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レジの村。 ※


さあ、どうしたものだろうか?


オウリス王国には大体王都から徒歩で3、4か月と言われている。


これはあくまでも、複数人のメンバーで最短で行く場合だ。


進むのが遅れる理由は一番大きいものが魔物の存在。


次に道が整備されていないことだ。


俺には魔物の接近に気づけるようなスキルはない。


習得してもいいが、獲得経験値上昇のレベル1を見る限りでは明らかに効果は薄いだろう。


あくまで安全なルートを徒歩で進むなら、資金回収も勿論必須になる。


この世界の国は規模が大きい。


大きすぎると言ってもいい。


馬車などになれれば大きく速度は向上するがあいにくお金もない。


オウリス王国についてもうお金はありませんではさすがに不安だ。


目標は4、5か月での到着。

字を書けるようになること。

ある程度の装備の充実と所持金の増加だ。


思ったよりも字を書く機会は今後もあるだろう。


文字はエンデ、オウリス、アズリレなどの大国が一緒のため、一部民族や、獣人、亜人中心の国や村でもない限りは1言語書け、話せれば事足りる。


奴隷を雇うほうが早いだろう。


感知系のスキルや技能があればすごくいいが、値段は高くなりそうだ。


文字がかけて、索敵ができて、ある程度戦えて?オウリス王国に行くことより奴隷を優先しなければ買えなそうだ。


文字はちゃんと見なければ日本語には見えないそうなのでそんなに気にする必要もないのかもしれないが、日本語を使うということは自身が勇者だと公言しているようなものだ。


悩みどころだ。





結構な距離を歩き小休憩を挟む、と言っても10kmほどだろうが。


地図を開いてみるが、この世界の地図は手書きだ。


大昔勇者が測量したらしいのだが、手書きで書き写したものが世の中にあふれているため正確か?と言われれば少々疑問を持たざるを得ない。


歩いていた時に見つけた果実をかじる。


桃?見たいなそうじゃないような果実だ。


まあ、美味しいしなんでもいいが。


話し相手がいないのは少し寂しい。


王都を出てからも思えば話し相手はいたのだ。




今持っている鉄剣は王城で渡されたものより重い。


動かすことにそこまで問題はないため威力は上がるというメリットは勿論あるのだが、慣れている分不安な点も多い。


魔物との戦闘では最初から全力で短期決着せざるを得ないだろう。


できなければ死ぬだけだ。




スリアからオウリス王国への道すがらで一番近いのは王都だが、王都はできれば寄りたくない。


地図によればレジの村のようだ。


村の規模はわからないが、道も大きくは逸れない。


言ってみる価値は、あるだろう。


距離的には5日ほどでつくだろうが、どうなのだろうか?





魔物は二日目の朝に現れた。


ゴブリン一匹だ。


なぜ一匹なのだろうか?


周囲にいる可能性もあるが、新品の剣を抜きながらゴブリンに一気に踏み込み、ゴブリンの棍棒での攻撃を見て躱し、首を切り裂く。


すぐにそのゴブリンから距離を取り、周囲を警戒するが特に動きはない。


ゴブリンはしばらくのたうちまわっていたが、30秒も、ビョウもしないうちに粒子になり消えた。


元の世界の秒とこの世界のビョウとでは微妙に発音が違う。


まあ、自動で通訳されるようだし、意識する必要もないのかもしれないが。



小さい魔石が角と一緒にドロップした。


これは売れるのだろうか?


まあ、持って行っておく。


出会った魔物はすごく弱かった。


経験値も少なかったためレベルが低かったのだろう。


逃がしたゴブリンや魔法を使うハウンドが魔物を見るたびにちらつく。


気を張りすぎておかしくなりそうだ。




レジの村の木でできた壁が見えた。


食料に余裕はあるが、次の村は10日ほど歩かなければならないだろうから一旦屋根のある部屋で休憩したい。


結局レジの村には6日でついた。


魔物との戦闘は10回もなく、どの魔物も、特に問題はなかった。


問題と言えば戦闘中に余裕が出てきて油断があるような気がするところだろうか?


剣の損耗もすくない。


オウリス王国まで少しだけ近づいた。




レジの村は人口が100人程度の村だ。


宿屋は2戸あり、最初に訪れたほうに泊った。




レジの村では最近魔物被害があったらしいが、勇者が来て魔物を倒したと言っていた。


そのため依頼は特に討伐依頼もなく薬草採集くらいだそうだ。


長い滞在は赤字になりそうだ。


もしかしたらオウリス王国を目指している勇者もいるのだろうか?



訪れたのは2週間ほど前らしいから、追いつくことはないだろう。


バックパックから食量を出し、購入した食料を確認しつつ入れていく。


今日の食料の購入で所持金は640503エンだ。


徐々に減っている。


鎧をゴレスに用意してもらっても良かったかもしれないと少し後悔した。


まあ、それくらいだ。


宿屋のサービスには特に不安はなく、何事もなく日は昇った。




「あんたどこに行くんだい?」


「サリュの村に行こうかと思っています。」


「サリュ?最近魔物からの襲撃を受けたって冒険者から聞いたから気を付けるんだよ。」


「襲撃ですか?」


「ああ。ゴブリンみたいだよ。魔王が復活してから魔物の襲撃が多くなったからね。腕に自信があるのかもしれないけど、油断しちゃだめだよ。」


「ありがとうございます。気をつけます。」


レジの村の人たちは優しかった。


この世界の人間は優しい人が多いのだろうか?



少しだけ泣きそうだった。


食事を済ませ、荷物の確認を行った後、レジの村から出発した。






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【勇者】


境本 幸多朗


LV  5


EXP 694/1000

SP  249



HP  35/37

MP  20/23




STR 23

ATK 23

VIT 20

DEF 15

INT 13

RES 11

DEX 12

AGI 20

LUK 5



スキル


地属性の適正Ⅰ LV2

獲得経験値増加 LV1





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