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前の文を見ると書き直したくなります。心が折れそうにもなります。
腰巻オンリーというロマン装備を得たので、まずは人を探そうと思う。
状況確認は大事。何らかの事故で救急車から投げ出されたのかもしれんし…。隊員さんがいるかもしらん。
それか物体X関連で謎の研究員とか。今更だがこいつなんなんだろう。違法実験とかの被害者?ショッ○ーにでも改造されたのかな?それとも妖精?この森の。
こんなのが妖精だったらこの森はなんか穢れてるんじゃないだろうか。ちなみに僕はオカルトとか大好物です。幽霊とか見たことないけど。
しっかし細いしちっこいなこいつ。飯ちゃんと喰ってないんじゃない?さっき襲ってきたのは空腹のために僕を喰いに来てたんじゃね?
そう考えると哀れに見えてきた。なんか食べ物あげたほうがいいかな?でも手持ちはないし、だからといって置き去りも申し訳ない。
とういわけで担いで行くことにした。いややっぱ軽いわこいつ。
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歩き始めて早数時間。太陽が沈みかけています。気絶した彼には途中で見つけた食えそうな果実を数個渡したら仲良くなりました。腰巻は返さないけど。
最初起きた時は暴れられて超おびえられた。確かにやり過ぎだったと自分でも思う。
でも果実あげてたら警戒しながらもついてきてくれるようになった。こう、後ろをテクテクと。いや別にどっか行ってくれてもいいんだけど…。全然可愛くないし絵面ひどいままだし。
そんなわけで同行者を得て森を彷徨ってたわけだけど、全然出られる気がしない。相変わらず木は鬱蒼と茂っているし、だんだん暗くなって周りがみえずらくなってきたし。
もうここは後ろの妖精さん(仮)に神頼みしてみたほうがいいかもしれない。というわけで後ろを振り向いた。
まだめっちゃ怯えてる…。思いっきり体跳ねたし。
まあ気にしても仕方ないので話しかけてみる。身振りも添えて。
どうやら理解してくれた様子。というか僕が超ウロウロしてたから迷ってるって薄々気づかれてたんだろう。
彼は手招きしながら歩きだした。案内してくれるらしい。姿に似合わずいいやつだなこいつ。なぐってごめんよ。でも君も襲ってきたからチャラだよね。
テクテクと先ほどと反対の位置関係になりながらついていく。もっと早く頼ればよかった。どうやら道を知っているようでたまに振り向きながらしっかり先導してくれる。
彼に頼もしさを感じていると、洞窟のようなところに案内された。
なんか彼と似たような奴が入り口にいる。キモい。お仲間だろうか。
彼はここまで来ると立ち止まり、こちらに振り向いて何やら獣道のほうを指差した。
どうやらあっちに行けということらしい。彼は仲間に合流するのだろう、ここでお別れのようだ。
素直に言うことを聞き、獣道に入る。振り返って手を振ると振り返してくれた。本当にいいやつだ。見た目はアレだけど。
しばらく行くと森を抜け草原に出ることができた。だいぶ暗くなってきたが、なんとか遠くの方に道のようなものを見つけた。見た目的に人が往来するところっぽい。
とりあえず道沿いに進めば人と会えるだろう。この格好で人前に出るのは恥ずかしいが、贅沢は言うまい。
道に入るとなんと珍しいことに土製だった。今まで見たことのある道路はほとんどがコンクリート製だったからちょっと気になった。僕の住んでたとこは結構都会だったから、土製の道があるとこまで運ばれたとなると相当の距離連れてこられたということになる。
つまり、何らかの事故によって投げ出されて救出待ちというわけではないことは確定した。
…とすると残るは精神世界か違法関係か。
どっちも嫌だなぁ。
とにもかくにも道なりに歩いていく。道の幅はそこそこ、車二台分はあるし、車が全く通らないってことはないだろう。すごく希望的観測だけど。周り見回してもそれっぽい影もないけど。
日が隠れていくにつれて加速度的に心細くになってきた。
今日一日くらい生物くんのところに泊めてもらえば良かったかなとか考え出す。いや、やっぱそっちのほうが怖いわ。朝起きたらあの顔とか発狂するわ。
そういえば遠目からしか彼の仲間を見なかったが、みんな似たような顔だったな。何だろう、遺伝かな。あそこは隠れ里的なものだったのかな。
と、今になってはどうでもいいことを考えながら歩いていたら遠くに明かりみたいなものが見えてきた。
おそらくは人で間違いないだろう。また生ものさんの仲間かもしれない。
腰布の位置を確認し心なしか早足で歩いていく。
明かりがなんかライトとかではなく火っぽいけど気にしない。
キャンプでもやってるのだろうか。マイムマイムとか踊っているんだろうか、手つないで。
あれ以来女子と手をつなぐなんてことなかったなあ。彼女とか浮ついたものもなかった。
というか、ほんとにキャンプやっていた。キャンプファイヤーやダンスはやってないけど。
代わりにコスプレパーティーやっていた。なんかのゲームの衣装なのか軽戦士っぽい衣装と剣を持って。
そして剣をこちらに向けて。
これはノリにつきあってあげてやるのが優しさだろうか。僕も見方によっちゃ装備なしにもみえるし。
そういえばプロット的なもの組み立ててみました。
なんかプロットだけみるとシリアスっぽくみえる不思議。