第二十八話
遥の背丈は小学生ぐらいですよ
放課後、俺はすぐに家に帰ろうとしたが美紅に呼び止められた
そして、屋上まで来た
美紅「恭介君、約束覚えてる?」
恭介「約束?………研究所でしたやつか」
美紅「そうそれ…えっと、だから…今度の土曜日デートして!」
恭介「…しょうがないか…約束したしな…わかった今度の土曜だな」
俺が了承すると美紅は笑顔で
美紅「場所は後で連絡するから〜」
走り去った
そして俺はどうやって茜と遥から逃げるか考えていた
下校中も考えていたが何も思い付かなかった
とうとう家についたので考えるのを止めたそして家に入ると遥が勢いよく飛び付いた
遥「お兄ちゃんお帰り〜」
恭介「遥…ちゃんと留守番していか…?」
遥の頭がみぞおちに直撃したがなんとか耐えた
遥「うん、ちゃんとお留守番してたよ!」
恭介「そうか、偉いな」
俺は遥の頭を撫でた
すると遥は嬉しそうに目を細めた
恭介「遥、着替えて来るから離れてくれないか?」
遥「うん、わかった」
恭介「よし、いい子だ」
俺は遥の頭を軽く撫でて自分の部屋に行った
そして着替えてリビングに戻ると遥が背中に飛び付いた
恭介「遥…一応聞くけど何で背中に飛び付く?」
遥「ここが一番落ち着くから」
恭介「遥…悪いけどそれだと椅子に座れない」
遥「その時は前に移動する…」
試しに俺はソファーに座った
すると遥は俺が座る前に背中から前に移動した
そして立ち上がると再び背中に移動した
恭介「遥、何気に身体能力高いな…」
遥「そうかな?」
その時、玄関が開く音がしたので茜が帰ってきたのだろうと思い玄関にむかった
茜「恭兄ただい……」
恭介「お帰り、って何で固まってる?」
遥「お姉ちゃんお帰り」
茜は俺と遥を見るなり固まった
そして…
茜「遥ちゃん!恭兄から離れてー!」
茜が鬼の形相になった
それに俺は一瞬怯んだが、すぐに冷静になり
恭介「茜、子どもにムキになるなよ」
茜「ム、ムキになってないもん!」
遥「遥は子どもじゃないもん!」
恭介「そいえば聞いてなかったが、遥はいくつ?」
遥「今年で17歳だよ」
恭介&茜「え!?」
遥「だから遥はもうすぐ17歳になるんだよ」
恭介「遥…嘘じゃないよな…」
遥「嘘じゃないもん」
恭介「茜、話がある」
茜「奇遇だね恭兄、私も話があるんだ」
俺たちはリビングに移動して
恭介「どうする?」
茜「私は学校に行かせるべきだと思う」
恭介「それは叔母さんに相談するとして、後は遥の学力だ」
茜「授業で使う問題集なら有るけど」
恭介「それでいいか…、遥これ解るか?」
俺は茜から漢字の問題集を受け取り遥に見せた
遥「これが刹那でこっちが吐露で……」
茜「じゃあ、これ解る?」
茜は数学の問題集を取り出して遥に見せた
すると遥はすらすら解いていった
恭介「茜…俺が解けなかった問題を遥が簡単に解いたぞ…」
茜「恭兄の学力はクラスの真ん中ぐらいだったよね?」
恭介「遥、もしかして誰かに勉強を教えてもらってたか?」
遥「うん、いろんな人から教わったよ」
茜「多分、研究所の人たちが教えてたんだよ」
恭介「だろうな…」
〜♪
俺の携帯が鳴り出した
恭介「はい、もしもし」
???「あ、もしもし恭介ちゃん?」
恭介「人違いです」
俺は反射的に電話を切ったするとすぐに再び鳴り出した
恭介「……」
???「いきなり切るとか駄目だよ、恭介ちゃん」
恭介「人違いです」
???「あれ〜、兄貴にちゃんと聞いたんだけどな〜しょうがないか、明日学校で恭介ちゃんが恥をかいてもいいか」
恭介「何をする気なんだよ!叔母さん」
伊織「叔母さん言うなー!、そんなに嫌いなの?私のこと?」
恭介「で、何の用ですか伊織さん?」
伊織「む〜、明日学校に養子の子を連れて来てくれない?」
恭介「ちょうどよかったです、その事で話が有ります」
伊織「何かな?」
恭介「実は……」
俺は伊織さんに遥のことを話した
伊織「年齢と学力に問題が無いんでしょ?なら可能よ」
恭介「なら…」
伊織「手続きはこっちでしとくから、とりあえず明日その…遥ちゃん?を連れて来て」
恭介「わかった、ありがとう、伊織さん」
俺は電話を切り、明日遥を学校に連れて行くのを茜に伝えた
茜「遥ちゃん、明日学校に行く時に恭兄の背中に飛び乗るのは駄目だよ」
遥「えー、何で?」
茜「そうしないと、恭兄が不幸なことになるから」
遥「そうなの?」
恭介「あぁ、俺がいろんな意味で不幸になる」
遥をおんぶして学校に行くと美紅あたりが暴れそうで恐い、あと男子の奴らが発狂しそうだから…
遥「わかった」
俺は遥の頭を撫でた
ちなみに遥は俺の膝の上に座っている
茜「恭兄〜」
何故か茜から殺気を感じた俺は茜の頭を撫でた
茜「ひゃ!ふにゅ〜」
茜から殺気を感じたらとりあえず頭を撫でるか何か提案を出したらいいとゆうのはここだけの話
その後、俺たちは夕食を食べて町を見廻り(遥は留守番)してから、寝ようとしたが
恭介「何で遥が俺の部屋で寝ようとしてる?」
遥「お兄ちゃんと一緒に寝たいから」
恭介「なら何で茜は枕を持って俺の部屋に来た」
茜「恭兄と一緒に寝たいから」
恭介「…まず、俺のベットはせいぜい二人までだ、そして年頃の男女が一緒に寝るのは色々とヤバイから駄目」
茜&遥「えー」
茜「前は一緒に寝てくれたよね?」
恭介「その時、茜の寝相のせいで寝不足になった」
茜「私そんなに寝相悪いの!?」
遥「お姉ちゃんと一緒に寝たことあるなら遥と一緒に寝てよ」
恭介「…茜、遥を自分の部屋に連れて行ってそのまま遥と寝てくれ」
茜「…わかった」
茜が遥を捕まえてそのまま部屋を出て行った
遥は色々叫んでいたが気にしないことにした




