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始まり

多少のグロテスク表現を含みます。ご了承下さい。


……どこだ?


ここは……?


私が歩くたび、

ぴたり、ぴたりと奇妙な音が聞こえる。何も見えない。

ただただ真っ暗なのだ。


ぴたり、ぴたり……。


水の上を歩く感覚だけが私を包む。


何も考えていない。


自分が何をしているのかすら分からない。


―――母さん。

此処はどうも寒いです。

母さん。こんなはずじゃあなかったのに。

母さん、母さん……。



蝉のうるさい声がミンミンとシグナルのように耳に谺しては遠のいてく。


「今年は一人か……。」

ぼそりと呟いた私はバスに揺られながら、田舎への道を進んでいく。


携帯も圏外。音楽プレイヤーは充電切れ。文庫本は読み終えたばかり。それでもまだ着かないのだ。


「……運転手さん。村まであとどれ位ですかね?」


運転手はチラリと私を見ると、

「もうちょっとだ」

そういってまた前を見た。


私はどうもこの人は苦手だ。


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