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28話:生徒の安全は教師の義務ですか?

2日に1本更新が崩れるかもしれませんが、エタらないので引き続きよろしくお願いします。



(エタるとは更新を止めることです。)







「んで、どうであったか?優希よ。」



「まぁ、うん。良かったんじゃないか?」



「なんとも歯がゆい答えであるなぁ。」



アリサ先輩を励ましてトラウマを乗り越えさせよう作戦は無事本人により阻止され、結果的にアリサ先輩に公開セリフ読み罰ゲームをさせられて終わった。そして今、ジェヘラの転移魔術によりとある洞窟のような場所まで来た。転移魔術とは言ったが、イメージとしてはどこでもドアに近い。



「やっぱケイロンさんみたいに上手くはいかないか。」



「ケイロンとは王国の生きる宝剣と呼ばれておった騎士団長のことか?」



「そうだけど。その場にいなかったのによく知ってるな。」



「そりゃもちろん知っているとも。妾イチの失敗であるからな。部下に戦争をやらせるのではなく妾自ら行くか、またはソナタを暗殺でもすれば勇者が覚醒せずに済んだのだからな。いや、そもそもあの時の妾は洗脳中故妾の失敗ではないのか。」



「別にどっちでもいいのだが。」



あの時以前の自分は勇者ではなく、勇者見習いまたはただ異世界転生に巻き込まれただけの高校生であった。あの時、あの瞬間に日本の一般高校生であった村田優希は死に、勇者ユウキが生まれたのだ。



「ゴールディアとルイビルに戦わせてみてどうであったか?戦力になりそうか?」



「あぁ、戦力になりそうだ。エルは細かいことが出来るから便利だし、マギーは火力として申し分ない。マギーは特に凄かったな。肝が座ってるよ。あれは化ける。」



もちろんエルもよくやったと思う。ふたりとも初戦にしてはよく戦った。人殺しにより発狂することもなく、PYSDになりそうな様子もない。この世界の人間はやはり戦闘に対する抵抗が薄く、メンタルが強い気がする。元の俺のいた世界ではありえないことだ。



「それは良かった。あとは妾と仲良くしてくれれば万々歳であるな。」



「明らかにジェヘラのこと敵視してるからなぁ。ニンホア教の教育どうなってるんだよ。」



「ソナタが正体バラして説教すれば改心するのではないか?なぁ、勇者殿よ。」



「勘弁してくれよ魔王様。」



魔王にここまで心を許してしまっている自分を見たらニンホア教の教徒は発狂するかもしれないなと呑気なことを考える。そもそもこんなに元宿敵相手に気を許していいのだろうか?もう死んでしまった俺の仲間達はどう思うのだろうか。考えても無駄なので、考えるのをやめた。



「それにしてもまぁ、よくダンジョンの上に学校なんか建てたよな。しかもこんな最難関ダンジョン。」



「100階層の最後にしか転移門がないダンジョン。ダンジョンを使った授業をするためにダンジョンの上に学校を作るってのは理にかなってるが、こんなにデカいダンジョンは必要ない。間違いなくこれは理事長室の入口だろうな。」



「術者本人ですら解除ことが不可能な結界を理事長室に貼ることで邪神の核の破片を守る。まるで密室ミステリーであるよ。」



「ダンジョンさえクリアできれば理事長室にある転移門の出口から理事長室に侵入できる。ただし100階層もあるダンジョンをクリアしなくてはならない。これは予想に過ぎないが、もし無事100階層までクリアできたとしても理事長が飛んでくるんだろうな。100階層までクリアしてジリ貧な体力と魔力量で理事長と戦わされるわけだ。」



「この世界であると妾とソナタ以外そんな鬼畜ゲーは無理であろうな。」



「きっと邪神の手駒を呼ぶ餌なんだろう。そこそこ強い邪神の手駒をここに向かわせてダンジョンで息絶えさせる。効率的だな。とは言え、その全自動邪神信者駆除機の上に学校建てるのサイコパスだろ。」



ダンジョンに出てくるモンスターを適当に倒しながら進んでいく。ここはダンジョン。自分の正体を隠さなくてはいけない相手はおらず、目撃者もいない。つまり実力を思う存分発揮でき、最大火力でモンスターを葬ることが出来る。



邪神によるダンジョンへの干渉がないことが唯一の気がかりではあるが、考えても仕方ないので考えないことにした。



「理事長ってどんな奴なんだろうな?」



「さぁ。一つ思うのだが、この時代にあの結界が貼れるほどの実力者が現れるとは思えんのだよ。」



「魔道具に頼りっきりがベースの世界だからな。補助輪を付けたサイクリングレースじゃたかが知れてる。」



「と、なると昔の人間が貼った結界を流用してるか、結界を貼るアーティファクトがあるかであるな。」



若しくは俺らと同じ10万年前の人間が理事長をしているかだ。とても現実的な話ではない。



「それにしてもやっぱ、100階層は長いな。座ってるだけで疲れる。」



今移動の手段として乗っているのは乗っているのウネウネした黒い影のような生き物だ。足の生えた黒いスライムをイメージしてもらうといい。



「暇であるからなぁ。ソナタを転移させてから5分か?もうすぐ奴の元へ着くであろうよ。」



それから何分かが経ち、ようやく85階層まで来た。すると人影が見えた。



「おおお!これは勇者に魔王様ではないか!豪華なメンバーであるなぁ!」



紫色の肌にブカブカの白いズボン。ふくよかな上半身をはだけさせた大きな角がトレードマークな大男の魔族。ケイロンさんを殺した憎き宿敵。



「噂をすればって、やつなのか?」













































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