私のステータスはひでーです ※
俺たちは勇者らしい。
まあ、ステータス欄にそうかいてあった。
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ステータス
境本幸多朗
職業:勇者
LV 1
EXP 0 /10
SP 0
HP 15/15
MP 3 /3
STR 5
ATK 5
VIT 7
DEF 3
INT 4
RES 2
DEX 4
AGI 8
LUK 5
パッシブスキル
地属性の適正Ⅰ
スキル
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パッシブスキルの地属性の適正Ⅰって言うのが恩恵なのかな?
AGIとVITが高いのか…ふむ。
回避タンクとかできそうだなぁ…なんて思っていた時期が俺にもありました。
アルノヴァ王の指示でスキルやおおまかなステータスが記録が指示された。
この値で戦闘訓練等の度合いを決めるそうだ。
書き取りは10人ほど個室で行っていた。
「ではこちらでステータスの提示をお願いします」
と言っている通り、自身が見せようと思えば他人にもステータスを開示できるようだ。
俺の番になり記録係に開示する。
「総ステータスは61少し低めですね、」
白髪で顔に真一文字の傷がある老年の記録係はそう言った。
少し低めとはどのくらい低いんだろうか…気になる…。
「このステータスはこの世界ではどのくらいになるんですか…?」
「そうですね、一般的なレベルかと思われます。ですが、勇者様たちは前例も少なく、ある勇者様は成長率が非常に高かったなどあるので悲観するほどでもないかと思われます。あとパッシブスキルまたはスキル欄に何かあれば教えてください。」
一般的…俺は一応勇者なのに…。
パッシブスキルとスキルを教えてください?
スキルは見えないのか…
「パッシブスキルに地属性の…」
「まさかですが、適正Ⅰですか?」
そう言って鋭い眼光でこちらを見てくる。
「えっあ…はい」
「そうですか…はぁ、他にスキル等お持ちですか?」
「いいえ、ありません。その地属性の適正Ⅰっていうスキルは有名なスキルなんですか?」
「はい、農村出身の方がよく生まれつき持っているスキルで、非常に変換効率が悪く、魔力の消費が多いのは勿論ですが、戦闘用の魔法としての発動が遅く、威力が弱くて脆いです。それに加えて持っていない方でもある程度訓練すればこの国の地脈の関係で簡単に習得できますね。」
少し間をおいてから彼は続ける。
「正直申し上げますと、異界から召喚された方が持つ恩恵はだいたいひとつで、スキルか非常に高いステータスです。勇者の持つ地属性の適正Ⅰが我々の世界のものと同じものかはわかりませんが、今のところあなたは戦力になりづらいと判断する他ありません。」
「そう…ですか…。いろいろ教えてくださってありがとうございます。」
少しだけ視界が滲む。チートないじゃん…。
そう言って足早に退出しようとしたとき、
「いいえ、つい熱が入ってしまいました。申し訳ありません」
彼はそう言った。
それから少しだけ時間がたった。
ほとんど記録は終わったようだった。
記録係の一人が王様に何かを耳打ちする。
終わったっていう報告かな?
あれから自身のステータスを何度も見直したが勿論スキルもステータスも変わらなかった。




