読者への挑戦
ようやく問題編全6話が終了しました。それはすなわち、ここまでの話の中で手がかりはすべて揃っており、犯人が特定できると言うことです。
ミステリ作品の中には、問題編が終了する(=手がかりが出揃った)タイミングで、探偵役から特定の台詞が発せられることがありますね。例えば金田一少年の事件簿にある、「謎はすべて解けた」でしたり、謎解きはディナーのあとでの影山氏の暴言なんかですね。今回はあまりパッとしませんが、一応第6話にある勿来先生の台詞がそれに該当しています。
「なんでここまで手がかりが提示されていて、その先に進めないんだい?」
「もちろん、犯人がわかったよ」というのもありましたが、それよりも上記の方がストレートではなくていい感じです(と勝手に思っている)。
ちなみに、この勿来先生、問題編の最後の話で初めて登場しましたが、これは南後が好きな作品である「放課後はミステリーとともに」をちょぴっとだけ踏襲しております。この作品を読んだ方は分かると思いますが、収録されている「霧ヶ峰涼の屈辱」というお話は、最初に主人公の霧ヶ峰涼が事件の遭遇し、その後石崎先生という先生が登場(名前だけならもっと前から出ていましたが)、涼から話を聞いて事件の謎をぱぱっと解きます。今回はどうしてもその形式にしたかったので、若干唐突な登場となってしまいましたがこのような形としました。
では、長い前口上はこの辺で置いといて、本題の読者への挑戦へ向かいたいと思います。
<読者への挑戦>
今回問いたいのは、ずばり、「犯人は誰か?」ということです。犯人を特定する根拠は全部で3つあります。読者の皆さんには、作中の手がかりを駆使してこの3つの根拠を導き出し、犯人を指名していただきたいと思います。なお、答える根拠は1つでも、3つ全部を答えても、もちろん構いません。
考える際には、以下の3点に注意してください。
・青風彩春は信用できる語り手である。
・犯人は登場した人物の中にいる。
・手がかりは問題編の中にすべて隠されている。
今回は大胆なトリックは一切ありません。読者の皆様に求められるのは、きちんと積み上げられたロジックです。
また、おまけとしてホワイダニット=なぜ犯行に及んだかについても問いたいと思います。ただし、これは必須ではないので、お暇なときに考えていただいて構いません。
見事3つの手がかりから犯人を当てられた方には――うーん、何がいいでしょう。
「南後にご希望のシチュエーションで推理小説を書かせる券」でも差し上げましょうかね(誰得)。
解答編は……そうですね、4月の1日に投稿したいと思います。
では、みなさんふるってご参加くださいませ。
南後りむ
追記:解答は感想やメッセージ、活動報告などに載せてください。「ネタバレ注意」とでも最初に書いていただけると幸いです。