第十四話
ここは何処だ?
見たことがある様な気がするが思い出せない…
話し声がする…
声がする方に顔をむけると幼い俺と誰だ?あの女性は?思い出せない…
近くに行って会話を聞くことにした
幼い恭介「お姉さんは誰?」
???「名前はないわ、ただ人からは夜叉って呼ばれてるわ」
幼い恭介「お姉さんが夜叉!?」
幼い俺は刀を取り出したが手が震えてる
???「ふふふ、別に私は人を襲う必要がないからあなたを襲うつもりはないわ」
俺は驚いてた夜叉が喋っていて尚且つ人を襲う必要がないと言っていたからだ
???「でも何もしなかったら私も消えちゃうし……そうだ、あなたに協力してもらいましょう」
幼い恭介「協力?何をすればいいの?」
???「簡単よ、私の名前をあなたが決めて、私をあなたの中に入れる、簡単でしょ」
幼い恭介「入れるってどうやって?」
???「名前を決めてくれれば勝手に入るから大丈夫」
幼い恭介「わかった、なら…お姉さんの名前は……」
恭介「っ!?はぁはぁ」
目を覚ました、ここは…
どうやら家のリビングらしい
俺は目の前にアルバムを広げて寝ていたみたいだ
恭介「茜は?」
周りを見渡したが姿が見えなかった
恭介「おーい、茜ー」
茜「恭兄、どうしたの?」
茜は二階から降りてきた
恭介「俺何時間寝てた?」
茜「二時間ぐらいだけど、恭兄が寝ているうちに夕飯できてるよ」
恭介「悪いな、全部押し付けて…」
茜「気にしないで、恭兄は病院を出たばっかりだから休んでて」
そう言うと茜は夕飯を並べた
夜の夜叉探し
見事に空振り
恭介「戦いの感覚戻したかったな〜」
茜「しょうがないよ、いなかったんだから」
茜と話していると…
夢で見た場所の近くに来ていた
恭介「茜…俺少し寄り道して帰るから先に帰っとけ」
茜「私も…」
恭介「俺一人で行く、大丈夫少し寄りたい場所があるだけだから」
茜「……わかった、気をつけてね恭兄」
恭介「あぁ」
そして俺は夢で見た場所にむかった
恭介「…………」
何か思い出せそうだが……思い出せないというより何か引っ掛かる様な気分だった
恭介「少し歩き回るか」
とりあえず、夢で幼い俺が立っていた場所を探した
恭介「ここで俺は…」
夜叉のお姉さんに名前を付けて…何をした?あるいは何をされた?
頭が痛い急に眠気が…
幼い恭介「お姉さんの名前は麻奈」
麻奈「マナ…良い名前ね麻奈って」
すると麻奈の体が光だした
麻奈「私の力を使う時は私の名前を呼んでね」
幼い恭介「わかった」
すると麻奈の体は幼い俺の中に入っていった
恭介「うぅ…麻奈…」
麻奈「はい、何でしょう?」
恭介「うわ!?」
俺は思わず飛び上がった
恭介「何でここいるの…?」
麻奈「名前呼んだでしょ、それが久しぶりに会ったときの挨拶?」
恭介「あぁごめん、久しぶり麻奈」
麻奈「お久し振りです、マスター」
恭介「マスター?」
麻奈「……まさかと思ってたけど、全部忘れてるわね…」
恭介「ごめん、全部説明してくれると助かる」
麻奈「わかったわ、まず私はマスターの中にいる、それはわかってるわね」
恭介「あぁそこは思い出せた、あと力を使うときは麻奈の名前を呼ぶことも」
麻奈「そう…なら私があなたのことをマスターって呼ぶのかは、単純にあなたの中に居させてもらってるから」
恭介「そう…ならわかった」
麻奈「じゃあ私はこれで」
そうして麻奈は俺の中に入っていった
そして俺は家にむかって帰り出した