第三十話
遥が俺の膝の上に乗っているため、板書をノートに写すのは苦労したが、解答で悩んでたら遥が答えを俺のノートに書いた(勝手に)から、差し引きゼロである
けど、どの授業の時も必ず視線を感じた、あと殺気も…
恭介「美紅…さっきから殺気を感じるだが…」
美紅「恭介君、遥ちゃんが膝の上に乗っているのが、気に食わない人(主に男子)が居るんだよ、あと遥ちゃん、恭介君にベッタリだからじゃない?」
恭介「…なるほど」
とはいえ、遥は俺から離れないだろうし……諦めよ
俺は授業に集中することにした
休み時間は健太が必死で遥の機嫌をとろうとしていたが毎回
遥「あなたのこと嫌いです、話しかけないで、あと近づかないでください」
と遥はバッサリ切り捨てた
健太は茜より遥に嫌われている
まぁ健太の自業自得だけどな、口は災いの元とはまさにこのことだろう
ちなみに遥は移動教室でも俺から離れなかった
必ず俺の服の一部を掴んでいた
おかげて陰で色々言われている
一番多いのがロリコンだった…最悪だ
放課後は迷わず校長室に行った
教室は最早針のムシロである
校長室の前で再び遥に掴まるように言って、ノックして中に入った
そして俺はドアをしっかり閉めて横に跳んだ
伊織「恭介〜」
言うまでもないが、伊織さんが見事にドアに激突した
恭介「…伊織さん、毎回俺が入る度に飛び掛かって来ますけど、飽きないんですか?てか止めてください、そして諦めてください」
伊織「私は止めない、飽きない、諦めないがもっとうの人なのよ」
恭介「なら俺にも考えがあります」
伊織「どんな?」
恭介「教えません」
伊織「ムー、…それはそうと出来てるよ、遥ちゃんの制服」
恭介「なら遥、試着してみろ、俺は外に出てるから」
遥「うん、わかった」
俺は校長室から出た
数分後中から呼ばれ、再び校長室に入った
遥「お兄ちゃ〜ん」
いきなり遥が飛び掛かって来た
俺はそのまま遥をキャッチして
恭介「どうした遥?」
遥「お姉さんが恭介は飛び付かれるのが好きって言ったから」
恭介「伊織さん、遥に変なこと吹き込まないでください」
伊織「なんで遥ちゃんは受け止めて私は避けるのかな〜」
恭介「伊織さんの場合、された人間を死の淵に誘うからです」
伊織「遥ちゃん、恭介が私に冷たい」
遥「お姉さん、頑張って」
俺から見るとやはり中学生が小学生に慰められているように見える
恭介「あ、遥、制服似合ってるぞ」
遥「ありがとう、お兄ちゃん」
遥は笑顔で言った
伊織「…教材は家に送っといたから」
恭介「伊織さん、迷惑かけます」
伊織「なら恭介、少し慰めて…」
恭介「…わかりました」
俺は伊織さんを抱きしめて頭を撫でた
ちなみに前に伊織さんにこれ以外では?と聞いたら、笑いながらさらりと危ないことを言われた
伊織「ありがとう恭介」
恭介「毎回思いますけど、伊織さん、茜より要求が酷い(俺にとって)ですよね?」
伊織「そう?茜ちゃん、最近恭介と一緒に寝たらしけど……本当?」
恭介「…一緒に寝るわけないじゃないですか」
ヤバイ、どこからその情報を手に入れたんだ、てか伊織さんの顔が般若みたいでかなり怖い
伊織「そうならいいわ」
恭介「それじゃあ、遥着替えて、俺は外に出てるから」
遥「わかった」
俺は校長室から出た
数分後中から呼ばれた
そして中に入った
さすがに三度目は無かった
恭介「伊織さん、そろそろ俺らは帰ります」
伊織「わかった、気を付けて帰りなよ」
遥「バイバイ、お姉さん」
伊織「遥ちゃんも来たかったらいつでも来なよ」
俺と遥は部屋から出て、家に帰った
そして夜の夜叉探しは見事に空打った
評価とかいつの間にか高くなっていてびっくりしました
評価して下さった方々
本当にありがとうございます
これからも頑張って書きます
最近忙しいので更新スピードが落ちてしまいました
今のところ週一でやっています
余裕が出てきたら更新スピードを上げるつもりです