無感情論
感情が邪魔だ
蔑む目に晒されて
罵倒を受けて
その一つ一つに対して
感情を抱いていると
とても疲れる
感情を捨てられれば
どれだけいいだろうか…。
認めてくれない人に抱く
殺意や憎悪、嫌悪…
そんなものばかりが
溢れている…。
醜く見にくい世界を
目の当たりにしている
ある人は成功者に嫉妬し
ある人は失敗者を笑う
劣等感や優越感が蔓延って
まるで地獄である。
誰かを貶すことで
自身の正当性を誇示し
誰かを責めては
自身を称えさせる
そのうち
下の者は
モノに成り下がり
上の者は
椅子に踏ん反り返る
至福を肥やす
そして、幸せを語る
他者を踏みつけて語る
その幸せに
その瞳に
もう人としての尊厳はない…
そんな汚れ切った感情を抱く前に
私の中に渦巻く醜い感情を
消してしまいたい
壊してしまいたい
ただ切に願う
誰かを壊してしまわぬように…と