第十八話
俺たちは広い空き地に来ていた
菊野「ここならいいだろう」
恭介「何かするのか?」
菊野「互いの力の確認をした方が連携取りやすいだろ」
恭介「なるほどな、なら俺の力は…」
俺は刀を取り出した
恭介「こういうのを空間から取り出すのが俺と茜の力だ」
菊野「へぇ〜妹さんも同じ力か…」
茜「厳密に言うとちょっと違うんですけどね、私は刀を取り出すことはできないです」
葉山「何が出せるの?」
茜「こういうのです」
茜は拳銃を取り出した
佳山「なるほど〜」
恭介「菊野、お前は?」
菊野「俺はこれだ」
菊野は一瞬で俺の後ろに立っていた
菊野「自己強化、コンクリなら簡単に壊せるぐらい強化できる」
恭介「こうゆう風に?」
俺は近くにあった土管を殴った
すると土管の中心あたりが砕け散った
菊野「…お前強すぎだろ」
恭介「親がスパルタだっただけだ」
佳山「……私はこれ」
俺に圧倒されてた佳山さんがさっき土管を殴った時にできた傷を治した
恭介「あ、ありがとう」
美紅「菜緒子ちゃんも魔法使えるの?」
佳山「私は傷の治療と防御魔法しか使えないの」
美紅「私は攻撃魔法しか使えない」
恭介「二人が一緒にいたら後衛は充分だな」
茜「私は〜」
恭介「茜は前衛と後衛どちらもできるだろ」
葉山「え〜とそろそろ私の力を見せたいんですけど…」
恭介「あ、葉山さんごめん」
葉山「私の力はこれ」
葉山さんはスカートの中からナイフを取り出した
そして俺に斬りかかった
恭介「危な!」
俺は咄嗟に出してた刀で防いだが
恭介「え?」
刀が折れた、いや刀が斬られた
葉山「私は大抵のものなら斬れるんです」
恭介「だからって斬りかからないで…」
危うく反撃するところだったし
恭介「夜叉の攻撃も耐える刀を斬るとか本物だな、その力…」
俺は斬られた刀を少し上に投げた
菊野「おい、いくらなんでも刀を捨て……」
地面の中に刀が消えるのを見て菊野は言うのを止めた
恭介「茜もそれ消しとけよ」
茜「わかった」
茜は拳銃を手放した
すると刀同様地面に消えた
佳山&葉山「……」
恭介「どうした二人とも?」
佳山「取り出した武器って他人に渡せる?」
恭介「試してみるか?」
俺は刀を取り出した
そして佳山さんに渡した
佳山「あ、持てた」
恭介「手渡しなら渡せるんだけど…」
俺は鞘に入った刀を取り出し
恭介「菊野、パス」
菊野に投げた
菊野「真っ直ぐ投げるな、当たったらどうすんだよ」
菊野は刀を避けた
恭介「…仕方ない、葉山さん」
俺は再び鞘に入った刀を取り出し今度は優しく葉山さんに投げた
葉山「え!?あ、はい……あれ?」
しかし葉山さんは刀を取ることは出来なかった
何故なら刀が葉山さんの手をすり抜けたからである
恭介「投げて武器を渡すことは出来ないんだよ」
佳山「取り敢えずこれどうすればいいの?」
佳山さんは持っている刀を指差して聞いてきた
恭介「投げ捨てれば消えるから」
佳山「わかった」
佳山さんは刀を投げ捨てた
恭介「それじゃあ菊野、行動する日時を教えてくれ」
菊野「行動開始は二日後その間に各自で準備してくれ」
そして俺はその場で解散した
菊野「恭介、ちょっといいか」
恭介「ん?なんだ」
菊野から呼び止められた
菊野「お前あの力はどれくらい使いこなせるか?」
恭介「まだ使ったことがないからわからん」
菊野「それじゃあ明日休みだろ、朝から俺と特訓するぞ」
恭介「わかった、場所はここでいいか?」
菊野「あぁそれじゃあ、朝の9時にここに来てくれ」
恭介「9時だな、わかった」
そうして俺たちはその場を離れた
茜「恭兄、菊野さんと何を話してたの?」
恭介「あぁ明日の朝から特訓しおうと誘われた」
茜「私も行っていい?」
恭介「多分特訓内容は模擬戦だから茜は無理だ」
茜「なんで?」
恭介「茜は接近戦にも銃を使うだろ」
茜「私、格闘技も使える…」
恭介「わかった、ちょっと待ってろ菊野に聞いてみる」
俺は携帯を取り出し菊野にかけた
菊野「どうした?」
恭介「一人追加、茜が駄々こねて聞かない」
菊野「しゃーない、わかった」
恭介「すまんな」
菊野「気にするな、ただあれの練習出来ないかもしれないぞ」
恭介「わかってる」
菊野「そうか、なら切るぞ」
恭介「あぁ」
俺は携帯をしまうと茜に
恭介「茜、一緒に来ていいだとよ」
茜「ありがとう恭兄」
恭介「気にするな」
俺は明日のことを考えながら家に帰った