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魔術師と弟子~北の方のいつかの時代

いつか見たどこかの記憶

誰かの記憶。


※当作品はAI不使用です。AI使用の長編作品はミッドナイトにあります。


雪が降りしきる雪原を越えると小さな森が見えてくる。

その森の奥には屋根の雪降ろしも疎かにしている小さな家があった。

家の中の状態と言えば、床には乱雑に散らかる書物や壷、

テーブルの上には種類に分けられてはいたが大量の薬草類。

そしてルーンが刻まれた石の数々が散々としていた。


寒い中で暖を取るような物といえば、家の中央に鎮座している大鍋。

呪文の様な物を唱え薬草を放り込めば色を変えていく鍋の中身。

一度別容器に移してから冷まして小瓶に移しかえる。


そこに、病的な物を治す為に必要な物をこめていたのだろうか。

恐らく薬草はその想念を固定させる為に必要だったと思える。


余り身体は強くなく、自身の生命を保つ為に魔術の道に進んでいたようだった。

ただ、作り出した薬液は他の人にも使える程に強い物だったので、

自分以外の人にも作るようになっていたようだ。


小さい弟子が一人いた。弟子は基本的に取らない姿勢みたいで、

その少年一人しかいないようだった。

彼が雪の中でしか育たない薬草を詰んで来た姿が見えた。

雪まみれになりながら戻ってくる姿を柔和に眺めていたような気がした。

ただ、暫くした頃から持病が悪くなりつつあり、

彼を知人の魔術師に預けることとなった。


自らの死期が近くなり、あと数日とわかった頃だっただろうか。

室内に防腐魔法をかけておいた。

なんで防腐魔法をかけたのか…。

万が一扉が開いて腐乱死体でも出てきたらおぞましいなと

もしかしたら考えていたのかもしれない。


そして鍵のルーンを扉にかけた。

通常の鍵が例え開いたとしても扉が開かないように。

少年が戻ってきても自らが死んだのが解らないように…。



多分北欧辺りのルーン魔術師。

薬草園はないけど、薬草がいっぱい生えてるような森にいた人。

見た目は若かった感じ。

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