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20話:補助輪で爆走は出来ますか?







「確かに師匠の修行のお陰で私は魔道具なしに魔術を使えるようになった。それに関しては感謝している。だがその、教え方が少し酷くないか?弟子を騙して教えるやり方は亀裂を生むと思うぞ?」



「まぁマギーの言う通り褒められたやり方ではないが、でもできるようになっただろ?なら良いじゃないか。ほら、ゴールディア家の家訓の勝てばよかろうと同じだよ。結果的にできるようになったんだから良いじゃないか。」



「良くない!極めて良くない!すごく不快だ。それに勝てばよかろうとは卑怯でも情けなくても、泥臭くても勝てるのなら実行すべきだと言う獣人騎士としての勝利に対する誇りを示した有り難いお言葉でなぁ。」



マギーが何か言っているが、話が長くなりそうなので話半分で聞くことにする。



レンタルスペースでの1時間半でマギーは魔道具を使うのと同程度の威力を持つファイアを発動出来るようになった。正直ここまで行くのにあと10時間は必要だと思っていたので、きっと彼女は魔術の才能がかなりあるのだろう。もしくは単に要領が良いのかもしれない。羨ましい限りだ。



ちなみに俺は魔術を初めて使えるようになるまで2週間かかった。まともに普通の威力で魔術を使えるようになるのには一ヶ月。中級魔術は半年。魔術の教師いわく人間族にしては凄く習得スピードが遅いらしい。要は才能が無かったのだ。



「マギーんちの家訓を馬鹿にして悪かったよ。次から気をつける。」



「別に馬鹿にはしてなかったと思うのだが、わかったなら良し。この後の話なのだけど、私としては自主練をしたいのだが何をすればいい?次のステップを教えてくれ。」



「次は火と風以外の魔術も使えるようになることだな。」



「獣人は火と風以外の属性は使えないと記憶しているのだが、それも魔道具の話と同様に違うのか?」



「違うというか、正しくないな。獣人は火と風以外の魔術は使えないのが今の常識。だが実際は使えないのではなく、苦手なだけ。苦手であろうと使えはするんだ。魔道具を使わない前提ならな。」



「その言い方だと魔術具のせいで適正の薄い属性が魔道具のせいで更に適正が薄くなって使えなくなってるって事になるが、その認識で間違いないか?」



「間違いない。その認識が正解だ。」



「だとしたら、魔道具とは一体何なんだ?何故足枷でしかない魔道具が世界の常識になっている?」



「少し苦手属性の話から脱線した疑問だが、良い質問だ。その答えを一言で言うなら、偽物の腕輪型魔道具のとき話したように魔道具とは補助輪だからだ。」



魔道具の存在理由については誰よりも俺が詳しいはず。何故なら、魔道具の開発者は俺だから。



「本来魔道具とは魔術を上手く使えない、または魔術に関する教育を受けていない者に魔術を使わせるための補助輪。魔術師の数合わせを作る為の物だったんだ。」



「魔道具の起源は魔王軍との最終決戦前だと聞いていたが、もしかして魔術を使える兵を増やすために開発されたのか?」



「鋭いな。その通りだ。魔道具とは魔術師の数合わせとなる人間を作る為の道具だった。つまり、その場しのぎだ。決して魔術の教育を受けている者に使わせる者ではない。」



遡ること10万年前。魔王軍との最終決戦に備えて一般兵の兵力を底上げする者を開発しようとしていた。



魔王軍の主戦力である魔族の兵は必ずと言っていいほど魔術に精通している。しかし、こちら人間族の群体には魔術に精通している者が少ない。戦況を大きく変えることの出来る大魔術を扱える者はいたが、その大魔術はバカスカ打てるような者ではないので、それだけでは不十分。



一般兵も魔術を使えるようにしておきたかった。しかし短時間で魔術を使えない一般兵を使えるように教育するのは不可能だ。



そこで生み出されたのが魔道具。魔石の魔術をサポートする性質から生み出された発明で、コストが低く作るのに容易。まさに画期的な兵器だった。



だが、それだけ便利な道具なら魔王軍も使わない手はない。コストが低く作りやすいと言うのは魔王軍からしても同様だった。



しかし、いざ戦場に立ってみると魔王軍は魔道具を使ってこなかった。何故なのか。答えは、魔道具の特製にあった。



魔道具は魔術初心者を経験者に上げてくれる大変便利なもの。だが、それは人間族にのみ。さらに言うなら人間族の初心者にのみ便利なものであった。



魔道具は魔術を簡単に使用できるようにしてくれる。だが、自分の魔力を魔道具という補助輪に通す性質上、魔力消費が激しい。それは使用する魔力が多ければ多いほど消費が激しく、上級魔術となれば通常の2倍以上は消費される。



さらに、魔道具は混じり気のある魔力を濾過してしまう。



魔族とは光属性の魔術が使えない代わりに闇属性が混じった己の魔力により他の属性の魔術が闇属性と混ざり、より強力な魔術となる種族。例えばファイアだと闇属性が混ざり、より火力の強いファイアとなる。



その魔族の持つ特異性のある魔力が濾過されてしまう。しかも、濾過される過程で魔力が消費されてしまうのだ。つまり魔道具は魔族からしたら足枷でしかない。



そして魔道具は苦手な属性の魔術をさらに苦手にしてしまう特製もある。



苦手な属性とは体内魔力と外に漂っている魔力との干渉の速さが遅かったり干渉し辛かったりする属性のこと。獣人だと火と風以外がそうだ。



魔道具は無属性の魔石に自分の魔力を通すことで魔術の使用を手助けする道具。その魔力を通す過程で、苦手な属性を使うと魔力に魔力を通し切る頃には魔力が残っておらず、外の魔力に干渉しないのだ。



つまり、魔道具はあまりにも人間族の初心者に都合が良く、他の者には都合が悪い。その知識が時代の流れで消えて変わってしまったのだろう。



「師匠が私に魔道具なしで魔術を使わせたい理由がよくわかった。じゃあ話を戻すとして、どうしたら苦手な属性の魔術が使えるようになる?悪いが今回は騙されてなんてやれないぞ?」



ちょっと頬を膨らませて軽く睨んで話す。少し可愛い仕草だが、残念ながら騙しはしない。何故ならこれはテクニックとかではないから。思い込みで習得できる術でもない。



「いや、これに関しては頑張るしか方法がない。出来ないって概念は捨てて、ひたすら捻り出すんだ。さっきは魔道具なしで魔術を使うなんて現代の常識では考えられないことが出来たんだ。頑張ってくれ。」



「投げやりではないか?もっとほら、その、指導を頂きたいと言うか。」



「悪いがこれに関しては何も無い。頑張ってくれ。」



土魔術で作った無駄にでかい腕輪型魔道具の模型を分解し、魔力に戻す。そして部屋に置いてあるペットボトルだとかを片付け始める。



「本当に、もう終わりなのか?もう帰るのか?」



「あぁ、もう帰る。自主練頑張れよ。まぁ、出来なくてもこれは仕方ないから気軽にやれよな。」



マギーのことだからすぐ習得してしまうだろう。苦手な属性の発動方法のコツを聞きたいとさっきは言っていたが、そんなものは本当にない。まだ二足歩行で歩けない赤ちゃんに二足歩行のコツを教えるようなものだ。二足歩行にコツなんかない。苦労していくうちに身につくもの。それは苦手な属性でも同じ。勝手にコツを掴んで慣れるしかないのだ。



ちなみに、レンタルスペースの料金はマギーに払ってもらった。何か金策を得なければならない。いち早くにだ。そう、強く思うのであった。














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