第二十二話
研究所の中は意外と静かだった
恭介「菊野、何か変じゃないか?」
菊野「あぁ確かに」
美紅「何が変なの?」
恭介「監視カメラに映っているはずなのに警報すらなっていない」
菊野「それと人の気配がない」
茜「それは確かに変ですね」
佳山「取り敢えず先に進んでみよう」
俺たちは研究所内を歩き回りそして…
葉山「これは…血ですね」
目の前には何かを引きずった後のような血の跡があった
そしてそれは目の前の扉に続いていた
恭介「どうする?調べるか?」
菊野「恭介、お前何かを感じないか?」
恭介「あぁ何かの気配がするから俺は調べるつもりだが…」
菊野「この気配、夜叉に似ていないか?」
恭介「似ているが違うなこれは…」
菊野「どうする?」
恭介「二手に分かれよう、俺はこの中を調べるが菊野は他の場所を調べてくれ」
菊野「他の四人は?」
恭介「そうだな…茜と葉山さんは俺と、美紅と佳山さんは菊野と一緒に行動でいいか?」
美紅「えぇ〜美紅、恭介君と一緒がいい〜」
恭介「美紅…これが終わったら何でもしてやるから菊野と一緒に行ってくれ」
美紅「…わかった」
菊野「それじゃあ決まりだな」
恭介「菊野、美紅を頼んだぞ」
菊野「恭介こそ葉山さんを頼んだぞ」
そうして俺たちは菊野たちと別れて行動した
恭介「茜、手榴弾を出してくれ」
茜「わかったよ恭兄」
俺は茜が手榴弾を取り出すのを確認するとドアノブに手を掛けて
恭介「茜、俺が扉を開けたら手榴弾を投げ入れてくれ」
茜は頷き、俺は扉を思いっきり開けた
そして茜が手榴弾を投げ入れたのを確認して扉を閉めた
爆発音が聞こえたのを確認して刀を取り出した
恭介「戦闘準備ばしておけ、中のヤツはまだ倒せてない」
二人は頷きそれぞれ武器を取り出した
そして俺は扉を再び思いっきり開けて中に突入した
中の光景はまさしく地獄だった
壁や床は血だらけであちこちにある死体はほとんど切り裂かれていた
吐き気が込み上げたが何とか堪えて二人を見たが我慢できず吐いていた
恭介「大丈夫か?無理なら外に出ても…」
葉山「大丈夫です、私はまだいけます」
茜「私も〜まだ大丈夫」
恭介「そうか、気を付けろよ敵がこっちに気付いたみたいだから」
すると部屋の奥から何か俺にむかって飛んで来た
慌てて刀で斬ったが
恭介「血!?」
斬ったものから血が出てきた
そして俺の体についた
その瞬間に体の奥底から何かが這い出てくる感覚がしたがそれを堪えて斬ったものを確認した
俺の足元に落ちていたのは研究服らしきものを着た死体だった
俺はそれが飛んできた方向を見るとそこには夜叉に似た何かが立っていた