ブレイブマンカンパニー創業者
「ブヒー、大成功ブヒー、成り上がり万歳ブヒー!」
「思い返せば、すべてはあの日から始まった」
「そう、家をロケットランチャーで破壊されたあの日から」
排気で星の見えない都会の深夜、大陸の内陸部に建つ高層ビルの最上階、暗がりのオフィスで売上高、株価を眺めながら愉悦に浸っている3頭のイノシシ。ブレイブマンカンパニーの創業者三兄弟だ。
「住処を追われたあの日から僕らは路頭に迷い、飲食店の廃棄物を食い漁り、それが堆肥になると知って盗んで売ったら儲かって、だいたいのものは盗んで売ったら儲かって、やがて自分たちで商品を仕入れられるほど儲かって、やがて僕らが取り扱う商品を高値で転売する者やハッキングで盗品を試みる者も出てきて、立場逆転ブヒ」
「大変だったけど、こうして僕らは世界最強の通販企業に成長したブヒね」
「しかし兄さんたち、最近僕らの株を大量購入しているあの企業については」
「もふもふライフカンパニー。僕らから見れば花粉の一粒にも満たない弱小企業だが、なんでも噂によれば、バックに憎きあの者がいるという」
「そう、僕らの家を破壊した豚まんババア、アケミ。おのれ、僕らの正体を知ってか知らずか、会社まで乗っ取ろうなど、どこまで卑劣なんだブヒ。侵略者は許さないブヒ!」




