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快晴といじめと魔方陣



雲ひとつ無い快晴、吹き抜ける風は少し肌寒い。


風に吹かれ木々が俺のことを笑っているように感じる。


今は10月だ。



今日も遅れないようにしかし予鈴ギリギリに登校する。


騒がしく楽しげな声が教室から聞こえる。


はぁ…


ため息をつき大きく息を吸い込み教室の後ろから静かに教室に入る。


なぜか俺の歩く音だけが教室内に木霊する。


なんで静かに入ったのにみんな気づくの…?


「今日も来たのかよ、こーたろうくん?」


重苦しい空気のなか俺に喋りかけてきたやつは芦田翔。


良いとこのお坊ちゃんらしく、俺が揉めた相手だ。


「また弁当箱床にぶちまけてやるよ、 ギャハハハハ」


まあ無視安定だ。


「痛っ」


髪を掴み翔はすごんでくる。


「お前本当に殺すぞ?なぁ!!」



毎日本当に尊敬する。


教科書がゴミ箱の中にあった。


破られなかっただけましだろうか。



しばらくして担任が入ってきた。


今日朝以降なにもされていない。


二限目の休み時間、四限目の体育用のシューズが見つからない。


結局見つからず持って帰ったとことにして、仕方なく靴下で受けることにした。


翔に2回足を踏まれた。


その行動力を分けてほしいものだ。




昼休みに学年集会が行われるらしい。


抜き打ちの容疑検査だろうか?


内の学年は200人程しかおらず、名前はわからずとも顔見知りがほとんどだ。


それに俺は悪目立ちしているため名前は知れわたっているようだ。


俺は、纏わり付くようなこの視線が嫌いだ。



5分程たった後に生徒指導の教師が口を開く。


「今日集まってもらった理由がわかるものーー」


というお決まりの台詞から入ったが勿論誰も手をあげない。


そのため、いつも通りワケを切り出す。


「今日トイレの便器の中から体育用のシューズがーーー」


あっ


要約すると、


今日この学年は全クラス体育を行った。


一人だけシューズ履かず授業に参加したアホがいる。


とのことだった。


名乗り出ようか迷っていると突然床が金色に光り始めた。


その光は円を描いており複雑な模様や文字のようなものもあった。


「なにこれ」


「どうなっているんだ」


「マジうけるんですけどー」


「みんな落ち着きなさい!誰がこんなこと!」


無論静かになるはずもなく、生徒たちの混乱に比例するかのように光も強くなっていった。


バチュン!


この音が光が弾けた音なのか、意識が途切れた音なのかはわからないが、大きな破裂音が響き渡った。








読んでいただきありがとうございます。


変更点

新堂翔→芦田翔

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