第十六話
授業中にて
美紅「恭介君まだ夜叉出て来ないの〜」
小声でしかもシャーペンで背中をつつきながら言ってきた
恭介「そぉ易々と出てくるわけないだろ」
美紅「えぇ〜つまんな〜い」
恭介「とにかく今は授業に集中して」
俺は前をむいて授業に集中したが…
美紅「ねぇ〜まだ〜」
再び背中をシャーペンでつついてきた
俺は無視して前をむいていた
ツンツン
ツンツン
ツンツン
ツンツン
グサッ!?
恭介「ッ!?」
思わず声が出そうになったが堪えたが
先生「どうした山本?」
恭介「いえ…何でないです」
バレていた…
後ろ見て思わず殺気を美紅にぶつけたら
美紅「ごめんね…恭介君…」
かなり怖かったのか怯えた様子で謝ってきた
恭介「もうしないでよ」
そう言って前をむこうとしたが
恭介「美紅、俺が出て五分後に出て」
俺は立ち上がり
恭介「先生具合が悪いので保健室に行ってきます」
先生「わかった、気をつけて行けよ」
そして教室を出て保健室にむかった
恭介「あれ?いつものマスクがない…」
いつも俺が使っているマスクがなくて代わりに別のマスクが置いてあった
恭介「これ割れやすいやつだし…」
あの校長めー
取り敢えずこれにするか…他には茜と美紅のしかないし…
グラウンドにて
恭介「さすがに今回はさせるかー」
いたのは人型(二体)と獣型(二匹)である…
どうしよう…混合型(二体)になったら…
恭介「やばい…混ざりやがった…」
目の前には人型をベースにした混合型が二体いた
美紅「お待たせ〜うわ!?何こいつら見たことない」
恭介「来るのが遅いよ…取り敢えず」
俺は拳銃を取り出し全弾学校の壁に撃った
恭介「これだけ撃てば気づくだろ…」
美紅「何したの?」
恭介「茜を呼んだ」
美紅「えぇ〜こいつら私たちで充分だよ」
恭介「これと同じタイプのやつと一対一でしたら、死にかけた」
美紅「それ本当?」
恭介「あぁ」
俺はすでに出してある刀を構えた
恭介「取り敢えずこいつらを食い止めるか、倒すぞ」
美紅「わかった」
俺は夜叉たちに接近した
美紅は後ろで術文を唱えていた
美紅「我に仇なす敵を焼き払え、ファイヤー」
夜叉に二発ずつ、火の玉が当たったがそれぞれ炎を振り払った
恭介「これならどうだ」
俺は夜叉一体を一閃したが止められた
そして…
恭介「ぐっ」
蹴り飛ばされた、腹に激痛が走った
俺はすぐに体制を立て直して再び接近したが
美紅「きゃ!」
一体の夜叉が美紅を襲っていた
すぐに美紅を助けに行ったが
美紅「我に仇なす敵に永遠の眠りを、アイスバーン」
美紅の目の前にいた夜叉が氷漬けになっていた
そして…
美紅「押し潰しちゃえ、グラビティ」
氷漬けになった夜叉が一瞬で粉々になって潰れた
恭介「大丈夫か美紅?」
美紅「大丈夫です、けど魔力を使いすぎて、魔力が殆どないです」
恭介「わかった、美紅は下がって」
俺は刀を構えて一気に夜叉に接近した
そして…
激しい攻防を繰り広げた
恭介「くっ!?」
ピキッ
避けたと思った攻撃が被っているマスクをかすめていた
俺は構わず斬撃を繰り出したが
結果は変わらず
また激しい攻防を繰り広げた
そして…
恭介「はぁはぁ」
疲労困憊である
だが夜叉は疲れ知らずで攻撃の勢いがぜんぜん落ちなかった
夜叉の攻撃が体をかすめ始めた
恭介「ぐっ」
体制を崩してしまった
やばいと思ったがすでに遅かった
夜叉の蹴りをモロに受けて地面を転がった
そして俺は立ち上がり
恭介「マ…」
麻奈と言おうとした時
タァーン
銃声が響いた
そして夜叉の腕に穴が開いていた
俺は屋上で茜がスナイパーを構えてるのを見た
恭介「茜か…助かった」
タァーン
タァーン
続けて二発の銃声が響くと夜叉の頭が砕けていた
恭介「…どんだけ強い弾使ってるんだよ…」
俺は茜の銃の腕を再確認した
保健室にて
俺は傷を消毒していた
茜「恭兄、今回は間に合って良かったよ」
恭介「そうだな、今回は茜に助けられた」
美紅「にしても茜ちゃん、もう少し早く援護出来なかったの?」
茜「実はどうやって援護するか迷ってたんです」
恭介「生徒たちが騒いでて合図が聞こえなかったじゃなくて?」
茜「はい、これを見て下さい」
そう言って茜は違う形のスナイパーを二丁取り出した
茜「片方が今回使ったやつですが、もう片方が…」
そう言って茜は引き金を引いた
ダダァン
二発連続で出た
茜「どちらで撃つか迷って遅れました」
恭介&美紅「………」
呆れて何も言えなかった
教室に戻ると健太が騒いでいた
健太「恭介今日の…」
恭介「断る」
健太「まだ何も言ってないのに」
恭介「はぁ〜、聞くだけだぞ」
健太「また夜叉が出たんだよ、そして例のやつが戦ってたんだけど途中でちっちゃい魔女っ娘がきたんだよ」
恭介「へぇ〜それで?」
健太「だから今日の放課後…」
恭介「断る!!」
健太「いいじゃん、手伝ってよ」
恭介「嫌だ、そろそろ先生来るぞ」
そう言って俺は席に着いた
放課後健太がひつこかったが
恭介「お前部活あるだろ」
健太「そうだった」
健太を追いやるにはこの手が一番だと実感していた
そして俺は学校を出た