第九話
放課後、健太が珍しく考え事をしていた
恭介「どうした健太?お前にしては珍しいな」
健太「恭介…いやそれがさおかしいんだよ」
恭介「なにが?」
健太「今日も顔を隠したやつが夜叉と戦ったんだけど…あいつ制服とかボロボロだったのに生徒全員調べたが…」
恭介「いなかったと?」
健太「そう…制服ならともかく身体中傷だらけだったのに見つからないんだよ、そうゆうやつが…」
それはそうだろと思っていた
何故なら俺は傷が痛まないように極力自分の席から動かなかった
そのおかげでみんなから不信に思われることはなかった
健太「気絶するくらい重症だったのに…」
恭介「そうか…」
なんだか必死になって俺を探してる健太を見ると正体を教えたくなってくる…
恭介「そう言えば何でそんなに必死になって探しているんだ?」
健太「決まってるだろ、あいつの知り合いになったら女子からモテそうだからだ」
前言撤回、こいつには絶対教えたくない
恭介「………………」
健太「恭介どうした?そんな汚いものを見るような目して」
恭介「実際、目の前に心が腐ってるやつが……いやなんでもない、俺帰るから」
健太「心が腐ってるって…ちょっ!?待てや恭介!!」
俺は無視して教室を出た
校門まで行くと茜がいた
茜「恭兄一緒に帰ろ」
そうして茜と一緒に帰った
茜「恭兄…体大丈夫?」
帰り道の途中茜は学校の生徒がいないのを確認して聞いてきた
恭介「ん?横腹の傷以外ならもうほとんど痛みはないぞ」
茜「そうですか…よかった…」
恭介「なにが?」
茜「今日一緒に寝る時に抱きつけると思って…」
恭介「できればしないでください」
思わず敬語になってしまった…
茜「えぇ〜、でも抱きつくからいいもん」
あ、こりゃ無理だと悟った俺は何も言わなかった
そうして夕食は怪我をしているからと茜が作った
そして夜の夜叉探しは茜に止められたが俺も一緒に行った
茜「恭兄…無理だけはしないでよ」
恭介「大丈夫、さすがに混合型は出ないだろ、それに茜は夜叉の気配わからないだろ」
茜「うっ、そうだけど…」
恭介「お、いたぞ」
俺は夜叉の気配がしたので話を切り上げて気配がする方にむかったが…
恭介「気配が…消えた…」
茜「恭兄本当!?」
恭介「あぁ、間違いない…消えた」
俺はあわてて気配が消えた所に行った
そこには戦闘があったのか道路や壁に何かが燃えた跡や所々地面にヒビがあった
恭介「なんだ…これ」
ただ驚くしかなかった
見ている光景もだが夜叉と戦えるのが俺と茜以外にもいたとゆう事実に驚いていたその後も夜叉を探したが見つからず家に戻っていた
俺はあの戦闘の跡のことで考え込んでいた
恭介「どう考えてもあの跡は……」
茜「恭兄一緒に寝よー」
茜がドアを勢い良く開けて入ってきた
恭介「……はぁわかった」
俺は考えることを諦めて寝ようとしたが
恭介「………痛い」
茜「あ、ごめん恭兄」
茜が抱きついた拍子に横腹の傷に手が当たっていた
そうして抱きつくのを諦めたのか、俺腕を枕にして寝ていた
恭介「………俺も寝よ」
そうして今度こそ俺は寝た