱり、慣れないな、この感覚は」


麻奈「文句を言わない」


恭介「はいはい」


俺は魔法で必死に戦っている男の服を掴み、茜たちがいるだろう方向に向かって投げ飛ばした


???「え?うぁぁぁぁ」


たぶん悲鳴だろう、物凄い声を出しながら男は飛んでいった


恭介「さてと…片付けるか」


刀に力を送り込み、横に薙ぎ払った

大体の夜叉が消えたが、まだ残っていた


恭介「しぶといな…」


刀を左手に持ち変え、拳銃を取り出し、力を送り込みながら残りの夜叉に撃った


恭介「これで終わりだな」


周りを見渡し、夜叉がいないのを確認し、気配もなかったので、茜たちの所に向かった


恭介「茜、2人は?」


茜「そこで話してるみたい」


茜が顔の向きを変えたので、その方向を見ると、確かに2人はいた

何か話してるようだが、ここからじゃ聞こえなかった


恭介「お前ら大丈夫だったか?」


俺は2人に近づき、声をかけてみた


???(男)「お前、いきなり人を投げやがって!」


やはり何言っているのか、さっぱりわからん


恭介「何言っているのか全然わからんが、取り合えず大丈夫みたいだな」


女の方はともかく、男の方は投げ飛ばしたから少しは心配していたが、どうやら大丈夫みたいだ


恭介「俺が何言っているのかわかるか?」


2人は俺が何言ったのかわからないみたいだ

男の方が少し悩んで、俺の頭を触った

何かが頭の中に入る感覚がした


???(男)「…おい、俺が言葉はわかるか?」


恭介「は?何でお前の言葉がわかるんだ?」


???(男)「通じてるみたいだな、深雪こっちにこい」


男は近づいて来た女の子の頭に手を置いた


???(男)「これでよし、ところであんた、さっきはよくも俺を投げ飛ばしたな〜」


恭介「はいはい、それはともかくお前ら誰だ」


???(男)「異世界の住人だけど」


恭介「真面目に答えろ」


???(女)「本当です、学校に行く途中、歪みにうっかり入っちゃったんです」


茜「だからこの辺りでは見ない制服だったんだ」


恭介「なら何でさっきは言っていることが全然わからなかったのに、今はわかるんだ?」


???(男)「俺がお前の頭の中に魔力を送り込んで、頭の中の言葉の情報を俺の中に入れたから」


恭介「…俺そうゆう方向の話しは全然わからん」


茜「私も」


???(男)「え〜と、図々しいかもしれないが、俺たちこの世界のこと全然わかんないし、寝る所すらないんだ」


恭介「おおよそ次は何を言うのかわかるが、取り合えず言ってみろ」


???(男)「俺たちをお前の家に居させてくれないか?」


恭介「どうする茜?」


茜「どうしようか恭兄?」


???(男)「頼む」


恭介「わかったから、顔上げろ」


???(男)「ありがとう、え〜と…」


恭介「山本恭介だ」


???(男)「俺は片桐洋平」


茜「私は山本茜」


???(女)「私は姫路深雪」


恭介「行くか」


俺たちは家に向かった




遥「お兄ちゃんお帰り」


恭介「ぐふ、ただいま遥」


遥の頭がみぞうちに見事にあたった


洋平「何だ?恭介は妹は2人いるのか?」


恭介「ああ、血は繋がってないし、2人とも俺と同い年だけどな」


茜「私は血は繋がってます」


恭介「親は違うけどな」


遥「この人たち誰?」


恭介「客人だ、家に少しの間住むことになった」


遥「へ〜」


洋平「本当にお前と同い年なのか?」


恭介「気もちはわかるが、本人曰く、今年で17らしい」


洋平「愛梨より、幼く見える人がいたんだな」


恭介「愛梨?彼女か?」


洋平「妹だ!俺にも血が繋がってない妹がいるんだ」


恭介「ふ〜ん、それはそうと部屋なんだが…洋平は俺の部屋で、姫路さんは茜の部屋でいいか?」


洋平「俺はかまわないが…っていきなり呼び捨てかよ」


恭介「お前も俺のこと呼び捨てだろ」


深雪「私もかまいません」


恭介「茜、夕飯の残りあったけ?」


茜「え?無かった気がするけど」


恭介「なら買いに行ってくる」


洋平「俺たちなら大丈夫だ」


深雪「ちゃんと食べたから大丈夫です」


恭介「そうか?さっきから2人の腹が鳴っているが大丈夫なんだな?」


洋平&深雪「…お願いします」


恭介「よろしい、少し待ってろ」


俺はコンビニ弁当を適当に買って、2人に食わせた


恭介「さてと俺は寝るか、洋平、ついてこい」


洋平「ん?ああ、わかった」


俺は部屋入るなり、扉のカギを厳重に閉めた


洋平「恭介、何でドアのカギを厳重に閉めたんだ?」


恭介「朝になればわかる」


洋平「そうか」


恭介「電気消すぞ」


俺は部屋の電気を消した

すると洋平の服の一部が光っていた


恭介「洋平、服が光っているんだが…」


洋平「ん?ああ、気にするな、空箱ないか?」


恭介「ちょっと待ってろ」


俺は再び部屋の電気をつけて、偶然あった空箱を渡した


洋平「リナ、寝るならこの中にしろ」


洋平の服の中から羽の生えた小さい人が出て来た


恭介「何だこいつ?」


洋平「精霊だ、一応深雪にもいるが滅多に出て来ない」


リナ「洋平様、お休みなさい〜」


リナと呼ばれた精霊?は空箱の中に入っていった

そして今度こそ俺たちは眠りについた





『オレとキミたちの魔法の時間』から、主人公の片桐洋平君と、ヒロインの中の一人である姫路深雪さんの登場です



美紅とのデート内容が薄いのは、実際にデートをしたことがないからです

私の青春に春はやって来なかったんです (T_T)


更新ペースは相変わらず不定期更新です

リアの方でいろいろやっているので定期的に更新ができないんです


ではノシ

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