第二十九話
投稿が遅れましたすいませんm(__)m
恭介「うっ…朝か…」
朝、俺は目が覚めた
目が覚めたはいいが何か違和感を感じる
まず、体が重い、そして右腕に圧迫感があり動かせない
俺は顔を上げてまず体を見た、すると遥が俺の上で寝ていた
そして右腕の方を見ると茜が右腕に抱きついて寝ていた
他人から見たら羨ましい光景だが俺にとって非常に危険な状態だ
と言っても遥はそんなに重くないからあんまり苦しくはないが、問題なのは右腕に抱きついている茜である
理由は茜が抱きついている右腕が徐々に絞まっている感覚がして、そして右腕に力が入らない
つまり俺の右腕は現在進行形で茜によって壊れようとしている
恭介「茜、起きろ!」
俺は左手に茜の頭を叩いたしかし茜は起きない
恭介「茜、起きろ!朝だぞ!」
今度はチョップで茜の頭を叩いた
茜「…む〜…おはよう〜恭兄〜」
抱きつかれていた右腕は解放された
恭介「遥、朝だぞ起きろ」
俺は遥の体を揺さぶった
しかし遥は起きなかった
ならばと俺が起き上がると俺の体の上にあった遥の両手が俺の背中にまわって抱きついた
本当に遥は寝ているのか疑問に思った
横を見ると茜が再び眠っていた
茜「恭兄〜うふふ〜これで恭兄は私の〜」
一瞬寒気が走った
俺は茜を起こすためにベットから茜を落とした
恭介「遥、起きろ」
遥「すぅ〜」
恭介「遥!起きろ!」
遥「んにゅ?ふぁ〜おはよ〜お兄ちゃん」
茜「…恭兄、おはよ〜」
茜が立ち上がりながら言ってきた
頭を打ったのか茜は頭をおさえていた
茜「うぅ〜恭兄、私をベットから落とした?」
恭介「揺すっても叩いても起きない茜が悪い」
茜「恭兄のいじわる〜」
恭介「それより、茜と遥は何で俺の部屋で寝ていた?」
茜「…」
遥「お兄ちゃんと寝たかったから〜」
恭介「茜…目を背けるな、遥…その目は反則だ」
遥は上目遣いで、なおかつ潤んだ瞳で俺を見ていた
これを見て何とも思わない男性がいたら病院に行くのを俺は勧める
恭介「まぁいい、茜、遥学校に行く準備をしろ、話は学校から帰ってからだ」
茜「…わかった」
遥「わかった」
茜と遥は部屋を出て行ったそして俺はすぐに制服に着替えた
朝食を食べて、早めに学校に行った
通学路は時間が早いからか人が少なかった
学校に着くと俺は茜に先に教室に行くよう言った
そして俺は遥を連れて校長室にむかった
校長室の前に着いたとき俺は遥に
恭介「遥、部屋の中に入ったら俺にすぐ掴まれ」
遥「?わかった」
遥は首を傾げていた
恭介「山本恭介です、用があって来ました」
伊織「どうぞ中に入って〜」
俺と遥は中に入り、俺はドアがしっかり閉まっているのを確認して遥を抱えて横に跳んだ
伊織「恭介〜」
すると伊織さんがさっきまでいた場所に突撃して、ドアに思いっきりぶつかっていた
伊織「いたた〜…もー、避けなくてもいいじゃん」
恭介「伊織さんのタックルに当たると軽く重傷になるから、避けます」
実際に骨を折られたことがある
入学して日が浅い時に校長室に入ったら見事にタックルを食らいあばら骨を二本折られた
それ以来俺は校長室に入る度に避けている
伊織「で、その子が昨日言ってた子?」
恭介「そうです」
遥「は、はじめて遥です」
遥は緊張しているのかガチガチだった
伊織「はじめて遥ちゃん、私は恭介の父親の妹で、この学校の校長の伊織よ」
伊織さんは緊張している遥の頭を撫でながら言った
俺はその光景を見て、中学生が小学生の頭を撫でてる風にしか見えなかった
伊織「恭介、今私達を見て小学生が小学生を撫でてると思ったでしょ」
恭介「いえ、思ってません」
ニアミスとはいえバレたら即刻襲われるからすぐに否定した
伊織「ふぅん〜まっいいや」
恭介「それで…昨日言ったことは…」
伊織「あぁ、明日から普通に登校していいから」
遥「お兄ちゃん、どうゆうこと?」
恭介「遥も明日から学校に行けるんだ」
遥「本当!ありがとうお兄ちゃん」
遥は満面の笑みで俺に抱きついた
俺が遥の頭を撫でていると
伊織「それで、これから遥ちゃんはどうする?ここにいてもいいけど…」
伊織さんが遥に聞くと遥は俺を強く掴んだ
伊織「わかった、ちょっと待ってて」
伊織さんは机の上にある電話で俺のクラスの担任を呼び出した
するとすぐに先生が来た
伊織「今日、私の客がこの学校を君のクラスで見学させたいんだが、頼めるか?」
先生「もちろん、お任せください」
伊織「では頼んだぞ」
先生はすぐに校長室から出て行った
先生…かなり張り切ってたな〜
それと真面目な伊織さんをはじめて見た気がする…
伊織「遥ちゃん、何かあったら私に言いなさい」
遥「うん、わかった」
恭介「じゃあ俺たちは教室に行きます」
伊織「また顔出しに来てね〜」
俺たちは校長室を出て教室にむかった
教室に入ると一斉に悲鳴や怒号が飛び交った
もちろん遥を見た女子が可愛いと悲鳴をあげ、男子は俺に対する怒りを叫んでいた
俺が席に着くと遥は俺の膝の上に座った
先生「山本兄…その子が…」
恭介「校長先生の客です」
先生「そうか…」
遥「お兄ちゃん…あの人たち、恐い…」
遥は怯えながらクラスの男子を見て言った
そして遥が俺の事を『お兄ちゃん』と言ってさらにクラスの男子は俺に対して罵倒を浴びせた
女子は何かひそひそ話している、一部の女子から睨まれた気がした
恭介「遥、ああいう男たちは無視していいからな」
遥「わかった」
美紅「恭介君、その子誰〜」
美紅はいかにも遥の事を知らないフリをした
恭介「俺の親戚の子だ」
俺は流す様に言った
健太「恭介!その可愛い小学生は誰なんだ!」
恭介「健太…小学生はここにいないぞ?」
健太「どう見てもその子小学生だろ!」
遥「お兄ちゃん…遥、この人嫌い…」
遥は健太を指差しながら言った
恭介「健太…さっそく嫌われたな」
健太「なんで!?」
恭介「人を見た目で判断するなと言うことだ」
健太「どうゆうことだ?」
恭介「そのうちわかるさ…」
健太は首を傾げながら自分の席に戻った
SHLが始まるからだ
先生「ではSHLを始めるが…連絡事項はみんなわかっていると思うが今日このクラスに客人が来ている…山本兄、紹介しろ」
恭介「遥…自己紹介だ」
遥「や、山本遥です」
遥は立ち上がりお辞儀をして言った
そして俺も立ち上がり
恭介「遥は俺の親戚の子で本当は明日からここに通うんだが本人の強い希望でここでの授業を見学することになった」
俺が言った事にクラスの奴等は騒ぎ出した
恭介「あと遥は俺らと同い年だ、決して飛び級じゃないからな」
俺は言い終わると席に座り遥も俺の膝の上に座った
クラスの騒ぎは一時収まらなかった