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リザードマンの希少種  ※



休憩、食事をしてから、体感2時間ほど進んだ気がする。


ハウンドが逃げてきた理由が気になるが、特に何もない。


「あのハウンドたちは何だったんでしょうね?」


「冒険者たちに追われていたのかな?」


エレノアと首を傾げ合いながら街道を進む。


結構な頻度で荷車が通っているようで道もならされている。



今頃、翔や、三人はどうしているだろうか?


カリスの手伝いをしてくれただろうか?


カリスは呪われていたと言っていた。


もし、彼の呪いが解けたらどのくらい強いのだろうか?


俺はなんだかんだ、この世界のステータスの平均値がいまだにわからない。


見たことあるのもエレノアのものくらいで、それを覗くのもなんだか悪い気がして、毎回のようにステータスを見ていいか確認をとっている。


エレノアに聞いても獣人のものしか見たことがないと言っていた。


それもそのはずで、エレノアは小さいときに盗賊に攫われたのだ。


「コウタロウ様、止まってください。近くに何かいます。」


エレノアは一点を見つめているが何も見えない。


エレノアの感知能力は以前よりも明らかに高まっているように感じる。


獣人、エレノアの種族は普通に栄養を摂取していれば、全員がこんなレベルで感知できるのだろうか?


エレノアのスキルには感知系のものはない。


「本当に何かいるのか?」


「おそらく?」


「そうか。」


わざわざこんなくだらない嘘をつくとも思えない。


目の前には横幅3mほどの川が流れており橋が架かっている。


エレノアが小石を拾い唐突に投げた。


小石は地面にぶつかる前に何かにぶつかって落ちた。


何もないと思っていた地面から土煙が起こり土煙がこちらに迫ってくる。


「ホーンリザードです!」


エレノアの叫ぶと同時に走り出す。


「隆起せよ。」


地面を俺の魔力が伝い、地面を50cmほど円柱状に隆起させる。


姿が見えないが、ホーンリザードは擬態できるのだろう。


擬態で表現があっているかは知らないが。


赤黒い液体が虚空から現れ、その瞬間にホーンリザードの擬態が解けた。


見た目はコモドオオトカゲの頭の大きさをを2倍にして、頭に40cmほどの角がついている。


端的に怖い。


エレノアは側面から槍を全速力で振るったが、エレノアの槍は空を切る。


ホーンリザードは体を逸らし、攻撃を躱す。


そのまま、長い尻尾を横に薙ぎ払う。


エレノアをフォローしようと間に入り、剣で受けたが、エレノアを巻き込み吹き飛ばされる。


「すまん、大丈夫か?」


「はい!すみません。コウタロウ様は?」


「大丈夫だ。」


ホーンリザードは霞のように姿を消し、先ほどよりも早い速度で迫ってくる。


どこから来るかがわかっても、先の角が見えない。


普通の冒険者でもこういうのを相手にするのか?そいつら勇者並に強いだろ...。


俺は風の流れで敵の攻撃がわかったりはしない。


気合で行くしかないだろう。


直進的な土煙に合わせて剣を振る。


まるで岩に剣をぶつけたような感触だった。


何とか逸らし、足に鈍痛が走り、視界が回った。


地面に体をうち付けてしまう。


「コウタロウ様!」


さっきの土で串刺しにできていれば...。


「大丈夫だ!」


すぐに立ち上がり警戒する。


エレノアはまるで見えているかのように槍を振り回している。


筋力が足りないのか、そもそもホーンリザードを近接武器で相手にするのが間違っているのかはわからないが、弾かれている。


情けねぇ。


ホーンリザードが這いずった後には血の跡があるが、見えない角と尻尾に当たらないように攻撃どころか、対応することさえやっとだ。


スキルポイントは余っている。


今、スキルを習得するべきか?


ホーンリザードはおそらく尻尾でエレノアを牽制し、こちらに迫ってくる。


魔力はまだ17/29で余裕がある。


近接攻撃で倒すのではなく、魔法で殺すしかないだろう。


土煙が迫ってくる。


剣を角に合わせたと思ったが、剣は空を斬り、代わりに腹に衝撃。


何とか逸らせたから良かったものの、串刺しは笑えない。


今回は尻尾を考慮して大きく距離をとる。


エレノアが俺を庇うように攻撃を行う。


ホーンリザードの背中付近をを叩くが、金属が軋むような音を立てただけで、出血しない。


角と槍がぶつかる。


エレノアが気を引いている間しかチャンスはないだろう。


それをホーンリザードは理解しているかのように小刻みに左右に土煙が上がる。


とりあえず試しに撃ってみるべきだろうか?



エレノアが逸らす方向をミスしたようで跳躍して躱してししまう。


槍を構えて守ったが、おそらく尻尾に吹き飛ばされた。


エレノアの悲鳴が聞こえる。


地面から手を離し、すぐに援護に向かう。


ホーンリザードはこちらを見ない。


「火よ!ファイア!」


よく考えたら重複しているが、今は関係ない。


手から現れた火球が飛び、ホーンリザードに当たる、


全く効いていない。


属性の問題だろうか?


エレノアすぐに立ちあがり、ホーンリザードを迎え撃つ。


「...。」


エレノアが何か言ったような気がした。


エレノアが槍を振り払い、バキッと何かが折れた大きな音がした。


ホーンリザードが悲鳴を上げ、止まった。


擬態も同時に解けたため、全力で地面を隆起させる。


視界が一瞬赤く染まり、激痛が走る。


隆起した3mほどの円柱状の土?杭はホーンリザードの胴を貫き、動きが止まった。


エレノアが槍をホーンリザードの頭に叩きつけ、ホーンリザードは粒子になって消えた。


なぜこんな無駄な魔力の使い方を俺はしてしまうのだろうか?


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【勇者】


境本 幸多朗


LV  8


EXP 2901/4000

SP  462


HP  13/42

MP  0/29


STR 33

ATK 33

VIT 28

DEF 25

INT 22

RES 20

DEX 21

AGI 28

LUK  5


スキル


地属性の適正Ⅰ LV4

獲得経験値増加 LV1


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